若手営業マンの成長を測る「行動ベース」のKPI 実例集
KPIはキーパフォーマンスインジケーターの略。
日本語では重要業績評価指数と訳され、目標達成のプロセスを測定するためのものです。
組織の目標や状態により、適切なKPIは異なるため、最適なKPIを特定するには時間がかかることもあります。
今回は、営業チームを率いる立場の営業マネージャーが使うべき、若手営業マンの成長を測る指標となる活動や行動に基づいたKPIの例をご紹介します。
行動ベースのKPIを基本にするべき理由
KPIにも結果に基づいたものと、活動や行動に基づいたものがあります。
部下やチームを管理する立場である営業マネージャーに使ってもらいたいのが行動ベースのKPIです。
なぜなら、営業マンにとっては、成約につながる行動をどれだけ行っているかが大切だからです。
また、数値がよくない場合に、行動を変えることにより改善できることが多いという、実用的なメリットもあります。
行動の量だけではなく、効率性や効果についても注意深く見守る必要があります。
そして、問題がある場合は、改善のための指導を適切なタイミングで行い、売上目標に影響が出ないようにします。
さて、実際の例を見ていきましょう。
行動ベースのKPI実例
1. 営業同行数
まだ経験の浅い営業マンの場合は営業同行数をチェックしましょう。できれば営業成績のよい営業マンと同行した場合に限るとよいでしょう。
営業同行の機会が少ない場合は、先輩営業マンの通話に同席をした数、通話録音を聞いた数にしてもよいでしょう。質の高い現場経験を若手営業マンにどれだけ提供できているかは、営業マンの即戦力化、すなわち営業活動の効率化につながります。
どれだけ営業同行を行えば独り立ちできるのかを判断する材料ともなり、リーダーとしての管理能力の確認にもなります。
2. 総通話時間
コール数は営業チームでよく使われるKPIですが、いくらコール数が多くても、中身が薄くては意味がありません。
中身が濃いかどうかのひとつの目安になるのが通話時間です。そのため、コール数に加えて、総通話時間を指標とするのも一案です。
3. 5分以上の通話数
総通話時間と同様、通話の中身の濃さを測れるのが5分以上の通話数です。
商材や営業マンのスキルのレベルによって、1分、3分などと短時間の設定にすることも効果的です。
チーム全体の平均通話時間から設定してもよいでしょう。
4. キーマン通話数
キーマン、すなわち意思決定者との通話は、案件の見込度が一気にあがる重要なポイントです。
営業プロセスが検討段階に入らないとキーマンが登場しない場合もありますが、まずは、ターゲットとする部署の担当者との通話数を確認しましょう。
5. フォローコール数
リード数が多い場合は、毎日新規リードに電話をかけても追いつかないかもしれません。
しかし、それでは案件が先に進んでいきません。
そのため、まだつながっていないリードに対するフォローをどれだけ行っているかも把握しておきましょう。
6. 送信メール数
営業のデジタル化が進むなか、メールの送信も重要な営業活動のひとつです。
しかし、メールの送信数をまだ計測をしていない組織も多いでしょう。
まずは見込客への送信メール数をはかることからスタートしましょう。
開封率、クリック率、返信率なども考慮し、売上達成や案件の進捗のために必要なメール送信数を推定したうえで、送信数を指標とするのが理想です。
7. 成功した商談数
電話やメールの段階から一歩進み、対面での商談にまで行った案件のうち、次につながる見込みがあると判断した商談を成功したと定義します。
「初回商談を成功させるためにするべき10のこと」でも紹介したとおり、見込客との商談は62%が一回限りです。より見込み度の高い商談数をどれだけ実施できているかを測るための指標です。
8. 見積り送付数
商談が成功しただけでなく、案件が具体的な検討段階に入ったことを示す指標です。
見積り送付にはニーズの特定や想定が必要なため、営業マンのニーズヒアリング力も間接的に測ることができます。
いかがでしたか?
一般的なKPIから一歩踏み込んだ具体的なKPIをご紹介しました。
すべてを使う必要はありません。これをヒントにご自身のチームに最適なKPIを設定してみましょう。
営業マンのレベルはまちまちですので、各営業マンの課題に応じて変更するのもおすすめです。
また、すべてのKPIについて、どの数値を合格ラインとするかを決め、不合格の場合はどのような対策を取るのか決めることも非常に重要です。
ただ測定するだけのKPIではなく、実際に使用し、営業マンの成長や営業活動に貢献するKPIにしていきましょう。
※こちらの記事は『セールスハックス』より転載しております
>>元記事はこちら
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