プログラマーなら知っている！ と言われても、具体的に説明しろとなると……特にプログラミングを始めて間もない頃に四苦八苦しがちになる、PHP。
さて、PHPとは具体的にどんなものなのでしょうか？
PHPとは、『PHP Hypertext Preprocessor』の略として呼ばれている『WEBページを記述することに特化したサーバーサイドスクリプト言語』を指します。
サーバーサイドスクリプト言語とは？
では、サーバーサイドスクリプト言語とは？ スクリプトには大きく分けて、クライアントサイドスクリプト及びサーバーサイドスクリプトの2種類があります。クライアントサイドスクリプトは、JavaScriptを始めとした『クライアント（利用者）のWEBブラウザで処理を行うスクリプト』のことです。
これに対しサーバーサイドスクリプトとは、『WEBサーバーで処理を行うスクリプト』を指します。PHPの他に、JSPやASP/ASP.NETなどもすべてサーバーサイドスクリプトです。
クライアントが利用するブラウザの種類及びバージョンや環境設定などで実行結果が大きく異なる可能性が発生してしまうクライアントサイドスクリプトに対し、サーバー上で処理がすべて完結するサーバーサイドスクリプト。すべてのクライアントに確実な実行結果をもたらすスクリプトと呼ばれているのは、そもそもの処理方法が違うためなのです。
PHPはこんなところに使用されている！ PHPの具体的な使用例
具体的なPHPの使用例は、代表的なところで、WEB上で動作する掲示板やチャットの作成に用いられています。
Perl（Practical Extranction and Report Language）で記述されたCGI（Common Gateway Interfaceウェブサーバ上でユーザプログラムを動作させるための仕組み）も同様の使用方法をされることがありますが、CPU（各装置の制御やデータの計算・加工などを行う装置のことで、人間でいう脳にあたる部分）やメモリ及びサーバーに負荷をかけるCGIに比べ、リクエストの度にプログラムを起動することがないPHPはサーバーに負荷がかかりにくいことから、CGIと比べて処理速度が速いため重宝されているのです。
この他、検索システム、グループウェア（企業内などでの内部連絡用のみに特化して構築したシステム）を始め、航空会社、鉄道会社、ホテルなどの予約システム、ネットショッピングなど、動的（状況に応じて変化、選択する柔軟性を持っていること）なあらゆるWEBサービスに利用されています。
PHPが登場したことにより、それまで他プログラム言語で構築されていたWEBページに一気にPHPの使用が増え、現在では最も使用頻度が高いプログラム言語として知られているのです。企業のみならず個人でのホームページ作成にも使用されることが多いPHPは、すべてをHTMLで作成するより作業効率が大幅にアップし、できることが一気に増えるため、他プログラム言語より簡単に取り入れられる特性も手伝ってか利用増加の一途を辿ってきました。
PHPの問題点と利用頻度が高い理由
良いところだらけ？ と思われがちなPHPですが、問題点として挙げられているのが、動作速度でASPやJavaに劣ること。
また、設定に依存する問題が多く発生しがちで、原因が分かりづらいトラブルを引き起こしやすいという側面も。ただし、開発効率が非常に良いプログラム言語のため、こうした問題点を補う魅力に溢れており利用頻度が高いという見方ができます。
なにより、習得が容易な点はプログラムを始めたばかりの人にもとりかかりとして覚えやすく、初期段階から比較的あらゆる機能が搭載されたWEBページを作成できると言えます。
まずはPHPを習得して、その後もう少しプログラミングを勉強したい次の段階に入ったら、Rubyの習得に移ると非常にスムーズでしょう。
