DB2は、IBMが開発しているリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)製品です。
DB2と同様の製品には、オラクルの「Oracle Database」、マイクロソフトの「Microsoft SQL Server」などがあります。3製品の間での競争は、大規模データベース分野、中規模データベース分野ともに、年々激化しています。調査会社のガートナーの調べでは、2011年5月時点での日本国内のDB2シェアは、「Oracle Database」、「Microsoft SQL Server」に次いで3位となっています。
DB2には、様々な機能を追加するための製品もそろっており、これらを総称して「DB2ファミリー」とも呼びます。各種製品には、それぞれUNIX用とWindows用、また、IBMのメインフレームOS(OS/400など)用が用意されているため、幅広いプラットフォームに対応することが可能です。
最新バージョンはビッグデータ分析機能を強化
2013年に発表した最新バージョン「IBM DB2 V10.5」では、IT業界のバズワードであるビッグデータの処理に対応するために、リレーショナルデータベース(RDB)の機能と、カラム型インメモリー・データベースの機能を持つハイブリッド型にしたのが大きな特徴といいます。
基幹業務とデータ集計・分析業務のために新たなサーバーやミドルウェアを用意する必要がなく、これまでよりも安価にデータ集計・分析業務を行うことが可能です。初期投資を抑えられることから、IBMは、ビッグデータ分析に関心があっても資金面で導入を見送っていた中堅・中小企業に売り込む意向です。
資格認定制度は世界80カ国で実施
DB2を扱うデータベースエンジニアとして認定されるための資格として、「DB2グローバルマスター」があります。IBMプロフェッショナル資格認定制度のひとつで、データベースの開発・管理、クラスタ管理やホスト連携など高度なソリューションを提供するための知識が問われます。
「DB2グローバルマスター」は、「DB2アドバンスト・エキスパート」、「DB2エキスパート」、「DB2エンジニア」、「DB2アドバイザー」の4ランクに分かれています。「エキスパート」レベルに関しては、さらに細かく「管理」「開発」「ビジネスインテリジェンス(BI)」の3分野に分けられています。
試験はPCを使って行われ、結果は即時に確認できます。
IBMプロフェッショナル資格認定制度は世界80カ国で実施されていることから、合格すれば国際的なエンジニアとして通用することが証明できます。ライバルとなるオラクルやマイクロソフトの認定資格に比べて、資格取得者が少ないといわれていますが、企業の根幹となるデータベースシステムにDB2を採用している企業も多いため、データベースエンジニアとして転職を視野に入れている場合は、受験してみてはいかがでしょうか。