キャリア Vol.866

Withコロナ時代の働き方のカギは“ハック思考”にある? 「いまこそ賢く正しく“ズル”をしよう」

Kaizen Platform創業者で「スーパーグロースハッカー」として名高い“スドケンさん”こと、須藤憲司さん。これまで2回にわたって、彼の最新著書でもある『ハック思考』を20代は仕事にどう生かしたらいいのかを聞いてきた。

『ハック思考』って若手にはムリじゃない? 著者スドケンに聞いた
>:スドケンさんに若手営業パーソンの悩みを#ハック思考で解決してもらった

さっそく明日からの仕事に生かしたい! とは思うものの、新型コロナウイルスの影響で、これまで通りに仕事ができる人は少ないだろう。

こんな状況だとハック思考どころじゃないよなぁ……と思いきや、須藤さんは、先行きが見えない不安な日々だからこそ「ハック思考でズルして欲しい」と言う。一体どういうことなんだろうか。

※本取材はオンラインで実施しました

プロフィール画像
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株式会社Kaizen Platform 代表取締役 須藤憲司さん 2003年に早稲田大学を卒業後、リクルートに入社。同社のマーケティング部門、新規事業開発部門を経て、リクルートマーケティングパートナーズ執行役員として活躍。その後、13年にKaizen Platformを米国で創業。現在は日米2拠点で事業を展開。著書に『ハック思考』(NewsPicks Book)Twitter:@sudoken

大変な時期だからこそ、賢く正しく・ラクして動け

編集部

新型コロナウイルスの影響で、働き方が変わったり、クライアントや自社の状況が変わったり、これまでと同じように働けなくなってきました。みんな不安な気持ちでいっぱいですよね。

スドケン

そうですよね。でも僕はビジネスパーソンとして、いまこそ「ハックしやすい」って思っています。

編集部

なぜですか?

スドケン

だって、誰もが「#Stayhome」という制約の中で生きていかなきゃいけないじゃないですか。この法則は全人類共通なわけで。

編集部

医療従事者など、外に出ざるを得ない人を除くと、多くの人が同じ状況ですね。

スドケン

共通の制約があるほど「常識」が定義しやすいので、ハック思考で考えやすいんですよ。いまだと「外出できない」とか「外回りの営業ができない」みたいな制約ですね。その常識によって新しく生まれた空白地帯を探してみてほしいんです。

編集部

新しく生まれた空白地帯?

スドケン

営業で言えば、「こういう時だからこそ売れるモノってなんだろう」とか「こういう時にモノを売る方法って何だろう」って、ハック思考で考えてみてほしいんですよね。

編集部

例えばどういったことでしょう?

スドケン

僕は「書店さんが困ってる」って聞いたから、NewsPicks Booksの皆さんと一緒に「#本で繋がろう」という企画を考えました。いろんな書籍の著者と、朝の動画セミナーを始めることにしたんです。

編集部

朝の動画セミナーですか。なぜそれが「いまだからこそ」なんですか?

スドケン

急に在宅勤務をすることになった方々から、「朝、通勤がなくなって家にいると仕事のスイッチがなかなか入らない」という声がたくさん挙がってたんですよ。だから、この企画が在宅勤務時の仕事を始めるスイッチ代わりになればと思ったんです。それに、著者の話聞いて興味持ってもらえたら本読んでみようかな?って思うかもしれないですよね。

編集部

それなら書籍の販売促進もできるし、ユーザーを救うこともできるということですね。

ハック思考 スドケン
スドケン

そうです。それから当社では外回り営業ができない企業向けに、オンライン商談用の「動画営業資料」をつくりました。こういうことってどれも、「外出できない」という悩みから生まれた「新しい空白地帯」ですよね。

編集部

なるほど。ハック思考の根本的な考え方は「賢く正しくズルすること」と言っていましたが、まさにいまその発想が生かせそうですね。

スドケン

そう。僕は「逆張りで動け!」みたいなことを言いたいんじゃなくて、この大変な時期だからこそハック思考で賢く正しく、ラクして動いてほしいんです。それでなくてもちゃんとがんばるの大変な時ですから。なるべくがんばらないで結果を出す

編集部

「ハック思考」するクセがつけば、こういうアイデアをたくさん出すこともできそうですね。

人生の難題はすべて大喜利だと思え

編集部

前の記事で「ハック思考」は、誰でもすぐできるものと仰っていました。若手のビジネスパーソンでも、考えられることはありそうですね。

スドケン

そう、新人でもやれることはあるはずで、それは何もこんな時期に何か大きなこととかスゴイことをやろうってことではないんですよ。例えば僕は新人時代、リクルートに入社してすぐに「コンビニチェーンや書店の都道府県別の店舗数を丸暗記する」ことから始めたんです。

編集部

え、店舗数?

スドケン

はい。僕は「雑誌の部数を決める部署」に配属されたんですが、そのとき同じ部署の先輩たちが、毎号雑誌の部数を決める時に、コンビニチェーンの都道府県別の店舗数とか流通別の店舗数をいちいち毎回調べてたんですよね。

編集部

そこが空白地帯だと気付いたんですね!

スドケン

そう。そこを僕がぜんぶ丸暗記したから、先輩たちは僕に声を掛けてくれるようになりました。「おーい須藤、セイコーマートの店舗数は?」とかって(笑)

ハック思考 スドケン
編集部

「使えるやつ」になるためのハック思考だ。

スドケン

そこだけGoogleで検索するより早いし、圧倒的に楽(笑)。「あいつ便利だな」って思われて、徐々に大きな仕事を振られるようになりました。いまは周りを直に見渡せる状況じゃないかもしれないけど、Web会議やチャットやCCに入っているメールの文面から、先輩たちの仕事に空白地帯がないのかは探せますよね。

編集部

それならスキルも関係ないし、いまの状況でもできそうです。

スドケン

あと最近の事例だと、『ハック思考』の本が発売された3月に、新型コロナウイルスの影響で書店に足を運ぶ人が減ってしまったんですよ。それで編集者の箕輪(厚介)さんに「スドケンさん、やばいです。みんなが本屋さんに行く方法をハック思考で解決してください」って言われたんです。

編集部

著者としては外せない……!(笑)

スドケン

自粛が広がっていた時期だったので、イベントなどで人を集めることもできない。だからTwitterで「この本を上下逆さまに飾ってる本屋さんがたくさんあるので、ちゃんと正しい向きで並んでいるか確認してください」とつぶやきました。

スドケン

これなら一人で本屋さんへ確認に行くだけだし、気軽だなと。そしたら、写真を撮ってくれた人のツイートがたくさんあがってきました。それに僕の本じゃなくても本屋さんに行ったら何か買いたくなるじゃないですか? 僕も自分でいろんな書店をまわって、読みたかった本まとめ買いしましたもん。

編集部

「本屋に行ってください、お願いします」って下手に出るんじゃじゃなくて「本屋に行きたくなって、直接店頭を見たくなるような仕掛け」を考えたんですね。しかも、イベントを開催するよりリスクも低いし、ラクな方法です。

スドケン

そう。1回目の記事でもいいましたけど、あらゆる人生の困難って全て「大喜利のテーマ」くらいに考えると気持ちが楽になっていいんですよ。繰り返しますが、こんな状況だからこそ「がんばらないアイデア」を考えてほしいんです。

この機会に“がんばり方”を変えてみたら?

ハック思考 スドケン
編集部

こんな状況でいろいろ大変だな……と思っていましたけど、ハック思考を使えば工夫の余地はたくさんありそうですね。

スドケン

みんなが「大変だな」って考えてる時こそ、ちょっと冷静に「自分の周りにうまく使えるネタはないかな」って、見渡してみてください。いい機会だから「がんばり方を変えてみたら?」って僕思ってるんです。

編集部

確かに働き方を変えざるを得ない今は、これまでのやり方を見直す良いタイミングともいえそうですね。

スドケン

みんなが眉間にしわを寄せて「どうしよう」って不安がっているときに、角度を変えて「誰かとオンライン飲み会して情報でも仕入れよう」ってFacebookの友だちリストを眺めるだけでも違いますよ。

編集部

なるほど、そこからまたハック思考のアイデアが生まれそうですね。

スドケン

僕の経験上、みんながネガティブな時期や大変な時に明るく笑って肩の力抜いているくらいの方がアイデアは浮かびやすいものです。今って家に籠もっていろんな情報に過剰摂取気味だから、少し離れて力を抜く時間をつくってみるといいんじゃないかな。

編集部

変化に対応するのに精いっぱいで焦っていましたが、何だか安心しました。このタイミングだからこそハック思考で“賢く正しくズル”することを考えてみたいと思います。スドケンさん、3回にわたりご登場いただき、ありがとうございました!

取材・文/石川 香苗子 企画・編集/大室倫子(編集部) 撮影/森川亮太(箕輪編集室)

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