書類の年収欄には、手取りと総支給額のどちらを記入するべきですか?

書類に年収を書く欄がありました。この年収欄には手取りと総支給額のどちらを記入するべきですか?(25歳・プログラマ)

書類や面接など、転職活動で尋ねられる年収は一般的に総支給額を示します。

書類や面接で尋ねられる年収とは、一般的に会社から支払われたすべてのお金(総支給額)のことです。給与所得の源泉徴収票で言うところの「支払金額」です。つまり、税金や雇用保険や厚生年金など社会保険料等が引かれる前の金額を指します。残業代や各種手当、賞与も全て含んだ額です。したがって、手取り金額でなく会社側からの総支払(支給)額を記入することが正解です。

年収の確認方法は、毎年会社から配布される源泉徴収表に記載されている「支払金額」の項目を見ましょう。書類に記入する際や面接で答える場合にはこちらを参考にしてください。

なぜ企業は書類や面接で年収を聞くのか?

求人を出す会社では、転職者に用意する年収額が、職種とポジションで採用予算として決まっています。社内で摩擦にならないように、既にいる社員より高い給与額にはしたくないというのが人事の考えでもあります。そのため、現在の年収額を聞いて予算内で採用できる人材かどうかを確認します。

優秀な人材でも予算に合わないと採用に至らないケースはありえますが、それだけでは決定しません。年収差は業界差も大きいですし、職種差もあります。本人が市場相場を把握し、年収ダウンを理解しての転職なら、面接などで本人の認識を確認して「問題ない」とされるでしょう。
反対に「現職の年収以上」にこだわる求職者の年収が、予算を大幅に超えたものならば、内定を出しても辞退されると考えて採用には至らないでしょう。また、「このスキルを持った優秀な人材が必要」など、経験や能力、スキル重視の人材確保が目的の採用なら、予算自体が社内の給与体系を超えたものかもしれません。
このように、中途採用のミスマッチを防ぐ目的で企業は年収を聞いて確認します。

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