アピールすべきは“長期で働く能力”!? 人材業界への初めての転職で、失敗しないための3つのポイント【営業転職ノウハウ3Tips】
転職活動で失敗しないためのポイントをシチュエーション別に紹介する本連載。今回は、転職初心者が人材業界を志望する際に気を付けたいことを、type転職エージェントのキャリアアドバイザー・斉藤淳氏に教えてもらった。
人材業界だけではなく、他業界を志望している人にも、選考通過のヒントとなる要素がありそうだ。
type転職エージェント キャリアアドバイザー 斉藤淳氏新卒で自動車ディーラーの営業を経験。その後、type転職エージェントのキャリアアドバイザーへ。相談者の希望する求人だけでなく、幅広い可能性から最適な提案を探していく並走型のキャリアカウンセリングが強み
「人材業界への転職は、2020年までの”今”がそのタイミング!」
業界特化型の企業でなければクライアントの業界が絞られないので、幅広い知識を身に付けることができる。そして若くして早いスピードで成長することができる。多くはそのような理由で、若手を中心に人気が高い人材業界。
さらに、近年では市場も年間110~120%で成長を続けている好調な業界でもある。「人材市場は、2020年までは確実に成長していくと思います。人材業界への転職を考えているなら、今すぐ転職して3~4年で自分の市場価値を上げるのがオススメです」と、斉藤氏は語ってくれた。
そんな人材業界は、若手や未経験者にも門戸を広く設けているのが特徴のひとつなのだとか。それでは、転職初心者がチャレンジする際に失敗しないためのポイントとは?
《転職初心者が人材業界への転職で失敗しないための3つのポイント》
1.「やる気があります!」では乗り切れない。やる気の根拠を示すべし
2.キャリアを振り返り、全ての「理由」を語れるようになるべし
3.人材業はサービス業に近いと理解するべし
1.「やる気があります!」では乗り切れない。
やる気の根拠を示すべし
人材業界の選考で、重視されるのは、
1.その人自身のスキル(その会社で実績を出せるかどうか?)
2.長期就業能力(長く働いてくれるかどうか?)
の2点です。
特に、2点目の「長く働いてくれるかどうか」は、転職者が見落としがちなポイントのひとつ。人材業界は流動性が高い業界なので、採用担当者も社員にすぐに辞められてしまうリスクを回避したいと考えています。
面接でよくあるパターンが「長く働いていきたいです!」とやる気だけをアピールしてしまうこと。
一見よさそうに見えますが、これだけでは説得力に欠けてしまいます。企業には、やる気や意志といったあいまいな表現ではなく、長期就業するだけの能力があるということをアピールしなければなりません。
そのためには、「前職を辞める理由」「志望理由」を順序立てて、きちんと話せることがポイントとなります。
例えば、いくらスキルや学歴があったとしても、「前職がキツかったので辞めました。でも御社では長く働く気があります!」と言われては、全く長期就業能力があるように思えませんよね。
「今の会社で営業を経験していくうちに、もっと色んな業界を見たいと考え、転職を決意しました。御社ではこのようなキャリアを積みたいと考えています」など、自分できちんと考えてキャリアを歩んできた印象を与えることで、長期就業能力を企業にアピールすることができます。
2.キャリアを振り返り、全ての「理由」を語れるようになるべし
人材系は若くして管理職になったり、起業を目指している人も多い業界なので、仕事に対する目線が高い人が多いことが特徴のひとつ。そのため、自分のキャリアに対して真剣に考える風土があります。
このような業界では、「なんとなく」でキャリアを選択してきた人は、印象が悪く映ってしまいがち。
例えば、大学ではなぜその学部に入ったのか、就職活動ではどんなことを考えていたのか、入社時は何を目標にしていたのか。それぞれのターニングポイントで、なぜその選択をしてきたのかというキャリアの棚卸しをして、説明できるように準備しておく必要があります。
転職者の方の中には「考えていることに一貫性がないから話せない」という人もいるようですが、その際は必ずしもキャリアの軸が一貫しているという必要はありません。
大学の就職活動のときから考え方は変わっていません、という人って実は多くありませんから。無理して立派な自分を作るのではなく、きちんとキャリアを振り返り、その理由を話せることが大切なのです。
3.人材業はサービス業に近いと理解するべし
多くの転職者の方は勘違いしがちですが、人材系営業は決してスマートな仕事だけではありません。
お客さまとなる企業の採用担当は、世の中にあふれているたくさんの人材サービスの中から、商品を選びます。しかし商品の特性上、人材サービスは画一的になりがちなもの。すると、商品を選ぶ理由の大きなひとつに「営業担当」が挙げられてくるのです。
そのため営業職には、顧客満足度を高める、喜ばせるというサービス業の要素が必要になってきます。人を喜ばせたいというホスピタリティ精神に抵抗がある人には難しい業界かもしれません。
人材業界は、成果を出せばきちんと評価してくれますし、成長を望んでいる人にはぴったりの環境です。また、市場が好調なために大手有名企業でも採用を積極的に行っているということもポイントのひとつですね。
自分のキャリアについて深く考える必要があるので、転職活動を通して成長を感じることもできるのではないでしょうか。しっかりと自分のキャリアを振り返り、紹介した3つのポイントを意識しつつ、選考を突破していきましょう!
取材・文/大室倫子(編集部)
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