2018.03.15

【前田裕二×中川悠介対談】「第二のきゃりーは生まない」と中川悠介が語る理由【動画付き】

成功体験が自分の成長を邪魔する!アソビシステム中川氏が語る「第二のきゃりーぱみゅぱみゅは必要ない」の真意とは。中川悠介さん×前田裕二さんの対談第3回。二人が仕事で大事にしていることとは?

【前田裕二×中川悠介対談】「第二のきゃりーは生まない」と中川悠介が語る理由【動画付き】

  • 【プロフィール】

    SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二

    SHOWROOM株式会社 代表取締役社長
    前田裕二

    2010年に早稲田大学政治経済学部を卒業。外資系投資銀行に入社後、ニューヨークに移り、株式市場において数千億?兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。13年にDeNAに入社。仮想ライブ空間『SHOWROOM』を立ち上げる。現在はSHOWROOM株式会社 代表取締役社長として、SHOWROOM事業を率いている

  • アソビシステム株式会社 代表取締役 中川悠介

    アソビシステム株式会社 代表取締役
    中川悠介

    2007年にアソビシステムを設立。ファッション・音楽・ライフスタイルといった、原宿の街が生み出す『HARAJUKU CULTURE』を世界に向けて発信し続けている。近年では、KAWAIIのアイコン・きゃりーぱみゅぱみゅのワールドツアーを成功させた他、『もしもしにっぽん』を発表し、日本のポップカルチャーを発信している

「自分たちにしかできない」という価値が、ブランドを作り上げていく

――今回はお二人の仕事の仕方について詳しくお伺いしたいのですが、新しい企画を生み出すテクニックなどはありますか?

中川 自分たちじゃないと作れないもの、というテーマを大事にしています。よく「おもしろいことをやってるね」と言っていただくんですが、おもしろいことをしているというよりも、自分たちにしかできないことをやっているという意識が強いんです。それが価値になると思っているんですよね。僕たちの価値って話題性やPR力だと思うので、会社自体がブランドのようなものなんです。なので自分達の見せ方には気を配っていますね。 ただ、僕たちは作ったものをどう売っていくか、という部分がまだ弱いので、前田さんのような方と組んでいけたらいいなと思います。

――とのことですが、前田さんはいかがですか?

「自分たちにしかできない」という価値が、ブランドを作り上げていく

前田 中川さんはやっぱり天才なんだなって思います。僕は真逆で、繰り返しヒットを生めるようにすることを意識しているので。
僕が普段から気に掛けていることだと、抽象的なものと具体的なものを行き来して考えるようにしています。例えば、移動中に見掛けた看板広告など、目に見えて実現する物は「具体」ですよね。それがなぜ赤い看板に白抜き文字になったのか、とか、流行っているクリエイティブにはどんな要素があるか、とかを考えてみる。そこで抽出した本質を、次の企画に適応して具体化する。そのサイクルをどれだけ繰り返したかという経験値が、ヒットを生む能力に繋がるんだと思います。

仕事ばかりにとらわれず、自分が信じる「パッション」に忠実に動け

――続いて、失敗体験についてお伺いしたいのですが、いかがでしょうか?

前田 投資銀行で働いていた時の話ですが、日本では接待をよくしますよね。お客さんと飲みに行って仲良くなって、というテクニックが、アメリカでは通用しないんです。コミュニケーション重視の日本から一転、アメリカでは株で本質的な価値を提供することが求められて、国ごとのルールの違いを感じました。自分の過去の成功経験に引きずられて、それをそのままやってしまったことが失敗ですね。

中川 前田さんがおっしゃるように、僕も成功体験って邪魔になると思っているんです。同じ事を繰り返しても成功には繋がらないという部分にも共感しますね。成功体験を自信にするのではなく、データという糧にして次のステップに進むようにしています。 例えば、よく「第二のきゃりーぱみゅぱみゅは作らないんですか?」ってよく聞かれるんですが、作る必要はないと思っていて。「第二の」という成功をもう一度作る必要はないと思うんですよね。あの子はあの子、別の子は別の子として、次のステップを作っていくことが重要だと考えています。

――前田さんも、ビジネス上のこだわりなどはありますか?

前田 僕は、仮説なきアクションは罪だと思ってるんですよね。日々何かしらかのアクションをすると思うんですが、そのアクションの裏側に「この施策を実施した結果、こんな現象が起こるだろう」といった仮説があるはず。ですが、疲れてくると仮説なきアクションをとってしまうんですよ、無意識に。仮説がないと進化できないんですけどね。
とはいえ仮説を立てることばかりに気を取られても、アクションが遅くなって結果が出せない。何事もバランスなんですよね。

――それって、自分を良好な状態に保っておかないとできないですよね

前田 そうですね。自分を知ることが大切です。なので僕は、社会人になってから毎日日記をつけています。後から見返すと「こんなこと思ってたんだ」とか「この時はこうしない方が良かったな」という気付きがある。すると、今日の自分が昨日の自分よりも少しだけ良くなっているんですよね。これを繰り返すと、時間が経つとすごく差が開くんです。
もうひとつ、マインド面でこだわっているのが、「僕にとっての幸せはこういうものだ」という世界観や志といったものを定義できていること。幸せとはこういうものだから、世の中に対してこんな価値を与えて、こういう見返りがほしい、ということが自分で理解できていることですね。だから僕は毎日日記をつけるんですよ。自分の価値観が変わっていく過程を知るために。 実際には、世の中の人に「自分のパッションが何なのか語れますか?」と問いかけたとしても、答えられるかどうか怪しいと思うんです。なので、事に仕える前に、つまりは仕事と向き合う前に、まずは自分と向き合ってほしい。「自分のパッションはこれだな」と気づけたら、良い仕事ができると思いますよ。

※このコンテンツは、2017年にtypeメンバーズパークに掲載された動画を新たに記事化したものです。

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