スキルアップ Vol.320

「いい声」してますか?デキるビジネスマンは声がイイ!

「いい声」してますか?デキるビジネスマンは声がイイ!

From セールスハックス
※この記事は2016/9/21にセールスハックスに掲載された記事の転載です

顧客との会話でもプレゼンでも、相手に何かを伝えたいときに「声」は大変重要です。

ボソボソと何を言っているのか分からないプレゼンではせっかくの提案もうまく伝わりません。

コミュニケーションにおいて話の「内容」は7%しか影響しないという法則を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

この説によると外見などの見た目の影響が50%超、残りの40%が音声などの聴覚情報とされています。

今回はそんな「声」の重要性を取り上げます。音楽講師の本山”nacky”ナオト先生に、ビジネスで使えるボイストレーニングについてお話を伺いました。

プレゼンに苦手意識のある営業マンの方は是非お読みください。「声」を少し意識するだけで成功率を急上昇させられる!……かもしれません。

「良い声」と「悪い声」

私たちが言葉を発する理由は、誰かとコミュニケーションをとるためです。

相手が聞き取れない言葉で話してもコミュニケーションはなかなか成立しませんね。

声が聞き取りにくいと聞き手に暗い印象、時にはやる気がないような印象まで与えかねません。

それでは、聞き取りやすい「良い声」とはどういった声なのでしょうか。

①声帯の前側は使わない

「声帯の前側を使った声とは、商店街の八百屋さんやアメ横のおじさん達を想像してもらえば分かりやすいです。しゃがれた声、搾り出すような声のことですね。体育会上がりの方にありがちですが、勢いの割りには聞き取りにくく、上手く伝わりません。下品な印象も与えてしまいます。」

試しに、少し下を向き下の歯に向けて「アー!」と言ってみましょう。「ア゛~!」という感じになりますね。

これが「声帯の前のほうを使った声」です。大きな声を出そうとした時に喉を絞めてしまうとこのような声になってしまいがちですから、気をつけてみましょう。

②とにかく響かせる

「声をうまく響かせることができないと弱々しく聞こえてしまいます。お風呂で歌うと少し上手く聞こえますよね。響きがあると声がきれいに聞こえます。口の中の上のほう、軟口蓋を上手く使うことで響きを増やすことが出来ます。」

小中学生の頃に合唱練習で「頭の上から声を出すように」と指導されたことはありませんか?

声を前ではなく上に向かって出そうとすると、上あごから眉間のあたりが共鳴して振動します。

お風呂のような外的要因がなくても、こうして体内で響きを作り出すことができるのです。

③舌根をやわらかくする

舌の付け根である「舌根」をやわらかくすることで、滑舌はもちろんのこと、声まで良くなるのだそうです。

そう言われればアナウンサーはみんないい声していますよね。

他にも腹式呼吸の重要性など取り上げれば切りがないのですが、今回はこの3点に絞ってトレーニングする方法を伺いました。

プレゼン前でも簡単にできるトレーニング

プレゼンや商談の前、客先に出向く車の中など短時間で簡単にできるトレーニング、ひとつ目は「ハミング」です。

①口を閉じて「mmm~♪」とハミングします。
②その際、鼻から眉間のあたりが振動するのをしっかり感じてください。
③そしてその感覚を保ったまま口を開けて話してみましょう。うまくできましたか?

これは「鼻腔共鳴」の感覚をつかむためのトレーニングです。

通常、言葉を話す際には喉から口までのルートを使いますが、同時に喉から鼻までの空洞に響かせることで、同じ労力でも遥かに大きな声を出すことが可能になります。

倍音成分が豊富になることで声に明るい印象も加わり一石二鳥です。眉間のあたりの振動を感じたまま発声することがポイントです。

「おい、キタロー!」「なんだい父さん」

本山先生おすすめのトレーニングです。あのキャラクターのものまねが意外にも声に良いそうです。

「おい、キタロー!」は裏声を出すように、声を上あごに向かってぶつける感覚です。
上あごの振動をしっかり感じたら、今度は即座に地声で「なんだい父さん」。

キャラクターの声を思い浮かべてトライしてみてください。これを繰り返すことで、声帯や軟口蓋の使い方を体が憶えてくれるわけです。

口を開けたまま「ラ」

最後は舌根をやわらかくするためのトレーニングです。

口を「ア」の形で固定し、その状態で「ラ(la)」と発音します。舌が大きく動くのが分かるでしょうか?

「la」の発音をするためには舌を上あごにつける必要があります。上あごにぶつけるくらいのつもりで大きく動かすのがコツだそうです。

どのトレーニングも短時間で道具も使わずに行えるものです。プレゼン前でも商談前でも負荷なくできますから、是非試してみましょう。

「自分の声に自信がない」という方はこういったトレーニングをプレゼン前のルーチンにしても良いのでは。

ラグビー選手の仕草が話題になったように、ルーチンを行うことでプレッシャーを軽減したり自信を持って本番に臨めたりという効果があると言われています。

表現力をつける「大丈夫だ」トレーニング

声の質が良くなったら、次は表現力をつけたいですね。

本山先生からこんなトレーニングを教えていただきました。

①「今日ちょっと体調悪くてさ……」「えっ、大丈夫?」
②「商談で失敗したかも……」「大丈夫だよ、大丈夫」
③「浮気バレた……」「おいおい大丈夫かー」

どれも同じ「大丈夫」という言葉ですが、①では相手を気遣い②では励ましています。③になるとバカにするようなニュアンスも含まれますね。

このように様々な意味をもつ「大丈夫」という言葉の「使い分け」をロープレ的に行うことで、表現力を向上させるトレーニングになります。

演劇のようにオーバーに行った方が効果的です。色々なシチュエーションを考えて遊び感覚でやってみると楽しそうですね。

いかがだったでしょうか。今回は音楽講師の本山”nacky”ナオト先生にお話を伺いました。
一流の歌手や俳優はステージの上でお客さんの反応を観察し、それにあわせて歌や演技を微調整するそうです。

いかに良い声や外見を持っていても、独りよがりのステージではお客さんは喜びません。それはビジネスにおいても同様ですね。

商談でもプレゼンでも、まずは相手の立場に立った提案を用意しましょう。

それを「いい声」で伝えることが出来れば怖いものなし!ではないでしょうか。
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本山nackeyナオト (音楽講師)
プロボーカリスト、音楽プロデューサーボイストレーナー。音楽専門学校講師。ハードロックからアニソン、R&B、歌謡曲、幅広いジャンルに精通し数多くのボーカリストを養成。ボーカリストをディレクション。
運営サイト:http://profile.ne.jp/pf/vocal-nackey/

※こちらの記事は『セールスハックス』より転載しております
>>元記事はこちら

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