転職 Vol.683

私がフェイスブック ジャパンに転職した理由「変化を楽しんだ先に、自分らしく働ける場所が見つかる」

ここ数年の間に、テクノロジーの進化や働き方改革の影響で、私たちが働く環境は大きく変わってきた。次の5年、10年後は、きっと今では考えられないような社会になっているはず。だからこそ、20’sたちも時代の変化に対応しながらキャリアメイクすることが求められるだろう。

そのロールモデルとなるのが、フェイスブック ジャパンでクライアントソリューションズマネージャーリードとして働く竹林明日美さん。彼女は今までにいくつかの転職を経験し、常に世の中のニーズが高まる領域を先読みしながらキャリアチェンジを続けてきた人だ。

なぜ竹林さんは、変化を楽しみながら、しなやかにキャリアをつくることができたのか、話を伺った。

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フェイスブック ジャパン クライアントソリューションズマネージャー リード 竹林明日美さん

広告代理店で約6年間ストラテジックプランナーとして勤務した後、Eコマース系事業会社に3年半勤務。その後フェイスブック ジャパンに転職し、現在は広告事業クライアントソリューションズマネージャーのチームリードとして活躍している

※この記事は姉妹サイト『Woman type』からの転載です。元記事はこちら

急速に変わっていく業界の中で

私はもともと「人の気持ちや態度に変化がおきる瞬間」に興味があり、広告代理店でマスメディアのストラテジックプランナーとしてマーケティングのキャリアをスタートしました。担当しているブランドや商品の魅力を、どんな人たちに、どのようなメッセージを、どうやって使って伝えていくのか。より生活者の記憶に残り、彼らにブランドを好きになってもらうためには、今何をするべきなのか、ということを市場調査やデータを分析しながらクライアントに提案する仕事です。

5~6年ほどキャリアを積んで、仕事自体は順風満帆でした。でも、世の中のマーケティングや広告のトレンドが、マスメディア主体からデジタルへ徐々に変化していくのを、肌で感じていたのもこの時期。

これから流れの来る新しい領域の経験も積んでおかないと、今後マーケターとして期待以上の成果を出すことができないのでは、と危機感が生まれて。今のうちにデジタル広告の業務経験を積み活躍したいと考え、約6年勤務した会社からの転職を決意しました。

転職後はEコマースサービスを展開する事業会社で働き始めました。世の中がどんどん変換していく良いタイミングで転職できたこともあり、とっても刺激的な毎日を過ごせたんです。

そして転職して3年くらいが経ったある日、フェイスブック ジャパンで働いている知人から採用情報について話を聞く機会がありました。当時の私は日々充実していたので、話を聞いてもそれほど転職する気にはなっていなかったんです。

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だけどあることがきっかけで、Facebookのサービスについて興味を持つようになりました。

ちょうどその頃、父親が定年退職したのですが、父は長い間ずっと仕事を頑張ってきただけに、急にぽっかり心に穴が開いたようで落ち込んでいるように見えて……。私はこれが何かのきっかけになればいいなと思い、「Facebookを始めてみたら?」と薦めてみたんです。

すると父が、Facebookを通じて学生時代の友人や、昔の知人と連絡を取り合うようになり、積極的に外に出るようになっていきました。仲間と釣りに出掛けたり、船を買って皆で海に出たり。アクティブで生き生きとしている父を見て、「人と人が繋がることで、ここまで活力を与えられるんだ」と驚きました。そうやって自分の大切な人が変化していく様子を間近で見ながら、SNSの素晴らしさを強く実感したんです。

そんな出来事がきっかけでFacebookについていろいろ調べていくと企業ミッションとして「Give people the power to build community and bring the world closer together(コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する)」というコーポレートメッセージを発見して。この言葉にもとても共感が持てました。

今まではあまり知らなかったけど、Facebookってとても社会的意義が深いサービスだと気付きましたね。それと同時に、これからの社会はSNSが生活一部となり、強い影響力のあるメディアになると確信したんです。そこでECの次は、SNSを舞台に自分自身も成長したいと強く思い、フェイスブック ジャパンへの転職を決めました。

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正直、入社して半年くらいは大変なことも多かったです。

私は法人向けのクライアントソリューションズマネージャーとして、Facebook/Instagramで利用可能な多くの広告商品の使い方などのコンサルティング業務を担当していますが、入社当初は複数ある広告商品の知識がほとんどなかったんです。

提案を企画するために使える情報は全て社内のグループと呼ばれる掲示板や、共有ドキュメントに記されていて、分からないことがあれば自分で検索することができるなど、かなり自由度が高いんです。その分、大量にある情報の中から、どれが自分にとって必要で、優先順位として高いのか、自ら取捨選択して学ばなければなりませんでした。そういう風土も、研修制度も、今までいた業界とは全く違ったので、毎日が勉強の日々でしたね。

ただ、Facebookには社員が活躍できるように、いろいろな制度も備わっています。メンター制度といって、新入社員には同期のような近い距離感のメンター(相談相手)が割り当てられる制度があります。私の場合、シンガポールオフィスの社員がメンターで、テレビ会議やメールなどで業務や仕事の進め方など相談に乗ってもらっていて。彼女には、随分と助けられました。自分の中で悶々と考えるよりも、時には分かる人に聞いた方が早く正確に理解出来ることも多いですし、精神的にも安心でした。

Facebook・Instagramで気付いた、顔も知らない人たちとの絆

元々私はSNSをあまり積極的に利用してなかったのですが、Facebookに入社したことをきっかけに、自社サービスであるInstagramのアカウントを本気で運用してみたんです。まずは自社サービスを自分で使ってみる。社内で知ったノウハウを生かして、15000人くらいまでフォロワーを増やすことができたんです。

そのアカウントは当時飼っていた犬の投稿がメインで、世界中の犬好きな人とネットワークで繋がることができました。Instagramでメッセージやコメントを通じてコミュニティーのメンバーとやりとりをするのが日課となって、リアルな友人とは別の世界でネットワークができ、コミュニケーションが取れる喜びを知りました。

しかし、残念ながら去年の6月にその犬が亡くなってしまったんです。その時は、世界中の何千人のフォロワーの方たちが毎日メッセージをくれたり、励ましのコメントをくれました。チリに住んでいる10歳の男の子が一生懸命私の犬の絵を書いて画像を送ってくれたり、ヨーロッパの女の子が私の過去の投稿写真を使ってオリジナルの動画を作ってくれたり……。

顔も知らない私と、私の犬のために、これだけたくさんの人が動いてくれる。これは、素直に凄いなと。自分自身の心も動かされた瞬間でしたね。改めてソーシャルで繋がることの良さを実感し、「自分は意義のある仕事をしているんだ」と感じられました。

仕事でコントロールできるのは、自分の感情だけ

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私が自分のキャリアや転職をする上で、ずっと軸にしているのは、「生活者の心や行動を変えたい、動かしたい」ということです。心や行動の変化には、どんな動機があるのか。この問いはずっと謎ですし、答えがないものかもしれない。だからこそ、永遠のテーマとして掲げていきたいと思っています。

また、生活者の行動はここ数年で大きく変化しています。例えばスマホで買い物をするなんて十数年前は思いもしなかったことが、今は普通になっていますよね。環境が変わるにつれて世間の考え方や行動も変わっていく。そのスピードがすさまじく早いからこそ、私は時代の潮流にのって、時代の中で生活者に求められていることに携わりたいです。

たしかに新しいことにチャレンジするのは大変ですが、でもそれ以上に「常に楽しく仕事がしたい!」というのが私の人生のモットー。だから変化や困難も乗り越えられたんだと思います。

「自分が楽しいかどうか」って主観的なことなので、自分の受け止め方次第。自分の考え方一つでどうにでもコントロールできるポイントですし、むしろ自分がコントロールできるのはそこだけだと思うんです。

だからこそ自分の気持ちやモチベーションを大切にしたい。私だって変化の瞬間や、決断に不安がないわけではないですが、勇気を持って、自分が楽しくいられる道へ一歩踏み出してみたからこそ、自分の知らなかった新しい景色に触れられました。きっとそうやって柔軟に、しなやかに進んだその先に、自分らしく輝ける場所が待っているんだと思います。

>フェイスブックジャパンが出展! 2019年4月20日(土)渋谷ヒカリエにて女性の転職イベント開催!

取材・文/松永怜 撮影/吉永和久 編集/大室倫子


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