スキルアップ Vol.342

あなたは大丈夫? 組織で成果が出せないマネジャーに共通する16個のこと

セールスフォース・ドットコムが主催する国内最大規模のクラウドイベント『Salesforce World Tour Tokyo 2016』が12月13日~14日の2日間に渡って開催された。

この記事では、同社の営業リーダーたちがノウハウを紹介するトークプログラムの中から『成果が出ない会社の共通項』のセッションをレポートする。

登壇したのはセールスフォース・ドットコムで営業マネジャーを務める寺本裕一氏。経営者や営業リーダーの話を聞く機会が多い彼は、成果の出ないチームのマネジャーたちにいくつかの共通点を見出したという。

寺本氏はそれらの共通点を「プランニング」、「マネジメント」、「コーチング」、「リーダーシップ」という4つのマネジャーの役割別に分類し、紹介した。

セールスフォース・ドットコム 寺本裕一氏

株式会社セールスフォース・ドットコム コマーシャル営業 第2営業部 部長 寺本裕一氏

プランニング編

1、目標設定がずさん

⇒目標を作る際、「去年○○だったから今年はその10%UP」のように、根拠を示さず短絡的に目標設定を行う。メンバーがなぜそれを目指すのか、本当に達成可能なのかが腹落ちしにくい。

2、「頑張ろう」「1円でも多く」が口癖

⇒指示が抽象的。具体策を提示できないため、部下が動きにくい。

3、あれもこれも、とやるべき施策が多い

⇒優先順位付けができないため、チームの意識・リソースが分散してしまう。

4、人事評価のサイクルが長いorない

⇒サイクルが長いため、期初に立てた目標を部下が見失いがちになってしまう。

マネジメント編

5、会議になって資料に初めて目を通す

⇒報告を受けてから考え始めるため、動き出しが遅い。判断スピードが鈍る。

6、日報・週報は読んで終わり

⇒コメントをしないため、部下のモチベーションが低下する。活用しないのであれば時間の無駄。

7、会議で「報告」が情報共有の場になっている

⇒会議はあくまでも意見交換の場。情報共有だけに費やすのは意味がない。

8、「異常」に気が付かない

⇒異常値をできるだけ早く察知し、対応をしなければならない。

コーチング編

9、先輩社員の背中を見て育つものという考えを持っていて、教育はOJT中心

⇒基礎教育を行わないため、結果として立ち上がりが遅くなる。体系化されないために、次の世代に引き継げない。

10、気になったことをその都度指摘する

⇒一度にたくさん指摘すると部下のモチベーションが落ちる。ガマンしなければいけないときには言いたいことがあってもこらえる。

11、失敗したときは個別に会議室で指導

⇒失敗は成功事例よりも大きな成長が得られる機会。会議などでシェアしたほうが部下本人の学びは多い。

12、スーパー営業マンを育てたいと考えている

⇒狙って育てられるものでもない。基礎を徹底的に身に付けさせ、地道に育てていけば覚醒する人が生まれるかもしれない。

リーダーシップ編

13、雰囲気づくりはもっぱら日々の飲みにケーション

⇒飲みに行って満足しがち。いかに普段からコミュニケーションを取っているかがチームの雰囲気に表れる。

14、新しいものは若い人に任せる

⇒自分の分からないことを理解しようとしない。

15、自ら率先してやらない

⇒「俺、分からないんだよね」と学びから逃げる。

16、「マネジャー」や「リーダー」の役割を周囲が理解していない

⇒「案件の報告をする対象の人」と思われてしまっている。「プランニング」、「マネジメント」、「コーチング」、「リーダーシップ」の役割を伝えなくてはいけない。

取材・文・撮影/佐藤健太(編集部)


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