トラックドライバー(配送業)の志望動機の例文と、知っておきたい業界の現状や将来性、トラックドライバーの種類や適性をご紹介していきます。
トラックドライバー(配送業)の現状と将来性
長時間労働や重労働のイメージが強く、過酷な業界の一つのように言われがちな配送業界ですが、徐々にその労働環境を改善する取り組みが業界全体でなされ、同時に法整備も進んでいます。近いところでは、配送とは別に発生する、荷下ろしなどの付随サービス業務や待機時間などを明確に区分し、荷主に対し適切な料金を請求できるよう法改正がされました。これにより配送会社の利益が確保され、ドライバーの賃金や労働時間の改善につなげることが可能となります。また、法定速度遵守や健康診断実施など安全面からもドライバーを守ろうとする会社が増えています。ネット通販の拡大と少子高齢化により需要が増す一方、ベテラン運転手たちの高齢化による人手不足が進む配送業界は、若い人材をより多く確保するためにも今後ますます待遇改善が期待される業界と言えるでしょう。
トラックドライバー(配送業)の種類
一口にトラックドライバーと言っても配送業界にはさまざまな種類があります。自身に向いているもの、好みのものを選択した上でその種類に合った志望動機を書いていく必要があります。具体的にはコンビニエンスストアへの定時配送、法人や個人への宅配便、クリーニングの回収や配達、引っ越し、資材や機械などの大型配送などが挙げられます。また、車両総重量によって必要な運転免許は異なり、5トン未満の普通自動車免許、5トン以上11トン未満の中型自動車免許、11トン以上の大型自動車免許などがありますが、自身の持つ免許を活かせる種類から選んでも良いかもしれません。
トラックドライバー(配送業)に向いている人、3つのポイント
ポイント1.腕力や体力がある
配送する商品にもよりますが、トラックドライバーは運転だけでなく、集荷や荷下ろしをする場合があるため基本的には力仕事の側面があります。多少重い物でも運べる程度の腕力は備えておくといいでしょう。また、都会など勤務する土地によっては駐車スペースや駐車時間が限られていることもあり、荷物を持ちながら走って移動しなければならない場面も考えられますので、それに耐えられるくらいの体力は必要です。(ちなみに長距離ドライバーなど、運転している時間が長い人は年をとってから足腰が弱くなりがちなためトレーニングを欠かさない人も多いそうです。)
ポイント2.資格を持っている
初めのうちでも少なくとも普通自動車免許は持っていたいところです。中型や大型自動車免許があると運転できる車両が多くなりますので重宝されます。他にも玉掛けやクレーンの免許があると大きな資材などを現場の中で移動させることもできるため、これらを活かして働くのもよいでしょう。また、運行管理者という資格もあります。これは事業所が所持する車両の数によって人数は異なりますが1名から複数名置かなければならないと法律で定められています。事業所にとって運行管理者はぜひほしい人材です。
ポイント3.安全意識が高く、気が長い
トラックドライバーはまず何よりも安全第一の意識を持っていなければなりません。普通の車より大きなトラックを運転するため、法定速度を守る、車間距離を開ける、死角に充分気を付けるなど基本的な動作を少しでも疎かにすると大事故につながります。そのため無事故無違反の経歴は重要です。また、渋滞に巻き込まれたり配送先で待機させられたり思うように仕事が進まないときにイライラする人には向いていません。気を長く持てるからこそ安全運転に必要な動作を守ることができるからです。
トラックドライバー(配送業)の志望動機の例文?32才男性、介護福祉士の場合?
私はこれまでの経験で培った土地勘を活かし、トラックドライバーとして働きたいと考え貴社を志望いたしました。現職では介護を必要とする方々が施設を利用される際にご自宅との送迎を行うために地域を回っております。その中で、今すぐには介護を必要としない方々でも高齢のご夫婦世帯や一人暮らし世帯が多くあることを知りました。その方たちは車の運転もできず、日々の買い物にも不自由しています。そのため買い物の回数を減らそうと保存のきく食品ばかりを購入し、新鮮な食品を口にする機会が少なくなっていると聞きました。そのような方たちの役に立てる仕事はないかと調べるうちに、貴社がこの地域の高齢世帯へ個別に食品を配送するサービスを始められたと知り、志望いたしました。また中型運転免許を活かし、産地から貴社への食品配送においてもお力になれると考えております。
彼のアピールポイント
まず現職における送迎業務で培った土地勘をアピールしています。高齢者の自宅を訪問する業務で得た接客能力やコミュニケーション能力は個人客への配送業務でも活かすことができます。また、高齢者世帯へ食品を配達する仕事がしたい理由を述べることで、なぜその仕事なのか、なぜその会社なのかが明確に伝わります。そして中型運転免許を持っていることでより幅広い業務を行うことができ、企業にとっては欠かせない人材になり得る可能性を示しています。