エンジニアからの質問に各社代表がスッキリ回答ITベンチャーの会社自慢!
将来有望なITベンチャー企業6社が語る、自慢のわが社。「確かに面白そうな仕事ができそうだけど、ベンチャーってちょっと不安……」。
そんなITエンジニアの声を代表して、各社代表に疑問をぶつけてきました。イマドキのITベンチャーの表と裏を知って、企業の本質を見抜く力を養おう!
Word/MAYUMI ASAKURA.KOJI URANO Photo/MAKOTO OSAWA.TETSUJI OSHIMA.HIROAKI SHIBATA
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ビジネスモデルの成功で創業以来の好業績が続く
設立10年目のベンチャー企業にもかかわらず、創業時から直接取引が基本のプライム案件に徹し、顧客の経営に直結するIT戦略の企画、分析という最上流工程から携わってきたアイティーソリューションズ。2008年6月末の中間決算時には前年度比1.5倍の売上高と、経常利益を見込んでいる。代表取締役社長の高山明直氏は同社の事業についてこう語る。
「顧客側に立って企画・分析・要件定義などの上流SE支援を行うところから顧客の信頼を得る。そこからWebアプリケーション開発案件につなげることにより、高収益で安定性と成長性が両立するビジネスモデルの確立に成功しました」
この好業績を生み出すため、創業時から高山氏がこだわってきたのが顧客満足とコストを重視したビジネススタイルだ。
「顧客は上流SEやプロジェクトリーダーに、課題解決・ソリューション提案ができる人材であることを求めています。当社はそういう人材の数が多いのが強みで、顧客にとっては多少単価が高くても費用対効果で満足いただいております」
「また、ベンダーフリーなオープンソース・ソフトウエア(OSS)を活用して効率的かつ低コストでシステム開発を行うといった姿勢も評価されているという。
そんなビジネススタイルを維持できるのも、優秀な人材あってこそ。同社では、業界でもトップレベルの待遇と報酬を無理のない労働時間で実現することで、社員のモチベーションを高めている。
「一般的な業績年俸制はあいまいな目標管理達成評価のみですが、当社は基本年俸を保障し、そこに売上実績や会社への貢献が明確な基準でインセンティブ付与される業績年俸制度を採っています」
今後は人材育成にも力を入れるという高山氏。「WebアプリケーションやOSSに関するプログラミングスキルを持ったエンジニアを、短期間のうちに高いスキルを持ったPLやアーキテクトへと成長させたい」と意欲を見せた。
Akinao Takayama
アイティーソリューションズ株式会社
代表取締役社長
高校卒業後、プロのバンドマンとして活躍。34歳の時、一念発起してIT業界へ転じてプログラマーから再スタート。自己学習努力により急ピッチでキャリアアップを果たし、1999年3月にアイティーソリューションズを設立
戦略的プロジェクトを手掛けるチームメンバー。顧客企業のビジネスの成功に力を注ぐ
カラクリなんてありません(笑)。ホームページですべて公表しています
労働時間の短縮や高い報酬は、創業時から収益力の高いビジネスモデルの確立とスキームづくりに取り組んできた結果です。経常利益の25%をインセンティブ原資とするなど、社員への利益還元をモットーとするSE中心主義経営を心掛けています。ホームページを通じて公表しているのも、透明性を持たせて社員のモチベーションを維持するとともに、優秀な人材確保に結びつけたいからです