Javaとは、オブジェクト指向のプログラミング言語のひとつ。1990年から開発が始まった言語で、草分け的存在のひとつです。当初は、サン・マイクロシステムズが開発をしていましたが、2010年にソフトウェア大手のオラクルに買収されたことにより、現在はオラクルが引き継いでいます。
名前の由来は2つある
Javaは開発当初、研究所の近くに立っていた木にちなんで「Oak(オーク)」と呼ばれていました。しかし、この名前はすでに商標として登録されていたため、正式リリースの際に使うことができず、新しい名前が必要になりました。
Javaの名前の由来には、さまざまな説があります。開発チームがよく通っていたカフェのメニューからとったという説。「何か」の頭文字を表しているという説。インドネシアのジャワ島が由来だという説。コーヒーのJavaは「ジャワ」と言いますが、プログラム言語のときは「ジャバ」と発音するのが一般的です。
もともとJavaは、家電を制御するためのプログラム言語として開発されました。その後、当時もっともメジャーだったウェブブラウザ「ネットスケープ・ナビゲーター」がJavaを採用したことで、爆発的に広まっていきました。
Javaの強みと欠点とは
Javaで開発されたソフトウェアは、特定のOSなどのプラットフォームに依存することがありません。当初家電用として開発されたということは、基盤が異なる多様な環境でも対応できるようにしなければならなかったからです。
また、標準で強力なセキュリティ機構やネットワークの設定が装備されており、ネットワーク上での利用が強く意識されているといって間違いないでしょう。実際Javaは、いまや動的なウェブサービスを開発する上で欠かせない言語となっています。また、Javaを使って本格的な基幹業務システムを構築することも増えてきています。
ただ、扱いやすい反面、特定のプラットフォームに依存しないということは、裏返せば最大公約数的な動きしかできないということでもあり、欠点ともいえます。
Javaはオブジェクト指向言語
オブジェクト指向言語であるJavaは、それまでの言語の欠点を克服し、よいところを引きつぐことを意識して、開発されました。
中でも、C 言語および C++から多くの文法を引き継いでいます。ただ、C 言語に見られる「ポインタ」という機能は排除されているといわれます。このポインタは、C 言語の初心者の多くがつまずく部分ですから、こう聞くと嬉しく感じる人が多いかもしれません。ただ、C 言語とはモデルが異なるものの、Javaにもポインタと同様のものは存在するといわれます。
世界でもっとも使われている言語のひとつ
今では、Javaといえば単なるプログラミング言語のみを指すのではなく、その開発環境・実行環境・開発コミュニティまで含めた広い環境で用いられるようになっています。プログラミング界でもっともポピュラーな言語であることは間違いないでしょう。