今やパソコンは仕事に欠かせない時代となりました。中には1日パソコンに向かって仕事をしているというビジネスパーソンもいるではないでしょうか? そんな方々が一度は考える事と言えば「この仕事、自宅でもできるんじゃないの?」ということ。現在日本の在宅勤務状況はどのようになっているのでしょうか?
米国で話題となった『在宅勤務禁止』のニュース
先日、米国Yahoo!が在宅勤務スタッフにオフィス出勤を命じたというニュースが話題となりました。このニュースに対して、アメリカの現状をからませた記事がウォールストリートジャーナルに掲載されました(日本版2013年3月6日付)。
この記事によると2010年に在宅勤務している人は、全労働者の9.4%。1997年時点では7%だった在宅勤務者は、現代に近づくにつれ増えています。
この数字を見て「さすがアメリカ、進んでいる」と思う人もいるのではないでしょうか? ところが日本の在宅勤務者の割合は、アメリカより多いのです。
出社しないで仕事をする『テレワーク』を促進していた日本!
日本の総務省は在宅勤務を『テレワーク』と呼んでいて、テレワークを促進しています(総務省 テレワークの促進)。国土交通省が発表した2011年の『テレワーク人口実態調査』によると、職場以外でITを利用して週8時間以上働く人は、なんと全体の19.7%にのぼっていました。しかも会社に雇用されている人だけを見ても、その割合は19.0%。週に8時間以上、会社以外のところで仕事をしている会社員がこれだけいるとは、驚きの一言です。
テレワークを導入している企業にテレワークの導入目的を聞いたところ、『勤務者の移動時間の短縮』が51.5%、『定型的業務の効率性(生産性)の向上』が41.8%、『非常時(地震など)の事業継続に備えて』が39.6%でした。
総務省が発表した『テレワークがもたらす様々な効用』では、いくつかの企業の導入例が記されています。
ある企業では、毎日行っていた自宅でも可能な業務を集約して、週に1日は出勤しなくて良いとしています。これによって残業が減ったという効果があったということです。
2015年には700万人のテレワーカーを目標に!
2011年の調査では、雇用型のテレワーカー人口は360万人、自営や副業でテレワークを行っている人口は130万人、合計490万人と推計されています。実は日本ではテレワーク人口を、2015年に700万人にするという目標を掲げています。
政府が掲げる目標を達成させるためにも、アメリカ発のニュースを機にいろいろな場面でテレワークについて議論をしていく必要があるのではないでしょうか? 本当に出勤が必要な業務なのか、自宅でできる業務ではないのか。例えば自宅でもできる業務を自宅でできれば、通勤時間は必要なくなりますし、自宅で仕事をした後に出勤する場合は、通勤ラッシュを避けることもできます。私たちビジネスパーソンにもいい影響がありそうなテレワーク。この機会にあなたの働き方を考え、テレワークを検討してみてはいかがでしょうか。