キャリア Vol.662

【ホリエモン×カカクコム創業者】IT時代は「儲からなそうな業界×楽しく働ける職場」を選べ

「いつかは自分の仕事で、世の中に大きなインパクトを与えたい」。そんな思いを密かに抱いている20’sもいるのでは? では、いざ仕事をする上で「どんな業界」に目を向ければ成功に近づくのか。

さまざまな業界で経営を手掛ける実業家・堀江貴文さんと、カカクコム創業者で現在は美容室事業で注目を集める槙野光昭さんが語る「これから注目すべき業界・仕事」とは?

2019年2月2日に開催された『ホリエモン万博』内の、2人の対談の一部を紹介しよう。

ホリエモン万博
実業家・堀江貴文さん(写真右)カカクコム創業者・槙野光昭さん(写真左)

28歳で、創業したカカクコムを売却。
10年間の無職期間を経て、“美容室”を起業した理由

槙野さんは、『価格.com』『食べログ』などを手掛ける株式会社カカクコムを創業し、28歳のときに売却。現在は、年商10億円を売上げる美容室『ALBUM』のオーナーとして活躍する。

「カカクコムをうん十億円で売った」という槙野さんだが、最近までその消息は不明だった。「いったい何をしていたのか」という堀江さんからの問いに「子育ての手伝いやパチンコ三昧の日々を送るなど、とにかくフラフラしてたんです」と笑う。

「仕事をしない生活を10年ほど続けてたんですが、次第に飽きてきちゃったんですよね。また仕事がしたいなって思いがふつふつと湧いてきて。それで行き着いたのが、美容室事業です」(槙野)

IT起業家から美容室経営へのまさかの転身。なぜ、美容室なのか。堀江さんから問われると、意外な答えが返ってきた。

「もう一回、仕事をするためにビジネスモデルを探していたんです。それでふと、『床屋談義』はお金になるんじゃないかなって。美容師さんって、接客すると1、2時間はお客さんと話をするじゃないですか。そこに、マーケティングや企業PRなどのチャンスがあると思ったんです。それをやるには、まずは美容室をつくらないとなということで『ALBUM』を始めました。でも僕が最初考えていたマーケティングのモデルはヒットせず、大失敗しちゃった(笑)。意外と本業の美容室経営の方がうまくいったんです」(槙野)

狙うべきは「IT化・マーケティング戦略が上手くできていない業界」

渋谷・原宿に3店舗を構え、年商は10億円にものぼる『ALBUM』。規模の拡大が難しいと言われる美容室経営だが、創業からたったの5年で、なぜここまで急速な成長を遂げることができたのか。

「美容室って、ずーっと昔からある古いビジネスモデルですよね。特に目新しさを感じなかったんですけど、『ALBUM』は他と何が違うんですか?」(堀江)

「まずはInstagramの成功です。僕がこの業界に参入したのが5年前くらいなんですが、そのときはインスタ自体に火がつきだした頃だったんですよ。ヘアアレンジとかって、テキストベースでは分かりにくいじゃないですか。そこでユーザーにもマネしやすいヘアアレンジ術を動画でインスタにアップし始めたら、その分かりやすさがウケたんです。これは勝機があるはずだ、と思って競合他社よりも早くたくさん動画をアップしたって感じですね」(槙野)

こうして『ALBUM』ではInstagramで38万人のフォロワーを獲得するまでになった。

「インスタの流行と共に、『ALBUM』のアカウントを支持してくれるフォロワーさんが、一気に増えたんです。そのくらいまでフォロワーが増えると、CMや宣伝はほとんどしなくてもお店に来てくれるお客さまが増えていくんですよね。

あとは、ホットペッパービューティーによる集客も大きいですね。この媒体は、もはや美容室検索のライフラインみたいになっていますから、徹底的に分析しています。こういったデジタルマーケティングに力を入れているのは、うちの特徴と言えるかもしれないですね」(槙野)

槙野さんの話を聞いた堀江さんも「僕のところに、美容室経営者からの質問がくることは結構多い」と話を続ける。

「差別化が難しいとか、大規模化が難しいとか、儲かっていない感じの相談ばかり。僕はそれって業界のせいだと思っていたんですけど。槙野さんの話を聞いていると、単純にマーケティングやITを駆使した手法をとってる経営者が少ないだけなんじゃないかと思ってきました。実はうまくやればめちゃくちゃ儲かるブルーオーシャンなんですね。僕も美容室やりたくなってきました(笑)」(堀江)

ITやマーケティングの力をうまく活用できていない業界はブルーオーシャン。つまり儲かる業界なのだと、2人はいう。

「僕は最近飲食業をやってるんですけど。今経営してる『WAGYUMAFIA』という店は、1年半で5店舗に増えたんです。これって業界的に見れば大成功の部類。飲食業の経営ってめちゃくちゃ簡単だなと思いました。槙野さんの経験に似てるんですけど、飲食業界で、戦略的にブランディングやデジタルマーケを行ってる人ってなかなかいない分、ちゃんとやるだけで差別化になるんですよね」(堀江)

IT時代だからこそ、「楽しく働ける職場」が大事

飲食業も、美容室経営も、従業員を雇ってサービスを提供するビジネスモデルだ。槙野さんも「人のマネジメントは特に重要視している」と答えているが、堀江さんは「サービス業のマネジメントは難しくない」と話を続ける。

「サービス業は人のマネジメントが大変だとか言われますけど、うちでは『熱気を入れるために声を出していこう!』とか、『お客様にサーブするときにはいってらっしゃいと言おう!』とか簡単なことを言っているだけです」(堀江)

その理由は、堀江さんが考える“理想の職場”像にある。

「テクノロジーが進化していくほど、これからは“楽しく働ける職場”しか残らないと思うんですよね。働いている人たちも、お客さんが満足している顔を見るのが楽しかったりするんです。それがいわゆる『人間にしかできない仕事』なわけで、時給ではなく自分が楽しいと思えるかどうかで職場を決める人も増えてくる。するとそれがサービスの向上や顧客満足度にも繋がっていく。それなら、経営側は楽しい雰囲気の職場をつくることが大事でしょう」(堀江)

ITやマーケティングの力を生かしきれていない「レガシーな業界に目を向けろ」。そして従業員には「人にしかできない仕事に醍醐味を感じさせよ」。IT業界を牽引してきた2人の考え方は、これからビジネスの中心で活躍する20’sにも生かせるはずだ。

文/青野祐治 撮影/大室倫子(編集部)

Information

◆低価格で毎月必ず通える、美容室『ALBUM』。今春銀座店OPEN!
https://www.album-hair.com/

◆堀江貴文の活動を網羅的に集約させた「ホリエモンドットコム」
ホリエモンが運営する、日本初の個人キュレーション。経済、テクノロジーをテーマに、働くことの楽しさ、最先端のテクノロジーの先にある未来の素晴らしさやワクワク感を多くの人に。
http://horiemon.com/

◆『ホリエモン祭』開催情報
2019.3.16(土)『ホリエモン祭 in エストニア
2019.3.24(日)『ホリエモングルメ祭 in 大阪』(大阪味園ユニバース)
2019.4.2(火)『ホリエモン祭 in 別府』(別府国際コンベンションセンター)

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