スキルアップ Vol.1020

つみたてNISAを始めるベストタイミングはいつ? 円安や株価暴落が不安な若手にアドバイス【若手営業のマネーお悩み相談室】

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日々の生活を豊かにしたいし、売れる営業になるために勉強もしたい。趣味だって楽しみたいけれど、将来のために貯金もしたい……。やりたいことだらけの20代、いくらお金があっても足りない! そんなお悩みに、お金のプロであるマネーコンサルタント頼藤太希さんが回答します。営業なら、自分のお金にもちゃんと向き合おう!
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資産形成のための制度として注目を集めている「つみたてNISA」。しかし、「始めてみたいけど、結局つみたてNISAって何なの? 本当に損しないの?」と躊躇してしまっている人もいるだろう。

そこで今回は、つみたてNISAの仕組みや始めるべき時期などについて、マネーコンサルタントの頼藤太希さんに聞いた。

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マネーコンサルタント/株式会社 Money&You 代表取締役 頼藤太希さん慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に株式会社Money&Youを創業し、女性向けお金の総合相談サイト『FP Cafe』、女性向けマネーメディア『Mocha』などを運営。マネーに関するコラム執筆、書籍の執筆・監修、You Tubeなど日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は「はじめてのNISA&iDeCo」(成美堂出版)、「定年後ずっと困らないお金の話」(大和書房)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)

【今回の相談】

25歳の営業職です。月3万円は投資に回せそうなので、「つみたてNISA」を始めてみたいのですが、世界情勢や円安の状況を見ると、タイミングが悪い気がしています。仮に今始めたとしても、暴落して損をしないか、継続的に3万円を捻出できるか心配です。

興味を持った今が一番の始めどき

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つみたてNISAを始めるかどうか悩んでいるんですね。それなら、もう結論は出ています。「始めるなら、今!」。円高・円安の為替変動は関係ありません。

つみたてNISAは現行、投資期限があり、積立投資できるのは2042年までと定められています。非課税になる「毎年40万円」の枠は翌年に持ち越せないため、スタートが遅くなるにつれて、非課税で投資できる金額が減ってしまいます。

2022年から始めれば、2042年までに840万円投資できます。2023年には800万円、2024年には760万円とどんどん減っていく。これはもったいないことですよね。

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金融庁のデータによると、2022年3月の段階でつみたてNISA口座の総数は586万9555口座。うち20代は112万6815口座で、全体の19.2%。つみたてNISAを始める20代は増えています。

楽天証券の「新規口座開設者の属性変化」からも、若い世代の資産形成への意欲が高まっていることが見てとれます。2017年には26.4%だった「20代以下」の比率が、22年1月~5月には38.0%に。女性の比率も上がり、性別や年代を問わず資産形成に取り組んでいることが分かります。

コロナで時間に余裕ができたことやお金を使わなくなったこと、YouTubeで手軽に学べるようになったことなどが影響しているのかもしれません。拙著「はじめてのNISA&iDeCo」(成美堂出版)も売れていて、投資への関心の高まりを感じます。

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※出典:楽天証券、証券総合口座数800万口座達成のお知らせ

積立投資には二つのメリットがあります。一つは、感情に左右されず継続的に投資できること。そしてもう一つが、「ドルコスト平均法」の効果を得られることです。

ドルコスト平均法は、値段が高いときには少ない口数で買い付け、値段が低いときには多く買い付けする仕組みです。

相場(マーケット)は上がったり下がったりするのが常です。「高いときは少なく・安いときは多く」を長期的に繰り返すと、平均購入価格は自然と下がっていきます。すると、値上がりしたときにより利益を出しやすくできるというわけです。

これがドルコスト平均法のメリットであり、つみたてNISAでは「積立投資」が強制となっていますので、積立投資のメリットを活かせるというわけです。

暴落の心配は不要。「売らない」というシンプルな対応を

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「暴落が心配」とのことですが、将来がどうなるかなんて、プロでも予測できません。それこそ、コロナ禍を予測できた人はいるでしょうか? 来年のことだって分からないのに、10年、20年先のことを考える必要はありません。

それでも、「もし将来暴落したらどうしよう」と考えてしまうのであれば、つみたてNISAの仕組みを正しく理解していない可能性があります。

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つみたてNISAは20年間非課税で運用できる制度で、その期間が終われば自動的にNISA口座から課税口座(一般口座または特定口座)に移ります。課税口座に移ってから発生した運用益は非課税ではなくなりますが、非課税期間終了後に売却しなければならないわけではありません。つまり、非課税期間が終了した時点で暴落が起こったとしても、売らずに課税口座で運用を続け、相場が戻ったタイミングで売却すれば良いのです。

これまで、世界大恐慌やリーマンショックなど、株価が暴落したことは確かにありました。100年に一度ともいわれたリーマンショックのインパクトは相当なものでしたね。ただ、下落した株価は数年で回復。それ以後は常にリーマンショック前を上回っています。

このように、相場が大幅に下落したとしても、その度に世界経済は立ち直ってきました。もし今後、何かが起こって株価が暴落したとしても、経済成長とともにまた乗り越えられると考えていいでしょう。

今20代の相談者さんは、20年経っても40代。急いでつみたてNISAの全資産を取り崩さなくても問題ない可能性が高いですよね。

貯蓄と投資のバランスを変えることも考えて

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継続的に月3万円を捻出できるか、という不安もあるとのこと。つみたてNISAをやめてしまうのは非常にもったいないことですが、だからといって月々の貯蓄金額全てを投資に回すことも、非常にリスクが高い行為です。貯金と投資のバランスは、生活実態に合わせて変えることをおすすめします

たとえば今、毎月5万円は貯蓄できているとしましょう。生活費の3カ月分はあるけど、6カ月分の預貯金がないという場合であれば、4.5万円(9割)を貯金に回し、5000円程度をつみたてNISAに充てる。預貯金を優先しつつも、お金を増やす機会もゼロにはしない方法です。

一方で、預貯金が生活費の6カ月分あるのなら、つみたてNISAに月約3.3万円(年間40万円)を投資に回すのはいかがでしょうか。

「収入状況に応じて月々の貯蓄額と投資額を変えていけばいいんだ」と捉えると、気持ちが楽になりませんか?

お金を貯めるために大切なのは、「すぐ行動する」「今日はじめる」ことです。ペースが乱れることをくよくよと心配するよりも、早めに始めたほうがお金を堅実に増やす可能性が増します。

相談者さんは悩む必要なんてありません。今すぐ次の一歩を踏みましょう。

文/松田小牧


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