キャリア Vol.1021

後輩を売れる営業に育てたい! 先輩としてのNG行動&指導のコツは?【営業ハック・笹田裕嗣】

「営業ハック」笹田裕嗣が伝授!
若手“ツキヌケ”営業塾
年齢や経験に関係なく「結果を残した者がトップに立つ」ことができる営業職。では、20代のうちから「突き抜けた成果」を出すためにはどうすれば? 営業代行や研修事業を展開する営業ハックの代表・笹田裕嗣さんによる営業塾、ここに開講!
若手ツキヌケ営業塾

営業として一人前になってきたころ、多くの人が経験することになる「後輩指導」。後輩にアドバイスをすることで、自分自身の営業ノウハウの整理にもつながるよい機会だ。

しかし、初めての後輩となると接し方や教え方に迷うシーンも少なくないだろう。前回に引き続き、営業ハックの笹田裕嗣さんに、後輩指導のNG例と、心掛けたい5つのポイントを聞いた。

プロフィール画像
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株式会社営業ハック 代表取締役社長 笹田裕嗣さん(@sasada_361988年生まれ、千葉県出身。大学在学中、20歳でダスキンの法人向け飛び込み営業をスタート。その後、新卒で大手人材系企業に入社し、半年で営業成績トップに。社会人3年目に社内ベンチャーの立ち上げを行うも失敗に終わる。社会人4年目にメガベンチャーへ転職した後独立し、営業代行事業・コンサル事業を行う。株式会社ウレルを創業し、後に株式会社営業ハックに社名変更。法人・個人双方に向けて営業支援を行なうほか、YouTubeにて営業のコツも配信中

営業の後輩指導、気を付けたい2つのNG例

初めてできた後輩、どうにか活躍できる営業に育てたいものですよね。まずは、よくあるNG例をご紹介します。

【NG例(1)】後輩のやりやすさを優先してしまう

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よく「やりやすいようにやっていいよ」という声掛けを耳にしますよね。

後輩がやりやすい仕事の進め方を許容するのは、一見優しい対応に思えます。しかし、どれだけやりやすかろうが、契約が取れなければ営業成績はゼロ。会社から評価されることはありません。

評価されなければ、本人のモチベーションも下がってしまう。優しさが回り回って後輩の毒になることもあります。

野球に例えて考えてみましょう。「体づくりが好きだ」という後輩を尊重して、筋トレに打ち込ませたとします。確かに筋力はつくかもしれませんが、スイングの練習をまったくしていないので、ヒットは1本も打てない。これって、野球選手としては致命的ですよね。

先輩としてやるべきことは、野球選手としてヒットを打てるように指導すること。営業として成果が出るよう教えることだと肝に銘じましょう。

【NG例(2)】「ここがダメ」とひと言だけ&一度きりの指摘

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売れる営業になるために大事なのは「習慣」です。なぜなら、やるべきことを粛々とやり続けることが売れる営業への近道だから。

後輩を「売れる習慣」を持つ営業に育てるためには、テクニックが習慣となるまで徹底的に・辛抱強く・何度でも教え続けるしかありません。

ところが、意外と多いのが一度しか言わないケース。中には「ここがダメ」と結論しか伝えない人もいます。なぜダメなのかが分からないので、後輩は直しようがありません。改善・習慣へとつながっていきませんよね。

もしも後輩が失敗したら、なぜそのような行動をしたのか要因を明確にして、「今やるべきことはこれだよ」と示してあげましょう。なおかつ、その行動が定着するまで根気よく見守り続けることが大切です。

後輩を売れる営業を育てる5つのアクション

ここからは、初めての後輩指導で取り入れるとよいアクションを5つご紹介します。後輩を売れる営業に育てるために行動することで、自身のスキルのブラッシュアップにもなるはずですよ。

(1)営業という仕事の全体像を示す

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新人は視野が狭く、目の前の作業だけに集中しがちです。テレアポなら「アポをとること」しか見えなくなり、先輩から教わった営業トークを自己流に変えてしまうことも。すると、「アポはとれたが、成約につながらない」というパターンに陥ってしまう。新人営業の典型的な失敗です。

これを防ぐためには、「なぜこの営業トークなのか」を背景を含めて理解してもらう必要があります。アポを獲得したあとには商談があり、成約につなげる必要があることを説明し、営業という仕事の全体像を理解させてあげましょう。

(2)すべてのタスクの目的を伝える

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仕事には思わぬトラブルがつきものですが、新人がとっさの対応をとることは難しい。後輩がパニックに陥らないためにも、一つ一つのタスクの目的を事前にしっかり伝えておくことがポイントです。

例えば、商談で資料を見せるタブレットが固まってしまい、商品のパンフレットが開かなかったとしましょう。冷や汗もののトラブルですが、「パンフレットを持ってきた目的は『費用対効果を感じていただくこと』だ」と分かっていれば、その部分だけ口頭で伝えることによって本来の目的を果たせます。

目的を知らず、ただ「やること」しか言われていない状態だと、資料が開かない時点で次に何をすべきかも考えられない。そうならないためにも、あらゆる行動の目的や狙いをしっかりと後輩に伝えておきましょう。

(3)「過去の成功体験」は押し付けるな

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変化の時代と言われる今。時代が変われば顧客ニーズも変化し、仕事の進め方や成果につながる方法も一変します。

とくにこのコロナ禍においては、過去にうまくいった方法であっても、たった3カ月で「今の状況にマッチしなくなる」こともよくあるのです。過去の成功体験を後輩に押し付けるのはやめ、自分自身も常識をアップデートしていくようにしましょう。

(4)小手先のテクニックよりも、商材理解を深めさせる

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後輩にアドバイスする際には「扱っている商材と、誰に売ろうとしているのか」を明確にしてあげましょう。

例えば、70代〜80代向けの商材をSNSを使って売ろうとしたところで、成果は期待できないですよね? 当たり前だと思われるかもしれませんが、新人はこうした前提をつい見落としてしまいがち。「自分たちが営業すべき相手は誰か」を念頭に置き、適切な場所で戦えるように導くことが必要です。

そのためには、何よりもまずは扱っている商材の理解を深めること。具体的な営業手法などのノウハウを教えるのは、その次です。

(5)数字で合理的に判断する

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新人のうちは感情・感覚で仕事を進める傾向があり、相談の場でも事実と個人的な意見を混在させたまま話してくることも多い。そんな時こそ、データや売上金額といった数字を見せて、事実ベースで指導することが大切です。

例えば、ひたすらにテレアポを頑張っている新人と、SNSを使って新規顧客を開拓している新人がいたとします。前者の新人は、100件電話を掛けて1件アポを獲得した。後者は、20人にアプローチして1件商談までこぎつけた。この場合、あなたならどちらを評価しますか?

「一生懸命に電話をして頑張っていた」という印象を抱く前者を評価したくなる気持ちもありますが、数字に着目すると、後者の新人のほうが効率が良いわけです。後輩の努力は認めつつも、成果についてはロジカルに評価しましょう。

仮に自分がやっていない営業手法だったとしても、「やり方を変えろ」と糾弾するのは間違った指導になります。後輩を指導する際には、数字で合理的に判断するくせをつけましょう

後輩指導の肝は、いかに後輩の行動を引き出すか

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後輩と一言で言っても、人ぞれぞれ性格も得手不得手も違います。理屈で動くタイプに「気合だ! 根性だ!」と伝えても理解しづらいでしょうし、感情的な人に理詰めで語っても刺さりません。相手が受け入れやすく、動きたくなるような言葉を見つけるよう意識すること。これが指導ポイント全体におけるコツです。  

最後に。先輩として一番かっこ悪いのは「知らないのに、知っている風にごまかすこと!」いつまでも、自身の学びを止めないこと。後輩指導のためだけでなく、自身の成長のためにもぜひ意識していただきたいと思います。 

>>次回のテーマは「若手セールスにおすすめの本」。お楽しみに!

文/大橋 礼


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