キャリア Vol.564

BASE鶴岡、10YC下田、椎木里佳――3人の若き起業家に共通する仕事の価値観

20代にして会社を立ち上げ、成功を収める若き起業家たち。ビジネスパーソンとして日々目線を高く持つ彼らは、どんな意識を持って働いているのだろう。

同年代のトップランナーとして活躍する3人のインタビューから、彼らに共通するマインドが見えてきた。

BASE株式会社CEO 鶴岡裕太さん(28歳)

22歳で創業し、誰でも簡単にネットショップが作成できる『BASE』をリリース。わずか5年で約50万店舗が加盟する巨大プラットフォームに拡大させた鶴岡裕太さん。次世代のリーダーとして「Forbes」にも選ばれた起業家だが、誰かを蹴落とそうという敵意はこれっぽっちもない。インターネットで天下を獲るという野心や、20代のトップランナーという自尊心でさえ、ほとんど感じられないから不思議だ。

鶴岡

「楽しさなんて人それぞれでいいと思うんですよ。『BASE』の中にも、毎月何千万と稼ぎたくて、世界中を飛び回っている人もいれば、月商は10万でいいから自分の好きな工芸作品だけを作り続けたいという人もいる。働きがいも、それに付随する対価も、50万人いれば50万通りのパターンがある。価値観や人生の楽しさなんて、誰かに決められるものでも比べるものでもない。だから気長に探せばいいと思います」

そんな鶴岡さんに楽しく生きる上でのヒントをひとつ挙げてもらうと、「同じ価値観を持った人と出会うこと」だという。

「インターネットやSNSが発達したことで、僕たちは同じ価値観や趣味嗜好を持った人とたくさん出会えるようになった。まずは同じ価値観の人を探してみるということは、楽しく生きる上で大切なことかもしれませんね」」

>>Forbesが選んだ起業家・BASE鶴岡裕太が語る等身大のキャリア論「怒って何かが良くなるケースなんてほぼない」

株式会社10YC 下田将太さん(27歳)

下田

大企業を辞め、アパレルブランド『10YC』を立ち上げた下田将太さん。会社員時代は「花形部署に所属することや、会社名などのステータスが大事だと思っていた」という。それでも、大手企業のポジションを手放すことを選んだのはなぜか。

「それまでは会社の組織でどう生きていくかを考えていたけど、『どれだけ人に影響を与えられる仕事をするのか』が大事だという考え方に変わって。『あるべき姿』を追い求めてちょっとずつ昇進するのではなく、大げさだけど『自分のありたい姿』を追い求めた方が良いと思った。人生の豊かさを重視すべきときが来たなと感じたんです」

下田さんは、今の時代のビジネスパーソンは「あらゆるチャンス」に溢れていると語る。

「今は起業するための手段や、物を売るためのプラットフォーム、お金の調達まで、いろいろなハードルが低い時代です。いきなり会社を辞めるよりもリスクはかなり低くて、0と1の間に0.5があるような感覚。リスクを負わずに新しいことを始めやすくなりました。つまり、やりたいことがあればいくらでも行動できる時代だと思います。僕らはチャンスに溢れているんだと思います」

>>大企業を辞め“アパレル業界の常識”と戦う男「服に関わる誰もが搾取されない。そんな未来をつくりたい」/10YC下田将太さん

株式会社AMF 代表取締役 椎木里佳さん(20歳)

椎木

「女子高生社長」の肩書で一斉を風靡した椎木里佳さんも、20歳を迎えた。中学生の頃からビジネスの世界にいた彼女の目に、同年代のビジネスパーソンはどう映っているのか。

「私たちの世代は『つくし世代』って言われていて、人のために仕事をすることを美しいと思っている世代。それを否定はしないけど、皆が良い子過ぎるとは思います。人を蹴落としてまで上に上がろうという子が少ないし、皆が皆地に足の着いた生活というか、身の丈に合った幸せを求め過ぎ。そういう思想からは、世の中を一新させるようなイノベーションは生まれない。どんどん世の中がつまらなくなるだけだと思います」

自分を駆り立てるような彼女の生き方は、昨今の風潮とは逆行している印象だ。貪欲なまでに上を目指す椎木さんは異端に見える。なぜ彼女は、こうも前のめりでいられるなのか。

「私は自分が死んだ後も、“椎木里佳”っていう名前や存在を世の中に残したい。だから仕事をするんです。だって、そうじゃないと本当にご飯を食べて出しているだけの人間になっちゃう (笑)。だから、2020年の上場が今の直近の目標です。日本の社長の上場最年少記録は25歳1カ月。それを塗り替えたいんです。あとはアジア進出を成功させて、20代のうちにアジアを代表する女性になりたい。結婚も出産も社会貢献も全部やります。ライバルは、マララ(・ユスフザイ)。あれくらい影響力のある存在になりたいですね」

「監視社会でも炎上上等。私は人生に忖度しない」20代になった元女子高生社長・椎木里佳が“悪い子”を貫くワケ

若き起業家たちが考える、共通のマインドとは

今回、取り上げた3人の起業家たちに共通しているのは、世の中の風潮や常識の類にとらわれず、「自分の価値観」を大切にしていること。

大企業で働くべき、若手のうちはがむしゃらに働くべき、とはいえワークライフバランスを考えるべき……? そんな、世の中に蔓延する固定概念をさらりと乗り越え、「自分がやりたいこと」に向けて突き進む。

これからの時代、ますます選択肢が多様化していく中で、私たちは世の中の「こうあるべき」ではなく、自分が「こうしたい」と思えることを見つけること。そこから、それぞれの理想的な働き方や生き方が見えてくるのではないだろうか。

文/大室倫子(編集部)

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