「何だかやる気が出ない」を抜け出そう! 停滞気味の自分自身を復活させる方法【連載:太田彩子】
「営業部女子課」主宰 太田彩子女性営業を応援するコミュニティ「営業部女子課」主宰。早稲田大学法学部卒業後、リクルート『Hot Pepper』創刊期にメンバーとして携わり、営業として数々の社内表彰制度に表彰されたのちに起業。「女性営業の人材育成」や「女性の働き方」を専門とし、女性営業プロジェクトやダイバーシティプロジェクトの立上げ・企画支援を精力的に行う。「1億売るオンナの8つの習慣」(かんき出版)や「成功できる人の営業思考」(PHPビジネス新書)など
「営業部女子課」主宰の太田彩子です。
前回のコラムでは、「営業女子の成長過程――先輩になったらまず持ってほしい3つの考え」について紹介させていただきました。今回のテーマは「停滞気味の自分自身を復活させる方法」です。前向きに仕事に集中できない、気持ちが停滞しているな、と感じた時の対応方法をお伝えします。
今回のテーマ:「停滞気味の自分自身を復活させる方法」
なぜ人は5月に停滞気味になってしまうのか
5月は気持ちが停滞しやすい時期。大型連休も終わり「5月病かもしれない」と感じている方もいるかもしれません。
5月病というのは「4月に新しく入った学生や社員などに、5月頃しばしば現れる神経症的な状態」(『広辞苑』第五版)のことですが、一般的には、新人に限らず大型連休明けでスイッチが入らない状態を指すこともあるようです。
4月に新年度が始まり、バタバタとして落ち着かないままに大型連休がやってきて、その連休が明けると、私たちはなかなか自分を鼓舞できない状態に陥ってしまう。そんな時、新しいことに挑戦する気力をなくしたり、意欲的に仕事ができなくなったりするのです。
また、気持ちが停滞するときに起こりやすいのが、「マンネリ化」です。特に、新人を卒業した時期に起こりやすいと言われており、「石の上にも三年」と言うように3年間頑張った後の、仕事がある程度できるようになったタイミングで発生しがちです。振り返ったときに、職場の人間関係もお得意さまも変化しない状況の中、仕事も同じことの繰り返しで、「勝手にやりきった感」が生まれてしまうのです。本来であれば、営業という仕事には日々創意工夫が必要なのですが。
では、どうすれば、停滞する気持ちを脱し、マンネリ化から逃れることができるのでしょうか?
仕事が「作業」になっているときに「停滞」は起こる
気持ちが停滞し、マンネリ化してしまった時こそ、「作業」と「仕事」の違いを意識してください。
「作業」とは同じことを繰り返すこと、「仕事」とは何かに対して付加価値を与えて新しいやり方で挑戦することです。自分の気持ちが停滞しているときは、「仕事」が「作業」になってしまっている可能性が大。ビジネスの世界では、同じことの繰り返しでは価値も生まれません。作業ではなく「自分は仕事をしているのか」を自問してみてはいかがでしょうか。
同じサービスを同じお客さまに提案しているとしても、環境もトレンドもお客さまのニーズも日々変わるのが今の時代。なので、同じ提案内容の繰り返しはあり得ません。
お客さまの変化するニーズに合わせて「今まではAという商品を売っていたけど、Aだとお客さまはもう満足しないから、AとBとCを組み合わせてDというサービスを生み出して提案してみよう」などと試してみれば、全く違う付加価値が生まれます。このように、仕事を作業で終わらせないことが大切です。
自分の向き合い方を変えて、停滞をチャンスに変えよう
他にも気持ちが停滞してしまうケースはあります。例えば、同じ部署に長期間いて、「私はこのまま何の刺激も変化もなく、この仕事を一生やっていくのかな」と不安を持つ場合です。
しかし、それはその道のプロになるチャンスかもしれません。
5年間、すなわち1万時間あることを続けていればその道のプロになれるという「一万時間の法則」があります(『天才!成功する人々の法則』マルコム・グラッドウェル著より)。つまり、5年程同じことを創意工夫を重ねながら継続し、「ここまで長くいるなら、せっかくなのでこの道といえば私、と言われるくらいのプロになろう」ととらえれば、全く違う毎日が過ごせると思います。
また、例えば、人事異動で本来やりたい仕事ではなく、営業担当になってしまった時、人は「本来こうありたい自分」と「そうでない現実の自分」に不一致を感じて、気持ちが萎え続けてしまうケースもあったりします。自分はあの舞台で活躍したかったのに、できていない自分に落ち込むパターンです。
これも、自分の意識次第で変えられます。私も20代の頃は「こんな仕事、私がやりたかったことではない」等、捨て鉢のような気分に陥っていたこともありました。それをあるメンターの方に相談したら、「それが自分に適している仕事なのか、今はそういう適性に気付かせてくれる時期でもあり、今までなかった経験を積む修行の時だと、とらえてみたら?」と助言してくれました。事実は変わらないし、そう簡単に変えられるものではない。しかし、自分がどう向き合うかという考え方次第で、結論は変わるのです。
せっかく働くなら、仕事を楽しむほうが自分自身も楽になりますよね。
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構成/飯田 樹
公式HP:営業部女子課: http://eigyobu-joshika.jp/
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