松下電器産業株式会社は2008年10月1日よりパナソニック株式会社へ社名変更いたしました。

出身別アピールポイント 一言アドバイス

各社が異業界からも積極的に人材を募集するなど、自動車業界の転職市場には多様な経歴の持ち主が混在している。そんななかでライバルたちに差をつけるには、応募書類の段階で的確なアピールをしなければならない。ここでは、出身メーカー別のPR法を教えよう。

同業界であるメリットを活かして、応募先となる各メーカーの戦略、各モデルの位置づけや展開といった動向を把握したうえで、自分の経験がどんな業務で貢献できるかを客観的にアピールすべきだろう。

ここで注意しなければならないのは、完成車メーカーならではの仕事の進め方だ。中堅・中小規模の部品メーカーでは1人でこなせていた業務も、完成車メーカーでは部門ごとに役割分担が進み、担当業務も細分化されていることが多い。

よって職務経歴書では、技術力の高さや保有スキルのみを強調するのではなく、プロジェクトへの貢献度やコミュニケーション能力をアピールしたい。

「前職で部門メンバーや取引先をどのように巻き込んできたか」「その結果、どんな成果を出したか」など仕事のプロセスを別枠にして明記しておくと、有効なアピールになる。

「特定の技術を追究したい」という理由でこのパターンの転職を志すエンジニアは多いが、「まず大前提として完全に立場が逆転することを肝に命じることが大切」と昆氏は強調する。

部品メーカーの開発は、たいていが完成車メーカーの掲げる「開発コンセプト」ありきで行われる。それゆえ、ある程度決められた仕様やスペックに従いながら、品質、コスト、スケジュールに見合ったモノづくりをしていくことが求められるのだ。この仕組みを理解したうえで自らのコア技術を発揮したい、ということを「自己PR欄」で説明しておくべきだ。

ちなみに部品メーカーは“顧客側”にいたエンジニアを欲しがる。顧客となる完成車メーカーのニーズ、そして社内の仕事の進み方などを肌身で知っているからだ。この強みを最大限に活かし、彼らの要望に沿った設計開発が行えることもアピール材料にしよう。

このパターンの転職でネックになるのは、やはり「求められる専門知識の違い」だ。たとえば3D-CADツールを使った設計を手がけてきた経験があっても、自動車業界では自社開発したツールなど業界特有の設計ソフトが用いられているため、直接的に専門知識が活かせない場合も。

したがって、異業種からの挑戦でもっとも大事なアピールポイントになるのは、「前職で新しい技術をどうやって習得してきたか」になる。職歴書の「成果・実績」欄に説明を入れるなど、書き方を工夫しよう。また、時間を割いて学校へ通うなど、独習で学ぶ熱意があることもPRしておきたい。

ちなみに、自動車業界は前述のように品質、コスト、納期に対する要求レベルがことさら高いので、前職の仕事でこれらの向上や効率アップに携わってきた経験のある人は、その成果を数字にして示しておくのも手だ。



途中採用ニーズは、市場規模の拡大にほぼ比例する――これが転職市場の定説だ。そこで、富士キメラ総研が発表した「2006 自動車部品マーケティング便覧」の市場規模推移(2005年実績?2011年予測)をもとに、今後5年間でもっとも市場の伸び率が高い分野を分析してみた。

注目の技術分野としては、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池自動車などの次世代自動車を抜きに語れない。伸び率ランキングにおいても、トップ5のうちの4つが次世代自動車の構成部品で占められている。

なかでも注目はリチウムイオン二次電池。現在もっとも販売数量が多いのはニッケル水素二次電池で、トヨタ自動車と本田技研工業が製造するすべてのハイブリッド車に搭載されているが、富士キメラ総研の加藤良幸氏は、「いずれリチウムイオン二次電池が主流となる」と話す。

「性能面ではニッケル水素電池を凌駕しているリチウムイオン電池ですが、問題はコスト。しかし、量産化が可能になれば、コストはどんどん下がってくるものです」

自動車用二次電池の主力メーカーとしては、ニッケル水素電池のパナソニックEVエナジー、リチウムイオン電池の日立ビークルエナジーなどがあげられる。

ちなみに燃料電池に関しては、普及に値する製造コストを実現するまで8?10年はかかると見られている。今回の調査でも高圧水素タンクや燃料電池車用モータなど高い伸び率が予想されているが、いずれも開発や実証実験を目的にしたサンプル出荷などに限定される見通し。その他、伸び率の高い分野としては、駐車アシストシステムに使われているCMOSカメラがある。

「駐車アシストシステムが搭載されている自動車は、日本市場向けのみ。ただしボッシュも開発に乗り出しており、欧州車への搭載が08年ごろから立ち上がると予想されています」

現在のところ、駐車アシストシステムを供給しているのはアイシン精機だけである。しかし、デンソーや富士通テンなども開発に着手しており、数年後には自動操舵機能などを備えたシステムも立ち上がってくると考えられる。


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