ストリッパー、おくりびと、遺品整理、探偵、ゴミ清掃…私たちがこの仕事を選んだ理由
なぜ星の数ほどある仕事の中からその仕事を選んだの!?……つい、そう聞きたくなってしまうような職業を選んだ人たちに20’s type編集部が深掘りインタビューする連載企画『あなたはヘンって、言うけれど。』。
今回は、その連載の中から特に人気の5記事をピックアップ。過去に登場した彼/彼女たちの“仕事選び”の視点を紹介しよう。
「刺激的な毎日を送れるかどうか」(ストリッパー・宇佐美さん)
ストリッパーとして働く宇佐美なつさん。現在の妖艶な姿からは想像し難いが、実は元外資系コンサルティングファームのコンサルタントとして働いていた経歴を持つ。
友達に誘われ、偶然入ったストリップ劇場で、宇佐美さんはストリップの「沼」にはまることに。コンサルタントのキャリアを捨て、自身もストリッパーの世界に飛び込んだ。
私の仕事選びの基準って、刺激的な毎日を送れるかどうかということなんです。そういう意味で、今は毎日が刺激的で楽しくて仕方がありません。
いわゆる“夜のお仕事”をしているというと、嫌々仕事しているとか、かわいそうだという偏見を持たれがちじゃないですか。でも私のように自ら進んでこの仕事を選ぶ人も多いんですよ。だから、私のステージを通して、あらゆる偏見とか固定概念を覆せたらいいなと思っています。
>>ストリッパーの世界に飛び込んだ元外資系コンサルの生き様「ストリップ劇場では“飾らない自分”でいられる」 の記事を読む
「明日死んでも後悔しないように」(おくりびと・木村さん)
2008年の米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した『おくりびと』。同作で、納棺士の技術指導を手掛けた父親から影響を受け、幼少期から納棺の作法を学んだ木村光希さん。大学在学中から父親の仕事を手伝っていくうちに、納棺師になることを決めたという。
その後、よりいっそう遺族に寄り添った納棺を行うために父親の会社から独立し、人材育成にも力を入れている。
何を仕事にするかも、どう生きるかも、人それぞれでいいんですよ。誰にどう思われるかは正直関係ない。
僕は、「生きたくても生きられなかった人たち」をこれまでたくさん見てきましたから、「明日死んでも、皆さんは後悔しませんか?」と20代の方にも問い掛けたい。
>>【おくりびと】20代で納棺師の世界へ。人の死を10年以上見続けた男が語った圧倒的な“誇り” の記事を読む
「イヤなことならやらんでいい」(探偵・田中さん)
20代でアパレル店員や事務職を経験した田中亜弓さんは、映画やドラマ、アニメなどの探偵ミステリー好きが興じて、33歳から探偵へとキャリアチェンジした。
毎日オフィスの中で同じような作業をすることに飽きてしまった田中さんは、”安定よりも、やりたいこと”を重視して、探偵の道へと進んだという。
かつては私も『安定した仕事をしなきゃ』って思い込んでいましたが、今は『イヤなことならやらんでいい』と思えるようになりました。逆に、やってみたいと思うことをどんどんやった方が人生は楽しくなる。それこそやってダメなら、やめればいいだけですしね。
私自身は、33歳で全く新しい道に進んだけれど、やってみなければどんな仕事なのかも、自分に合っているのかも分からなかったと思います。
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「気負わずに、何事も気楽に」(ゴミ清掃員・滝沢さん)
お笑いコンビ『マシンガンズ』の滝沢秀一さんは、妻の出産費用を工面するために、ゴミ清掃員のアルバイトを始めた。
最初はお金のために始めた仕事だったが、せっかくなら何か自分なりに楽しみを見つけようと考え、ゴミに関するネタをストックしていくように。その結果、ゴミに関する書籍を6冊も出版することになる。
チャレンジすることは怖いと思いますけど、そんな人には僕が強く影響された、ダチョウ倶楽部のリーダー・肥後さんの言葉を送りたいです。『自分で“こうなりたい”と思ったら、とりあえずやってみろ。できなかったら、ニヤニヤしながら帰ってこい』と。
>>M-1芸人からゴミ清掃員に。マシンガンズ滝沢に学ぶ「どんな仕事でも楽しんじゃう」ための心掛け の記事を読む
「心から『やりたい』と思えるかどうか」(遺品整理人・小島さん)
小島美羽さんは、20歳の頃に遺品整理人の仕事を知り、心から「やってみたい」と思ったという。
周りの人間の醜さや1000匹近いゴキブリに囲まれるといった凄惨な現場を目の当たりにしても「辞めようと思ったことはない」と話す。
心から『やりたい』と思ったことだからこそ、人からどう思われようと関係ない。自分自身がやりがいを実感できる仕事なら、それが一番です。
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