「Access」の正式名称は「Microsoft Office Access(マイクロソフト・オフィス・アクセス)」。PC界の巨人、マイクロソフトが自社OS、Windows向けに発売しているRDBMS(リレーショナル・データベース・マネジメント・システム)のソフトウェアです。 RDBMSの代表例には、米オラクルの「Oracle」、「MySQL」などがあります。その中でもAccessは、Officeの上位バージョンであればパッケージされて販売されていることもあり、プログラマーなどでなくてももっともなじみがあるデータベースではないでしょうか。
ExcelとAccessは似て非なるもの
Accessの強みはズバリそこでしょう。RDBMSに関する専門的な知識があれば、高度なデータベースシステムが構築できる一方で、非プログラマーであっても比較的容易に小規模なシステムを作成することができます。 AccessをはじめとするRDBMSは、「テーブル」上でデータを保存しています。
よく、ExcelとAccessの機能を混同することがあります。ExcelのワークシートとAccessのテーブルは、データを保存するときの見た目が似ているので、そう思われるようです。しかし、Excelは「表計算ソフト」であり、Accessは「データベースソフト」ですので、両者の機能は全く異なります。ただ、Excelのワークシートがデータベースのテーブルの構造に似ているため、簡易的にデータベースとして使用できるということです。
Accessを使う4つのメリット
例えば、Excelで管理していた顧客の名簿を、Accessに移行するとしたらどうでしょうか。 その際の利点を挙げると、以下のようなものがあります。
・Accessは保存件数に制限がないため、膨大なデータを保存できる(1つのデータについて容量は2Gまで)。
・膨大なデータの中から「必要なデータ」だけを取り出して、「必要な形で」リストが作成できる。
・リストや帳票形式など、さまざまな形でリストを印刷できる。
・複数の表を結合させて表示することができる。
・データ入力や閲覧などを簡単にする操作画面が作成できる。データの出し入れにデータベース本体を触らないため、テーブルやデータが壊れるリスクを減らせる。
Accessを使いこなそう
初心者にもハードルが低い一方で、効率の良い実用的なシステムを構築するにはそれなりの知識が必要ともいわれるAccess。なかなか奥が深いツールでもあります。 ただ、office製品の中でもとっつきにくい印象があるためか、Excelなどに比べて使いこなしているという人はまだ少ないようです。中規模なデータベースシステムであれば、かなり便利なものができ上がるので、Accessを使いこなすことができれば、デキる奴と思われること間違いなしです。