「職務経歴書」という名のカタログで“自分”を売り込め

まずは書類選考を通らなければ面接にはたどり着けません。一日に100人以上の職務経歴書をチェックする人事の目に留まるのはどんな職務経歴書なのでしょうか?
中途採用の面接シーン、がんばっているのになぜか通らない……。そんな方はもしかしたら、採用する側の心理が分かっていないのが原因かも!
このコーナーでは、多くの転職者を面接してきた人事担当者に、「意外な評価ポイント」や心に残る面接エピソードを聞いてみました。次の面接に活かせるノウハウを見つけましょう!

  • 広告関連業人事担当野村 哲郎氏(仮名)

    回答者:広告関連業

    人事担当 野村 哲郎氏(仮名)

私たちは採用時期になると1日に100人以上の職務経歴書を見ます。しかし、これだけあると「読む」というよりは「見る」だけになってきてしまいますね。最初の段階では、一人の職歴書に目を通す時間はせいぜい数十秒。志望動機とキーワードを斜め読みする程度です。ですからビジュアル的に訴えるものでないとなかなか印象には残りません。

特に我が社では営業職採用が多いので、前職ではどんな営業スタイルで、どれだけの実績をあげていたのかが一目で分からないとその後の選考に残るのは難しいですね。たとえば、一番定番とされている編年体の職務経歴書。この形式で書いてくること自体は別に構わないんですが、売上実績をズラズラと書き連ねてあるだけでは、すごいのかすごくないのか、いまいちよく分からないんです。逆に同じ数字でも、グラフで売上実績の推移が示されていたりすると、営業力だけでなくプレゼン能力も高い人なのだろうなという印象を受けます。

そういえば以前、素晴らしい売上実績なのでぜひにと会ってみたら、売り上げの単位が「万円」ではなく「千円」だった、なんてことがありました。これは誤解を招くという点ではいいことではありませんが、私たちの目をひいたという意味では上手いやり方かもしれませんね。実際会ってみて何の見どころもない人だったら「だまされた!」と思ったでしょうが、非常にユニークな方だったので「一本とられたな(笑)」という感じで悪い印象は受けませんでした。もちろん、誰もがマネしていい方法だとは思いませんけどね。

見せ方が上手い人は仕事もよくできるというのが私の印象です。特に営業職はそれが顕著ですね。転職市場において "自分"という商品をいかに上手く売るか、それができる人は営業の基礎ができているということです。ですから余計私たちは職務経歴書を重視します。職歴書は"自分"を売るための大切なカタログ。カタログ作りをおろそかにする人に、その先の"商談"はありません。

営業職の方だけでなく、エンジニアであろうと事務員であろうと"自分"という商品を一番魅力的に見せるにはどんなカタログを作ればいいのか、そういう観点で職務経歴書を作成してみてほしいですね。一目で使いまわしと分かる職務経歴書ではこちらの心は動かされませんよ。

私がグッときた”あの一言”

「私ならこう売ります」

以前営業職として採用したAさんは、弊社のサービスについて非常によく調べており、職務経歴書の志望動機の欄に「このサービスの●●という利点を活かせば、いままで導入されていなかった××業界にも売っていけるはず」と書いてあったんです。入社前から「自分ならこのサービスをこう売る」というところまで考えられる人はそうそういません。この熱意には心打たれましたね。


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