Windows(ウィンドウズ)は、言わずと知れたMicrosoft社が提供するOS(オペレーティング・システム)です。
初リリースは1985年。1984年に登場していたMac(マック)OSを追い抜き、1990年代後半よりPC(パーソナルコンピュータ)市場において、OSのデファクトスタンダード(事実上の標準)になりました。1995年の「Windows95」発売時の熱狂をいまだに記憶されている方も多いかもしれません。2010年代の今でも、90%近いシェアをもつといわれています。
その圧倒的シェアから、いくつかの国で独占禁止法違反による訴訟が起きていることも事実です。しかし、対応するPCやアプリケーションソフト、周辺機器なども充実しており、その互換性の高さやユーザー数の多さから、Windowsの圧倒的に優位な立場は変わっていません。
最新バージョン「Windows8」は、タブレット端末への搭載を強く意識
2014年5月現在、WindowsOSは「Windows8.1」までリリースされています。この「Windows8」は従来のユーザーインターフェースから、大きく仕様が変わっています。これは、PCへの搭載に加えて、昨今急速に普及が進んでいるタブレット端末への搭載を想定し、先行するApple(アップル)社のiOSやGoogle(グーグル)社のAndroid(アンドロイド)を強く意識したものだといわれています。
こうした新しいバージョンが発表される一方で、2014年には対照的な出来事もありました。2001年に登場した「WindowsXP」のサポートが、いよいよ終了となったのです。
長らく愛された「WindowsXP」も、いよいよサポート終了
「WindowsXP」は、マイクロソフト社が初めてNTカーネル(OSの中核となる部分)を採用した一般家庭向けのOSであり、これにより安定したOSを手軽に入手・利用できるようになりました。
「WindowsXP」はその完成度の高さから、2008年までの長きにわたって販売が続けられていました。新規の生産・出荷が終わったのちも、一般家庭や官公庁・企業などに保有されているPCの多くに搭載されていたため、市場の状況を鑑みてサポート期間も通常から延長され、2014年までとされました。登場から約13年間という長期間にわたるのは、それだけこのOSが幅広く普及していたという証でしょう。
サポート期間が終了すると、更新プログラムやセキュリティアップデートが提供されなくなってしまうため、ウィルスなどの攻撃に無防備な状態となってしまいます。マイクロソフト社は、サポート期間の終了告知とともに、「Windows7」や最新バージョンである「Windows8」への移行を勧めていました。
しかし、企業や官公庁などでも移行はなかなか進められておらず、米国の調査会社Net Applications(ネットアプリケーションズ)によると、2014年3月における世界のOSシェアはWindows XPが27.69%と、いまだに4分の1以上を占めています。
多くの人が愛用していた「WindowsXP」のサポートが終了した今、市場のシェアにどのような影響がでるのかも注目されています。
「Windows7」や「Windows8」は、「WindowsXP」を超えるOSとして人々に愛用されることができるのでしょうか。