経営コンサルタントへの転職を成功させるためには、まずその仕事内容と求められる適性を知り、志望動機を書く必要があります。ここでは仕事内容と適性、志望動機の例文、この3点をお伝えしていきます。
経営コンサルタントの仕事内容とは
経営コンサルタントとは、顧客である企業の経営全般においてその問題点を発見、分析し、最適な改善策を提示し業績向上の手助けを行う仕事です。コンサルタントの種類にはある特定の分野に特化したコンサルタントが複数おり、彼らは主にその現場において支援を行いますが(もちろん経営者の意向に沿って)、経営コンサルタントは経営者と直接意志疎通を図りながら会社全体の改善を進めていくという方法が一般的です。「浅く広く」という表現がありますが、経営コンサルタントは顧客に対し「深く広く」コンサルティングを行うと考えてよいでしょう。また、近年では企業が海外進出をしたり、海外企業を買収したりするなど、どの業界においてもグローバル化が進んでいます。海外の企業とのやり取りをするにあたり英語などの語学力を活かす場面も多くなります。そしてグローバル化と同時にコンサルタントの品質も世界水準で量られるようになり、MBA(経営学修士)保持者などは高く評価されています。公認会計士や中小企業診断士などの資格も経営コンサルタントでは活かせる場面が多くあります。
経営コンサルタントに求められる適性とは
ポイント1.スキル面での適性
経営コンサルタントは、経営者と直接対話し、問題点に対して提示した改善策を納得させる必要があります。企業の経営者ですので彼らが持つ知識や経験はとても高度なものです。おそらく年齢的にも自身よりかなり上の顧客が多いでしょうし、心の面でも相当の誇りがあると考えてよいでしょう。そのような顧客を相手に改善策を説明し納得させるのですから相当なコミュニケーション能力が問われます。専門的なスキルをもって理屈や論理だけを押し通すのではなく、相手の心の機微にまで配慮できる人でないと難しい職種です。
ポイント2.経験面での適性
経営コンサルタントに絶対必要な経験というのはありませんが、いわゆる「ヒト・モノ・カネ・情報」と言われる経営資源の中のいずれかを扱う経験はあるに越したことはないでしょう。特に「ヒト」と「カネ」は企業の根幹です。この分野でマネジメントなどの経験がある人や、企業の中で事業計画や経営計画を立案する部署に関わった経験がある人は、経営コンサルタントとしての適性の一つを備えていると判断されやすくなります。
ポイント3.語学力・資格面での適性
まず、英語などの語学力は必ず役に立つものです。経営コンサルタントの仕事は顧客の問題点に対し経営レベルで改善策を提示しなくてはなりません。今の社会において外資系の企業はもちろんのこと、日本企業であっても海外の企業と全く関連しない企業はありません。外国の語学ができるということはその言語特有の言い回し、ニュアンスなどを理解しているということであり、この部分が乏しい人は経営コンサルタントとして成功することは厳しいでしょう。資格についてですが、経営コンサルタントがたとえば公認会計士レベル、中小企業診断士レベルであれば顧客にとって大変心強いものです。コンサルティングを行う上で資格そのものが絶対条件というわけではありませんが、顧客に与える信用度を考えると資格を保持している人のほうが適性があると判断されるでしょう。
経営コンサルタントの志望動機の例文?26才男性、人材業界営業職の場合?
私は現職にてお客様である経営者の方々に人材という面から経営課題に対する改善策を提案することによって問題を解決し、喜んでいただくという仕事を続けてまいりました。そうした中でほとんどの経営者の方々が、会社の中には雇用主に対して面と向かって意見をするような人は存在しないため常に孤独である、経営課題を抱えていてもご自身で解決しようと悩んでおられるという現実を知りました。そこから経営者の方々が抱える課題をより多くの側面から解決する手助けをしたいと考えるようになり、経営コンサルタント職を志望いたしました。中でも貴社のクライアント様を中小企業に限定し、その分経営者に密着したコンサルティングを行うという方針に深く共感した次第です。経営コンサルタントという職種は私にとって未経験ではありますが、幅広い年齢層の経営者様に可愛がっていただき、共に問題を解決してきたという経験を活かしてまいりたいと考えております。
彼のアピールポイント
人材業界での求人広告の提案という営業職において、人材という限られた一面からではあるが顧客の経営課題を解決してきたという実績は大きなアピールポイントとなります。また、「お客様に喜んでいただきたい」という想いは最近のビジネスの世界、そして経営コンサルタントというシビアな職種においては軽視されがちですが、だからこそ他者との差別化を図れるとても重要なアピールポイントです。また、中小企業の社長という百戦錬磨の人々から可愛がられてきたのは素直で実直な人柄があってこそです。未経験での入社となると必然的に研修を受けることになりますが、雇用側としてはこのように素直な人は育てやすく、結果として戦力になるまでにかかる時間も短くて済むため、人柄も大きな判断材料です。