“過保護上司”からの干渉をやめさせるには? 自分のペースで働くコツをビジネス心理学で解説【連載:社内営業のお作法】
内藤誼人氏
ビジネス心理学の第一人者として、実践的な心理学の応用に力を注いでいる。
著書に『「人たらし」のブラック心理術』(だいわ文庫)、『すごい!ホメ方―職場で、家庭で、恋愛で…相手を思うままに操る悪魔の心理術』 (廣済堂文庫)、『なぜ、マツコ・デラックスは言いたい放題でも人に好かれるのか? (毒舌を吐きながらも、会う人全員をファンにする心理テクニック)』(廣済堂出版)『ジョジョの奇妙な冒険が教えてくれる最強の心理戦略』(かんき出版)など
【お悩み】“いちいち管理したがり”な上司の行動をやめさせたい
私の上司(30代・男性)は、部下の仕事を全部管理したがります。1時間単位で売り上げ進捗を聞いてきたり、タスクの進捗報告をさせられたりしていて、正直監視されているようで気が重いのです。ガチガチに管理されるのは嫌なのですが、上司にもっと信頼してもらうにはどうすればいいのでしょうか?(26歳/不動産/個人営業)
上司が神経質に、ちょこちょこ進捗を聞いてくることにお悩みのようですね。
そんな悩みを一発で解決するテクニックをお教えしましょう。それは、「自分からどんどん声を掛けていく」というものです。1時間おきに上司から状況を聞かれるのなら、こちらはもっと頻繁に報告に出向きましょう。
トイレに立つたびに、アポが終わるたびに、いちいち上司に報告するんです。それこそ、向こうがうんざりするくらい報告にいきましょう。そうすれば、少なくとも上司の方から報告を求めてくることはありません。
おそらく相談者は、自分の仕事中に声を掛けられ、邪魔されることに対してイライラしているのだと思われます。誰だって、集中している時に声を掛けられるのは嫌なものです。そうであれば、自分のタイミングでどんどん報告にいってしまったほうがいいのです。
だいたい40分から50分くらいで仕事の一区切りをつけて、報告しましょう。自分の作業がひと段落ついたところで上司に報告にいくのなら、少なくとも邪魔されることによるストレスはなくなります。
「1時間おきに連絡するなんて、ものすごく面倒だ!」と思うかもしれませんが、自分の仕事をしているときに邪魔される方が、よほど面倒くさいと思いませんか。
それなら、向こうに声を掛けられるのを待つ「守り」の姿勢でいるよりも、こちらこら出向くという「攻め」の姿勢をとりたいものです。そうすれば、煩わしさから逃れることができます。
相談者は、「上司に信頼されていない」ということでも悩んでいるようですが、自分からどんどん声を掛けるようにすると、信頼してもらえるようにもなりますよ。
心理学のデータによると、“コミュニケーションの頻度”が増えるほど、その人との関係が良くなるという結果も出ています。
テキサス大学のサーカ・ジャーヴェンパーは「やりとりが増えれば増えるほどお互いの絆を強化することができる」と指摘しています。ちょっとした用事を見つけては、どんどん声を掛けていくというテクニックは、相手から信頼される上でものすごく効果的なのです。
自分から「攻め」の姿勢で、どんどん上司のところに報告にいってください。そうすれば、むこうから進捗報告をしろとうるさく催促されることはなくなります。
次回は、「後輩に愛される社内営業のお作法」をお教えします。乞うご期待!
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