Visual Basic(ビジュアルベーシック)とは、マイクロソフト社が開発したプログラミング言語です。アプリケーションソフトウェアを易しく開発できるように、開発環境も同時に提供されており、言語だけでなく環境も含めて「VB」と呼ばれることが多くなっています。
VBは「BASIC」から生まれた
今から40年前の1964年、米国ダートマス大学のJohn G. KemenyとThomas E. Kurtzは、初心者向けの汎用命令コード「BASIC」を開発しました。
当時は今のように、個人がコンピュータをもつなど考えられなかった時代。コンピュータは巨大かつ高価で、コンピュータ言語は一握りの特別な人間だけが理解できる難解なものでした。そこで2人は、学生でもプログラムが書ける簡単な言語開発を目指しました。
BASICの登場により、メモリが少ないマイクロコンピュータでも人間の言語に近い、画期的な高級言語が使えるようになりました。当時のコンピュータにはOSがなかったため、マイクロコンピュータを使うことはBASICを使うことと同じでした。マイクロコンピュータがパーソナルコンピュータと名を変えた頃にOSが登場します。
マイクロソフトがOS「MS-DOS」を開発すると、C言語が大流行。しだいにBASICは忘れ去られた存在になりました。やがてマイクロソフトがOS「Windows」を発表し、世界を席巻するなかで、Windows用のプログラム開発をするための言語が求められました。そこでマイクロソフトが開発したのがBASICを取り入れつつ、アプリケーションの開発に特化したVBです。
VBの特徴とは
VBの特徴はWindowsとなじみやすく、全般的にコーディングしなくても簡単にプログラミングができることです。また、VBの簡易版としてExcelに搭載されているVBAや、World Wide Webブラウザのインターネットエクスプローラーでスクリプト言語として用いられているVBScriptがあります。
プログラミング初心者ならまずはVBから学習しよう!
VBはその歴史やわかりやすさから、初心者用の言語と思われているようで特別に学ぶ必要はないと誤解されがちです。
たしかに、VBは現在主流となっているオブジェクト指向型の言語ではないなど弱点はありますが、初心者でもプログラムが簡単に組めるようなさまざまな配慮がなされており、プログラミングを始めたばかりという人でもとっつきやすい言語であることは間違いありません。VBは開発言語の主流でもあるので、ぜひ学習してみてはいかがでしょうか。