【第4問】 web上での販売は本当に無理??失敗体験の振り返り?
中堅のメディアレップのtypeコーポレーションは、オフィスが東京のみなので、顧客を首都圏に集中させていました。
しかし、首都圏では競争も激しく、市場も限られているということでターゲット顧客を全国に広げで広告販売を始めようということになりました。このプロジェクトに参加している港君は、インターネットを活用した販売促進計画を細かく作成しました。
具体的には、ターゲット顧客を地方の中小企業に限定。
支店は置かずに定期的に営業を出張させることで信頼関係を築き、基本的にはWeb上で商品紹介、申し込み、問い合わせなどが行えるような仕組みを考えていました。
宣伝に関しては、現状取引のある企業の子会社や関連会社は勿論、web上の広告やSEOを強化するというものだった。首都圏中心に広告を行うよりも5割安く、同数の企業に告知できる予測だったが、加藤課長は猛反対。
「実際に会って話すことで信頼関係を構築でき、受注に繋がるんだ!いくら告知して問い合わせがきても、受注できるとは限らないではないか。受注率(問い合わせから受注になる確立)が下がっては意味がない。そもそも問い合わせ数が増える保証もないのに・・。」
実は加藤課長は、10年前に同じように、インターネット上での販売が流行した際、ホームページを作成し、大失敗していたのだ。訪問するよりも人件費が削減でき、かかる費用が安価だ思っていたが、実際は更新や問い合わせ対応等手間がかかるにも関わらず、それに見合った反響がないという経験をしていたのです。
【質問】あなたが港君であれば今回の加藤課長の意見をどう受け止めますか?
1.自分は加藤課長とは違うので、そんな失敗はしないと言い返す
2.経験ある上司が言っていることだから正しいかも知れない、と悩む
3.古い考えで納得できない部分もあるが、意見を汲んだ折衷案を考える
4.何故失敗したのかの要因分析ができていない、と考える
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いろんな側面からしっかりと検証し、判断することが大切。
自分の体験したことだけを基準に判断してしまうと、視野が狭くなってしまうので注意すること。
正解は 4 過去の失敗体験に縛られず、失敗の要因を分析して、改善すべき。
加藤課長が港君の提案に猛反対した際の一番の問題は何だったのでしょうか。
今回のポイントは、要因分析が出来ていない過去の失敗体験に縛られ、また失敗すると決め付けていることです。
今回のケースで言えば、時代の変化とともに市況や競合、顧客ニーズなどが変化しているにも関わらず、加藤課長が10年前に体験した過去の失敗を判断軸に広告はweb販売では成功しない、と決め付けていることです。
10年前の失敗の要因はweb販売そのものではなく、宣伝手法、開始後の運用、顧客へのフォローなど様々な理由が考えられます。そんな中、加藤課長は失敗の原因をwebで行ったからと決めつけ、細かな分析や検証を行っていない。
今回の港君の提案を聞く中で、過去の失敗を参考にすることは正しいが、過去と現在の違いも考慮に入れて判断すべきである。自分の体験したことだけを基準に判断してしまうと、視野が狭くなり判断を誤ってしまいがちなので、いろんな側面からしっかりと検証し、判断することが大切です。
このように、答えがない問題は自分で決める。その問題に対してどのように解決すべきかは、各部門のプロや周囲にアドバイスをもらったり、相談して進める。今一度皆さんも自分の行動を見つめなおしてみましょう。
皆さんも加藤課長のように判断していませんか・・?
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