自分の実務能力ってどのくらい!? 転職に有利なビジネス・キャリア検定試験とは?

ビジネス・キャリア検定試験とは、ビジネスパーソンの実務能力の育成や評価を行うもので、中央職業能力開発協会が実施しています。人事、総務、経理など、事務系の職種を広く網羅する唯一の公的試験です。会社で資格取得が推奨されたり、転職時に有利になったりというメリットがあります。

転職に有利なビジネス・キャリア検定試験とは

ビジネス・キャリア検定試験とは、ビジネスパーソンの実務能力の育成や評価を行うもので、中央職業能力開発協会が実施しています。人事、総務、経理など、事務系の職種を広く網羅する唯一の公的試験です。会社で資格取得が推奨されたり、転職時に有利になったりというメリットがあります。今回は、ビジネス・キャリア検定試験の内容、傾向、対策、資格取得後のキャリアプランについて見てみましょう。

ビジネス・キャリア検定って何?どんな職種の人が必要?

ビジネス・キャリア検定は、3級と2級があります。まずは、それぞれのレベルについて見てみましょう。

3級では、職場リーダー・係長レベルが受験対象者で、実務経験3年程度を想定しています。合格者は上司の指示や助言をもとに、与えられた業務を着実に遂行できる実力があると証明できます。新任者からラインリーダーなどを目指す方が、この試験へのチャレンジを通じて、体系的に職務遂行スキルを獲得することが狙いです。

一方、2級は、マネージャー・課長レベルが受験対象者で、実務経験5年程度が目安となります。合格者は幅広い専門知識を有し、自主的な判断・改善・提案を行い、チーム全体を統括できる能力があると認められます。

試験内容は、「人事・人材開発・労務管理」「経理・財務管理」「営業・マーケティング」「生産管理」「企業法務・総務」「ロジスティクス」「経営情報システム」「経営戦略」の8部門に分かれています。合格すると、それぞれの部門について要求される実務能力を満たす人材として対外的に証明できます。

ビジネスキャリア検定、過去問にチャレンジしよう

資格勉強のポイントは、過去問を解くことです。ここでは、ビジネス・キャリア検定のなかから、受験者数が多い「ロジスティクス」「人事・人材開発・労務管理」「営業・マーケティング」の平成26年度前期過去問を見てみましょう。

ロジスティクス
問「物流サービス管理に関する記述として最も適切なものは、次のうちどれか。」

ア 物流サービス管理に当たっては、当初取り決めた物流サービスよりも、さらに優れた物流サービスの提供を主たる目的に実態を把握し、是正していくことが必要である。

イ 物流サービス水準の実績が当初取り決めた水準以上である場合は、物流サービス管理は実施しなくてもよい。

ウ 物流サービス水準は、顧客との取引条件として明確化しておくことが望ましいが、顧客担当部門からの要請でサービス水準が頻繁に変わる場合には、明確化にこだわる必要はない。

エ 物流サービスの実態が契約書や情報システム上のデータだけでは把握できない場合、物流現場の各担当者から顧客別に要求されているサービス内容を聞き取る必要がある。

 

人事・人材開発・労務管理
問「職能資格制度に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。」

ア 職能資格制度は我が国の代表的な社員格付制度であり、職能資格制度には、多様な仕事に就く社員を共通な基準で評価し、格付けできるというメリットがある

イ 職能資格制度では、仕事内容が変わらなくても、能力を高めれば資格と給与が上がることになり、人材の機動的な配置が可能となる。

ウ 職能資格制度は、仕事と資格が分離されており、職務遂行能力によって、社員を評価するので、能力にあった資格の付与が可能となる。

エ 労働意欲や職務経験を重視する職能資格制度は仕事中心の格付け制度と考えられる。

 

営業
問「技術と市場が成熟化した競争の激しい産業における営業の考え方に関する記述として最も不適切なものは、次のうちどれか。」

ア 製品やサービスに大きな差がないので、価格競争に勝つことが至上命題である。

イ 単に自社製品を販売するのではなく、顧客の課題を発見し、その解決策(ソリューション)を提案するという営業スタイルが重要である。

ウ 顧客ニーズに関する情報を社内に提供することにより、提案型商品開発に寄与することがますます重要になる。

エ 新規顧客の開拓よりも、既存顧客の潜在需要の掘り起こしを重視しなければならない。

 

正解は上から「エ」、「エ」、「ア」となります。

ビジネス・キャリア検定の過去問と解答はこちらから閲覧可能です。

取得後のキャリアを転職に活かすには

実務で得た知識には偏りがある場合もあり、体系立てられた専門知識とは言えません。ビジネス・キャリア検定は体系的に知識の習得を見直すきっかけとなります。資格取得の勉強をきっかけに正しい知識を身につけることができます。

特に、企業から評価されるのはビジネス・キャリア検定試験2級です。即戦力のマネージャー候補として評価され、キャリアアップや就職・転職にも役立ちます。コンプライアンス担当や経営企画など、企業の統括部門にも起用される可能性があるので、ぜひ習得を目指しましょう。中央職業能力開発協会が発行する試験勉強のための標準テキストを参考にしてください。


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