Perl(パール)は、アメリカ人のラリー・ウォールによって開発され、1987年に登場したプログラミング言語です。
ウェブ・アプリケーション、システム管理、テキスト処理などのプログラムを書くのに広く用いられています。
当初PerlはUnixでのみ動作するものでしたが、のちにWindowsなど他のプラットフォーム上でも動作するように改良されました。
名前の由来は、新約聖書のマタイによる福音書13章46節から。当時ラリーは、肯定的な意味を持つ短い名前を選びたいと考え、3文字および4文字の単語を辞書から探すも見つからなかったため、同書に出てくる「高価な真珠」にちなみ「pearl」と名付けられるはずでした。
しかし、すでに「pearl」という名前のプログラミング言語が存在していたため、スペルを変更して「Perl」とされました。
Perlは言語処理が得意
ラリーは、Perl開発の理由について、「数学的ではない、人間の言葉に近い言語を作りたかった」と語っています。
ラリーの発言にもあるように、Perlはインタプリタ言語です。インタプリタ言語というのは、人間の言葉(プログラミング言語)をコンピュータの言葉に置き換える作業であるコンパイルをする必要もなくプログラムを実行することができるということです。
とくに、Perlはテキストファイルの処理に強みをもっています。日本語をはじめとして、世界中の言語を処理することができます。
C言語やsed、awk、シェルスクリプトなど他のプログラミング言語のよいところを取り入れて開発されただけあって、文法はC言語と似ています。C言語は多くのプログラミングで取り入れられている代表的言語なので、C言語になれていれば、Perlに対しての取っ掛かりも得やすいと言われています。
PerlとRuby、Pythonは近い言語
Perlとよく比較されるプログラミング言語に、RubyとPython(パイソン)があります。PythonとRubyは、Perlの影響を受けて、新たに誕生した言語です。
この3言語の中で、Perlはもっとも最初に登場した言語であるため、そのぶん情報量も多くなっています。
また、Perl や Ruby は純粋なスクリプト言語で、プログラムを短くすることに主眼が置かれています。一方、Pythonはスクリプト言語としてもつかえる大規模プログラム作成言語で、デバックの容易さに主眼が置かれています。
なかには、この3つは近しい言語であるため、どれか1つができれば、他の習得も容易であるというプログラマもいます。