スキルアップ Vol.200

あなたの営業力は会社の外でも活かせる! パラレルキャリアのススメ【連載:太田彩子】

“かしこカワイイ”を目指す
営業女子のお作法
営業女子の、営業女子による、営業女子のための連載コラム! 「営業部女子課」の太田彩子が悩める営業女子たちに贈る“オンでもオフでも輝けるヒント”。
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「営業部女子課」主宰 太田彩子女性営業を応援するコミュニティ「営業部女子課」主宰。早稲田大学法学部卒業後、リクルート『Hot Pepper』創刊期にメンバーとして携わり、営業として数々の社内表彰制度に表彰されたのちに起業。「女性営業の人材育成」や「女性の働き方」を専門とし、女性営業プロジェクトやダイバーシティプロジェクトの立上げ・企画支援を精力的に行う。「1億売るオンナの8つの習慣」(かんき出版)や「成功できる人の営業思考」(PHPビジネス新書)など

「営業部女子課」主宰の太田彩子です。

どうすれば、もっと今の仕事を充実させ、自分自身を輝かせることができるのでしょうか? 自分自身を最大限に輝かせることを、私は「自分の最大化」と呼んでいます。

自分の最大化のためには、もちろん目の前のキャリアを創意工夫しながら楽しむことも大切ですが、より充実したワーク&ライフを目指す方のために、私がお勧めしたいのが「仕事以外で輝ける場をつくる」ことです。

今回のテーマ:「仕事以外でも輝ける場をつくる」

「仕事以外の場」と言うと、多くの方に「趣味でしょうか?」と聞かれますが、私はそうではなく「仕事以外で、かつ社会と関われる場」が必要だと考えています。会社以外の場で社会と関わり、活動することは、社会のためにはもちろん、長い目で見ると自身にも、そして会社にも、素晴らしい相乗効果をもたらすのです。

「パラレルキャリア」で
自分にも会社にも新しい価値を生み出す

経営学者のピーター・ドラッカーが提唱した言葉で「パラレルキャリア」というものがあります。

これは「複数のキャリアを同時並行して築くこと」といった意味で、例えば企業に勤務する会社員の方が、週末などを使ってNPOや社会貢献活動をするといったことを指し、新しい働き方として注目されています。私は、この働き方こそが「自分の最大化」を得るための、一つの良い方法だと思うのです。

日本における労働人口が減少し、企業が外需を求めて海外進出が加速化する「縮小社会」では、より私たち一人一人の「進取の精神」が期待されるようになります。今までと同じやり方ではなく、今までになかった発想だとか、常識をはみだす行動力だとか、本業の中だけでは培えないような「異質」なものこそが企業の競争力にも生かされる時代になっているのです。

現に、多くの企業では、社員に「社会貢献ボランティア」を積極的に推奨する取り組みを設けています。その企業の社員たちが社外で活躍することで「企業市民」としての価値を社会に還元し、その有益な経験が企業に戻ってきたときにも生かされる、という二重のメリットがあるからです。

私、太田が主宰する営業部女子課の活動も、そんなパラレルキャリアの1つの例です。

私自身、本業をやりながら、女性の活躍推進と営業女子のネットワーク形成を目指して、営業部女子課を運営しているのですが、営業部女子課の理事や特派員と呼ばれる地域リーダーも本業と平行して活動しています。

ある女性の本業は大手サービス会社の営業部長であったり、グローバル企業のコンサルタントであったり、元トップセールスで現在は地域の損保会社の経営者であったりと、皆さん本業で活躍しながら、平日の夜や週末を使って営業部女子課として奮戦しているのです。

営業力を社会のために生かした
「営業部女子課」の活動

あなたの営業力は会社の外でも活かせる! パラレルキャリアのススメ

そんな中、最近では大手損保会社に勤務するメンバーが営業部女子課の活動について、会社から表彰されるという出来事もありました。これも社会全体が、パラレルキャリアを推進する方向へシフトしてきているという好例でしょう。

営業部女子課は先日開催された「WAW!2015」のサポーティングメンバーとしても大活躍しました。彼女たちは持ち前の営業力を生かし、全国の市民から「女性が輝く社会」に向けたアイデアを集め、当日シンポジウムに参加した総勢1500人に対しても積極的に声を掛け、「女性が輝く社会」に向けたアイデアをさらにたくさん集めました。

「WAW!2015」レポート参照:http://eigyobu-joshika.jp/2015/08/30/waw2015/

ブースは大盛況で、安部総理夫人までも動員した彼女たちの営業力は、主催者からも大絶賛されました。まさに彼女たちの本業が、社会や女性の未来のために生かされたのです。

社会と交わることで得られる「気づき」

営業部女子課のメンバーは、こういった活動を通して、今まで出会えなかったような人にアプローチできたり、本業ではできないような企画に携われたりと、多大な刺激を受け、公私共にモチベーションが高まっているようで、参加して本当によかった! という声が後を経ちません。

社外のネットワークと交わることで、会社内だけでは分からない「自分の強み」に気づくこともあります。

視野が広がり、社会と交わることで大局的視点が持てるようになると、社会を変えていくために私には何ができるのか? という一歩を踏み出すことができます。貢献感や達成感が高まるので、そこから本業とは別に、生涯を捧げたいと思えるようなライフワークを見つけていく人もいます。そのような本業以外の場で見つけた目標、価値、ノウハウといったものは、自然と本業にも生かされ、公私共に輝いた日々を生み出すことができるのです。

パラレルキャリアとは、本業とは切り離した副業を持つことではなく、本業と互いに連鎖しあうことで自分を最大化していく活動。皆さんもぜひ自分らしい社会活動を見つけてくださいね。

構成/井口啓子

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営業部女子課
営業部女子課
太田彩子が主宰する、女性営業コミュニティでは日本最大級「営業部女子課」。その輪を全国47都道府県に広げる「花咲かプロジェクト47」をスタートさせ、各地元の女性リーダー(通称:花咲か特派員)とともに「女性の営業力」×「地域活性」にも取り組んでいる。
公式HP:営業部女子課: http://eigyobu-joshika.jp/

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