世界中で約3000人のエンジニアが活躍し、ネットワークに特化したコンサルティングを行うチーム、それがシスコのアドバンスドサービス(以下AS)だ。 通常、シスコでは代理店経由で販売やサポートを行うが、ASは直接カスタマーとのコミュニケーションを行うのが特徴。きめ細かなコンサルティングには、卓抜した知識が必要とされる。
ASのエンジニア藤川昭彦氏は、同部門の役割を次のように語る。
「大規模な通信キャリアやミッション・クリティカルな金融、航空などの企業を主なお客様とし、高度な技術情報を必要に応じて提供しながらトラブルを未然に防ぎ、安定稼働を目的にコンサルティングするのがミッションです」
そのため、ASのエンジニアはシスコ技術者認定の最上位資格である『CCIE』の取得が必要となっている。
「入社してから試験に合格するまでに1年かかりましたが、会社が提供するトレーニングメニューや資格取得支援制度のおかげで乗り切ることができました」
“ライフサイクルサービス”という視点で
ASの仕事を語る際に外せないのが、“ライフサイクルサービス”という概念だ。これは、準備、計画、設計、導入、運用、最適化の6段階から構成され、ソリューション導入後にその能力を100%発揮させることを目的としている。
その後、藤川氏は『CRS-1』の導入支援・安定サポートをメインに担当するようになる。これは現在の高度通信サービスを支える根幹システムだ。
「『CRS-1』の開発情報キャッチアップし、開発エンジニアとともに技術検証や、トレーニング支援などをするため3カ月に1度は1、2週間かけてUS本社へ行きます」
『CRS-1』を通して、世界の基幹ネットワークを支えるとともに、志を同じくする各国の技術者と研鑽を積む藤川氏。
「私のエンジニア人生で、今がもっとも仕事に手ごたえを感じています」