人の振り見て我が振り磨け! 日常を“営業の教科書”にするたったひとつの方法
マーキュリッチ株式会社 代表取締役 チーフ講師 西野 浩輝/にしの ひろき米テンプル大学Executive MBA(経営学修士)。新卒で入社したリクルートでは、部門初のMVPに2度輝くなどトップ営業として活躍。その後、世界最大の教育コンサルティング企業にヘッドハンティングされ、4年半トップ営業であり続けた。2003年にマーキュリッチを創業し、10数年に渡って50,000人近いビジネスパーソンを指導している。営業の専門家として、All Aboutで人気連載を執筆中。著者には『仕事ができる人の5日で身につく『伝える技術」改訂版―ビジネスで成功するプレゼンテーションの奥義』『5分で売れる! 営業ノウハウ 凡人営業の壁を破る「濃い時間」活用術』などがある
こんにちは、西野浩輝です。
本日のテーマは、「日常を営業の教科書にする方法」です。
日々、「営業の意識」を持っていると、周囲の事象が営業活動と関連して目や耳に入ってくるものです。
なぜなら、世間の「お客様にモノやサービスを提供する人」は、誰しも営業マンだと定義することができるから。
コンビニの店員、駅員、タクシーやバスの運転手、医者……“営業”に関わっていない人を探す方が、かえって大変なくらいですね。
つまり、営業の教科書はそこら中にあるということです。
彼らは“新たな気づきを与える教科書”として存在していることに気付くことが、営業マンの成長を促します。
意識したものだけが情報となる
フランスにあるルーブル美術館をご存知でしょうか。
名画が山ほど展示されている世界的に有名な美術館なので、名前くらいは聞いたことがあるでしょう。
そこの大きな展示室では、壁の上から下までびっしりと絵画が飾られています。大小様々な絵画が、無造作に壁を埋め尽くしています。何の予備知識もなくこの部屋を訪れた人は、1分~2分壁を見渡した後、この部屋を後にするでしょう。
それはなぜか?
十把一絡げのように飾られている絵画としか認識できないからです。
ところが、その絵のどれもが美術史上大変重要な絵画ばかりなのです。その知識がある人は、その大きな一つの展示室を出るのに1時間以上の時間を要するでしょう。
このように目の前にあるものでも、その情報に対して意識を向けない限りは、ただの景色としての価値しか生み出しません。
逆に言えば、少し意識するだけで、あなたの周りは宝の山だと気付くことになるかもしれないのです。
謙虚な姿勢が成長の元
あなたの周囲に存在する営業の教科書ですが、その営業姿勢を批判しようと身構えていたのでは、あなたの成長はありません。
よく人のあら探しをするケースがありますが、それをしている限り、成長することはできないでしょう。謙虚な姿勢が大事です。
あなた自身が「今どういう状況で、どういうお客様に対して、どういう対応をしたら良いのか」を考えながら、人の接客を観察するのです。
つまり自分だったらどうするかを考え、違いがあればなぜ違ったのか、どうすれば良かったのかを考えましょう。批判するために考えるのではありません。良いところを見つけ出すために、その良いところを真似するために考えるのです。
たまには営業されてみるのも大事な経験です。目から鱗が落ちるという経験ができるかもしれません。
「人の振り見て我が振り直せ」という諺がありますが、悪い点だけでなく良い点も合わせて「我が振り」を磨いていきましょう。
※こちらの記事は『マーキュリッチ株式会社 西野浩輝のコラム』より一部再編集して転載しております>>元記事はこちら
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