「90%叶うことしか口にしない」ギャルモデル・伊藤桃々が、夢を叶え続けられる理由
いくら自分を卑下していても、良いことなんて一つもない。
そんなことは分かっているけれど、失敗を恐れない方法も自己否定のスパイラルを抜け出す方法も、いまいちよく分からないーー。「自分に自信が持てない」という人は、きっと少なくないだろう。
ギャルモデル・伊藤桃々さん(19歳)も、実はその一人だった。
ギャル雑誌『egg』で専属モデルを務め、同世代から絶大な人気を誇る“白ギャル代表”の彼女。
現在はモデル業の傍ら、自身のオリジナルコスメブランドを立ち上げ、今年10 月には『ギャルでも、バカでも、 本気出した結果、 好きな仕事で稼げるようになった話。』(KADOKAWA)を出版。若干19歳ながら、幅広い活躍ぶりを見せている。
すでにたくさんの夢を叶えてきた姿からは想像できないが、彼女は「私、自己肯定感がめっちゃ低くて、前は目標も特になかったんです」と明かす。
話を聞いてみると、自己肯定感が低いと自覚する彼女ならではの「夢の叶え方」があるらしい。一体どんな工夫をしているのだろうか?
夢や目標は、一度“本気”にならないと見つからない
――著書を拝読しました。モデルやプロデュース業での活躍はもちろんですが、15歳からアルバイトをしていたラーメン店でのお話が、とっても印象的でした。
ありがとうございます。モデルの私しか知らない人からしたら、びっくりしますよね。「ももちゃん、ラーメン屋さんで働いてたの!?」って(笑)
――確かに(笑)。でも、かなり本気で働かれていましたよね?
そうですね。全店舗で「トッピングの売り上げ」を競うコンテストがあったのですが、優秀なスタッフには賞金が出るんです。
それで、おすすめのトッピングを紹介するポップを作ったり、従業員同士の業務連絡用ノートに接客のアドバイスを書いたりしていました。
――結果として、優秀スタッフに選ばれて賞金もゲットして、時給もアップしたんですよね。すごいなぁと思いました。
目標が決まると、絶対達成しようって思えるんですよね。「賞金を獲る」って決めたからには、それを達成するために何をすればいいのか、めちゃくちゃ考えます。
それは、今取り組んでいるモデル業やコスメのプロフデュース業でも一緒です。目標を定めたことに対しては、絶対にサボらないです。
でも、こんなこと言ってますけど、以前は目標とか夢とかそういうのは特にないタイプだったんですよ。
――そうなんですか、何か転機があったんですか?
それこそ、このラーメン屋さんで働き始めたことですね。「家から近い」ってだけで選んだバイト先だったんですけど、だんだん「せっかく働くならもっと楽しみたい」と思うようになって。
楽しむにはどうしたらいいかって考えたら、何でも本気でやってみることだったんですよね。
本気で仕事をしていると、「もっと上手くできるようになりたい」とか「一番になりたい」とか、自然と目標ができるようになりました。そして、それがクリアできるとうれしくなって、自分に自信がついて……。
そういう良いサイクルは、自分が何かに本気になるとできるんだって知りました。
「90%叶うだろうな、と思う目標しか掲げません」
――良いサイクルを回していくコツってありますか?
まず、そもそもそんなに大きな目標を掲げ過ぎないことですね。“でっかい夢”は心の中に密かに持っておく。でも、それはあんまり口にしない。で、「90%叶うだろうな」って思えることだけを目標に掲げます。
――90%叶うこと?
例えば、SNSのフォロワーがあと100人で1万人に到達するっていう段階だとしたら、目標は「フォロワー1万人」にするんです。「フォロワー10万人」にしちゃうと果てしないけど、あと100人増やすことだったら、何となく達成できそうじゃないですか。
そういう叶いそうな目標をつくって、叶ったら次、叶ったら次、って繰り返していくんです。
――なるほど。無理な目標はそもそも設定しないわけですね?
そうです。ちょっと頑張ったら達成できる目標を立ててクリアしていくと、自分のモチベーションを保てるから、すごくいいですよ。「今回もできた」「また次もできるはず!」って自信がどんどん湧いてくるから。
私、もともとはメンタルがすごく弱いタイプだったんですよ。ネガティブだし、泣き虫だし。だから人一倍、悲観的な自分が顔を出さないように注意しているんです。
――自分で自分のマインドをコントロールしているわけですね。ちなみに、今の目標は?
専属モデルを務めているギャル雑誌『egg』で、ソロで表紙をやることです。複数人では表紙に載ったことがあるんですけど、次はソロで載りたい。
もちろんこれはちっちゃいことではないけど、今の自分にとって、頑張れば手が届くかなって思えるからちょうどいい目標かなって。
――昨年、ご自身のコスメブランドを立ち上げましたよね。
はい、今は「課長」という立場で商品開発や宣伝・販促を担当しています。
――チームの中には、自分より年齢や経験が上の人たちが周囲には多いはず。そういう人たちと一緒に目標を達成していくために、心掛けていることは?
相手が誰であれ、言いたいことがあれば、はっきり言うことですかね。やりたいことも、やりたくないことも、ズバズバ言います。それをちゃんと受け止めてくれる人ばかりなので、それはすごくありがたいです。
――すごい。生意気って思われたらどうしよう……とか、不安になることはありませんか?
うーん、あんまりないですね。それより、周りの人にいい顔して、言いなりになってしまう自分の方が嫌です。だって、仕事でどんな結果が出ても、人のせいになっちゃいそうじゃないですか。
良い意味で、人に頼りたくないんですよね。自分の仕事には、自分で責任を持ちたいんです。
自分から“楽しみにいく人”になることが、夢を見つける近道
――目標や夢って、あったら素敵だなって思うけど、なかなかそういうものが見つからないっていう人も多い気がします。
そうですね、何かに本気になることが大事だってお話ししましたけど、そもそもそういうものがないんだっていう人もいるのかもしれません。でも、そういうときは無理に探そうとしなくていいんじゃないでしょうか?
「そういうものがない自分はダメだ」とか、自分を傷つけるような考え方はしない方がいいと思います。
――自分で自分を責めたら負のスパイラルに入っちゃいますもんね……。
はい、そういう時もあるさ、くらいの考え方でいいのでは? 暗くなりそうなことがあれば、自分でネタにして、大きな声で明るく話してみるといいですよ。
「あー何もやりたいことねーな私(笑)」みたいな。明るく笑い飛ばして済ませちゃう。これは私もよくやる方法です。
――なるほど、それは効果がありそう!
あとは、繰り返しになっちゃいますけど、楽しむことが絶対に大事。
仕事とか、趣味とか、何でもいいから本気で楽しもうって思いながら臨むと、何かしら「もっとやってみたい」「もっと上手になりたい」っていう気持ちが大きくなると思うんですよね。
――仕事も、「やだなー」とか「まぁ適当にやっとこう」と思っている限りは、楽しいものにもならなければ、目標や夢も見つからない、と。
そう思います。適当にだらだらやるより、ちゃんと考えて取り組むようにすると、仕事が楽しくなる。楽しいことは、もっとやってみたくなる。
そういう良いサイクルをつくるきっかけは、いつだって自分自身にあると思うんですよね。
――伊藤さんが持ってる“でっかい夢”はやっぱり秘密ですか?
秘密(笑)。でも、「90%叶えられる目標」を積み上げていったら、必ず“でっかい夢”が叶えられるって信じてます。着実にやっていくのみですね。
書籍紹介
『ギャルでも、バカでも、 本気出した結果、 好きな仕事で稼げるようになった話。』(KADOKAWA)
総フォロワー数100万人超の19歳ギャルが、急成長中の渋谷の会社を率いるまで。
メイク、コスメへの熱い思い、最高の自分になる自己プロデュース術、SNS戦略から本気の仕事論など、令和のギャルが教える夢を叶える方法。
取材・文/太田冴 撮影/洞澤佐智子 編集/栗原千明(編集部)
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