若手営業マンがぶつかる「25歳の壁」。転機を成功のチャンスに変える秘訣を識者4人に聞いてみた
今回『営業type』では、仕事人生転機が訪れやすい「25歳」という若手時代の過ごし方をテーマに、各界の識者・著名人に取材を行ってきた。本特集に登場したのは、サイバーエージェント 曽山哲人氏、作家 はあちゅうさん、エイチ・アイ・エス 彦坂明紀氏、参議院議員 渡邉美樹氏の4人。
彼らが考える“転機をチャンスに変える”若手時代の過ごし方とは? それぞれの見地からのアドバイスの中に、共通する答えが見えてきた。
サイバーエージェント 曽山哲人氏
本特集第一弾に登場したのは、サイバーエージェントの取締役として活躍する曽山哲人氏。新卒で入社した伊勢丹(現・三越伊勢丹ホールディングス)を1年で辞め、当時まだ社員20名の小さなベンチャー企業だったサイバーエージェントに転職した25歳当時を振り返ってもらった。
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「意思表明も、リスクテイクの1つです。『これをやりたい』と公言すれば、『まだ力不足だ』とか『君には無理だ』とか、ネガティブな反応も返ってくる。それを怖がらずにリスクを取る人だけが、インパクトのある仕事を成し遂げるものだ。人事として多くの社員を見続けた結果、今の私はそう感じています」
>>「売り上げ目標8割君」だった25歳・営業マンの僕が見つけたデキるビジネスマンの“絶対勝ちシナリオ”/サイバーエージェント曽山哲人氏
作家 はあちゅうさん
本特集の2人目は、作家のはあちゅうさん。新卒で入社した電通ではコピーライターとして活躍し、25歳の時にトレンダーズに転職。その後独立の道を選び、今では作家として若者に絶大な人気を誇る彼女もまた、‟25歳”は仕事人生の転機だったと語る。
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「まずは、目の前の課題を突破することを忘れずに仕事をしてほしいと思います。何事も中途半端にしていると、次の場所に行っても、やっぱり向こうの方が良かったかもしれないなどといった迷いが生まれます。迷いがない状態にするには、全力でぶつかるしかありません。環境を問う前に、自分はこの場所で全力を尽くしているのかと自問自答してみてください」
>>営業マンの25歳は人生最大の分岐点!? はあちゅうが語る「無難に終わる仕事人生」の脱し方
エイチ・アイ・エス 彦坂明紀氏
3人目は、旅行業界のリーディングカンパニーであるエイチ・アイ・エスでトップ営業マンとして活躍する彦坂明紀氏。そんな彼が30歳を迎える今、トップ営業マンとして活躍できるようになった背景には、“25歳”で訪れた転機が関係しているという。
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「営業は『自分自身が商品』なのですから、いつかはオンリーワンを目指すべき。でもその唯一無二な商品を作るために、若いうちには人真似をして学ぶことも大事です。理想を描いて、それに向かって模倣していくことが、ビジネスパーソンとしての成長を促すのではないでしょうか」
>>ヘタレ営業マンだった僕が、25歳を転機に6千人の頂点に上り詰めたワケ/エイチ・アイ・エス 彦坂明紀氏
参議院議員 渡邉美樹氏
「25歳こそ、“自分の人生”のスタート地点」と語る渡邉美樹氏。今や業界大手にまで急成長したワタミを立ち上げたのは、渡邉氏が弱冠24歳の頃だった。新米経営者として無我夢中に走り続けていたという当時を振り返ってもらった。
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「仕事とは、本来自己実現の手段なんです。だから、働いている時間も自分の大切な人生の一部だと思えるか。そう思える仕事しかしてはいけないと僕は思っています。ワークライフバランスの権利ばかりを主張する若手がいるとしたら、そういう人は会社に時間を搾取されているという感覚で働いているのではないでしょうか。自分の時間を切り売りするような働き方は、仕事の本質ではないと思います」
>>渡邉美樹氏が考える圧倒的成長論「1日中働くな。でも、1日中仕事のことを考えろ」
~結論~
成功するビジネスパーソンに求められる、若手時代の過ごし方とは?
今回、本特集に登場した4人は、それぞれの見地から、自身の「若手時代」と「若手営業マンへのアドバイス」を語った。
全員に共通していたのは、仕事人生最初の分岐点ともいえる“25歳時代のモヤモヤ”した悩みは、誰もが感じるとても健全な感情だということ。そして、そんな“モヤモヤ期”だからこそ、「今いる環境で、まずは全力でやってみる」ことが大切だということだ。
仕事が上手くいかないと「今の仕事は自分には合ってないのではないか」と逃げ出したくなったり、「本当にやりたいことは他にある」と言い訳したくなってしまうもの。しかし若手時代に「ビジネスの基礎」に真摯に向き合い、工夫を重ね情熱を注いできた人にこそ見える景色があるようだ。
これからの時代、ますます私たちの働き方や生き方の選択肢は多様化していく。そんな不安定な未来を生き抜くために、まずは今の自分が置かれた場所を受け入れ、向き合ってみること。限りある若手時代は、そうしてビジネスの足腰を鍛えることを意識してみてはいかがだろうか。
文/大室倫子(編集部)
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