2013年はフィーチャーフォン（ガラケー）の売上台数をスマートフォンが塗り替えたことで話題となりましたが、そのスマートフォン市場において一躍トップに躍り出たのがアンドロイド。大きな分岐点を迎えたことでも注目を浴び、アンドロイドを中心とした今後のスマートフォン市場の展望もますます期待を持たれているところ。
そのアンドロイドに搭載されているOSこそ、AndroidOS。スマートフォン市場における先駆者であるApple社が誇るiPhone及びiOSと常に比較され続けてきたAndroidOSとは？
iPhone及びiOSと常に比較されるアンドロイド及びAndroidOSとは？
iPhoneのオペレーティングシステムであるiOSは、搭載デバイスも含めAppleが一貫して開発を受け持っていることでも知られていますが、これに対してAndroidOSは、検索エンジンサービス最大手のGoogle社が中心となり開発されたオペレーティングシステムです。
構成は、カスタマイズ版Linuxカーネル（OSの中でも重要な部分。主にハードとソフトがやり取りができるようにする役割をもっている）を始め、ライブラリ、フレームワークやその他ミドルウェア、Dalvik仮想マシン（異なるOSやハードであってもプログラムを動かせるようになるマシン）など主要アプリケーションによるソフトウェア集合パッケージ。Google社中心でオペレーティングシステムを開発し、無償でオープンソースを提供、そして各メーカーが搭載デバイスを開発及び製造することで世に送り出されているのがアンドロイドです。iPhone及びiOSがApple社で一貫開発及び生産されていることに対し、アンドロイド及びAndroidOSは分業制を敷いていると言えばわかりやすいかと思います。
アンドロイド及びAndroidOSならではの特徴
分業制を敷いたことで、アンドロイドの可能性は飛躍的に広がったと言えます。事実、この数年で売上台数を一気に伸ばした要因として、大元であるGoogle社のAndroidOS開発が順調に改善しながら伸びてきたことも挙げられますが、搭載デバイス開発及び製造担当である各メーカーがしのぎを削るようにより良い製品を作り続けてきたことで、短期間での技術向上と利便性が高まる結果を成し遂げられたと言われています。
また、アンドロイドの特徴として、アプリケーション開発分野の自由度が高いことも挙げられます。iOSに比べ開発環境が整えられ、情報ソースもWEB上で無数に公開され、プログラミング初心者から上級者に至るまで幅広い層への門戸が開かれていることは開発者としても朗報です。マーケットとして常に活気溢れる土壌ができあがっているのです。
弱点及び期待点、今後の展望とは？
オープンスタンスを取る、と言っても差し支えないアンドロイド開発陣営ですが、AndroidOSの弱点として、まだまだ先駆者であるiPhone及びiOSの操作性や利便性にまで到達していないことが挙げられています。ただ、この点に関しては、Google社が陣頭指揮を取るアンドロイドに対し『発表からこれだけの期間でここまでのクオリティに到達した』という事実から、今後さらなる期待が持たれている意見のほうが圧倒的です。
また、アンドロイドの今後の方向性として興味深いこととして、2013年現在、スマートフォンやタブレットが搭載デバイスとなっているAndroidOSですが、ゲーム機を始め、腕時計など小物関連、冷蔵庫など家電関連といった分野にAndroidを搭載させる考えということ。これが実現するとなると、現在は単体で家電メーカーなどが着手しているスマート家電などが一貫体制にてプラットフォームにAndroidOSを正式に統一できるため、クロスオーバー的な利用方法が見出される可能性が広がっています。
iOSと比べられることが多いAndroidOSですが、今後その特徴を活かしてさらに活躍の舞台を広げていきそうです。
