つい「ムリめの電話」を粘っちゃう人のための時間配分の話【まだそのテレアポやってるの?】
有限会社リンクアップスタッフ 代表取締役 テレアポ職人® 竹野恵介氏大学卒業後アルミサッシメーカーに入社、その後生命保険会社にて外交員として勤務。人材紹介会社・人材派遣会社を経て、平成14年に有限会社リンクアップスタッフを設立。近著に『最新版 即効即決! 驚異のテレアポ成功術』がある
テレアポ職人®の竹野恵介です。
今回のテーマは「新入社員に教えたいテレアポの『時間配分』の極意」です。
4月半ばから後半、この時期は、テレアポを始めたばかりの新入社員の方が、悩み苦しみ、弊社のサイトに辿り着いて「無料レポート」や「メルマガ」を登録していかれる季節です。販売している商材の売り上げが伸びるありがたい季節でもあります。
そんな時期なので、新人さんがテレアポをする際に陥りがちな「時間配分の罠」について、先輩社員が初めてテレアポをする人にどう指導したらいいかも含めて述べたいと思います。
取れないテレアポにこだわってしまうのは幼い頃からの刷り込み?
「同じ様に教えているのに、たくさん取れる人と全く取れない人に分かれます。何年やっても良くならなくて正直頭が痛いです」
これは先日お会いした、ある会社の管理職の方の嘆きです。いろいろな事を考えて時間を掛けてやっているのにテレアポの結果が良くならないと言っています。
また、先日はある営業の方から「会社名を言ったら切られてしまいます。どうしたら良いでしょうか?」という相談も受けました。
この2つのケースどちらにも言える事があります。
それは、「ダメなものを何とかしようとしているからダメなのだ」ということ。
後者の方の例が分かりやすいと思いますが、会社名を言ったら切られてしまうというのは、その会社がかなりの数の電話を同じ会社・同じ人に何度もしているからそうなっているのだと思います。切られて当たり前の状態なのです。
では、これをテレアポの中身で解決することができるのか。「テレアポ職人の竹野恵介なら解決策を持っているのでは?」と思われるでしょうが、残念ながら……ありません。テレアポは魔法ではないのです。
そもそもテレアポのアポ確定率は弊社の平均で5~6%です。
つまり残りの94~95%は断られるということ。90%以上のNOはかなり大きい数字ですが、それが普通なのです。
ところが、人間はダメな事を克服しようとする生き物なんですよね。
それは、学校の勉強では苦手な教科をなるべく作らない様に指導され、嫌いな食べ物も頑張って食べるように言われてきたから。
小さい頃からこういう指導で育っているため、テレアポでも、断られる事に罪悪感を感じ、何とか断られないようにしたくなる。しかし、どんなに努力をしてもまた断られる。結果的にテレアポが嫌になり、極論、会社を辞めるなんて事になってしまいます。
テレアポは「ダメ」と言う人を説得するものではない
私はテレアポを教える時に、ダメな人には何もしないように指導します。
どういうことかと言いますと、人間には行動学や行動科学と言われるある一定の行動の原則があります。
例えば、「この意見をどう思いますか?」と聞いた場合には、「賛成・どちらでもない・反対」とその答えは3つに分かれます。テレアポに置き換えると、「アポ確定・どっちつかず・断り」の3つになりますね。
皆さんはこの「断り」を減らす、又は「断りからアポ獲得」にならないかと考えて努力をしてしまいます。
これこそ、新人営業マンがやりがちな誤り。テレアポに挑む際の「目指すゴール」が違うのです。
「断りからアポ確定」に持っていく、これができるのは一部の天才だけです。私もできません。
そうではなく、3つの中の「どっちつかず」に時間を掛け、応酬話法を使ってアポに持っていくのです。
「今は忙しい」「他社サービスを利用している」「資料を送って」等々、こういう「NOでない人」にどう切り返していくか? 何をしゃべるのか? ここが努力をするべきところです。
これにはメリットもあります。それは、どっちつかずの相手は完全にNOではないので、話していてもストレスにならないということ。ダメだと言っている人に必死になって話すのは私でもストレスになります。
テレアポとはダメと言っている人を説得するものではありません。ダメな人との会話はすぐに切って良いのです。私は相手の「もしもし」がダメな人だと判断できたら「間違えました」と言って電話を切ります。これは前回述べた「聞き分けられる耳」があるからですが。
ダメな人には時間は掛けずに、曖昧な人を見つけ出しその人に対してどうアプローチするか、これが成功の秘訣です。頑張るところと頑張らないところを分けるのです。
新人の皆さん、ぜひ効率的な時間配分を心掛けてみてくださいね。
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