アプリケーション開発の領域は、Webと連動したインターネット・アプリケーションの登場やグループウエアベンダーによる豊富な製品ラインナップなど、着実な進歩を遂げている。この分野の動向に詳しい茂木健一氏(ナレッジゲート取締役)は、アプリケーション開発のトレンドをこう語る。
「ここ数年、『リッチ・クライアント』を合言葉にインターネット上で動作するアプリケーションの開発が騒がれていますが、インターネット上での使用を見込むか否かに関わらず、FlashやAjax、3Dグラフィックといった高度な処理技術を駆使したリッチ・アプリケーション(以下RA)の開発が進みつつあります。現状ではまだ、高い操作性の実現が難しいことや環境により挙動が変わるなど、RAに共通して見られる問題点は開発業界全体が抱えています。しかし昨年から今年にかけて、優れた開発ツールが公開されるなど、今年に入って状況の見通しも明るくなってきました。また、この春からは携帯電話にも3Dグラフィックを実現するチップが組み込まれるなど、リッチ・アプリケーションがさまざまな用途で普及するインフラも整備されてきました」
では、こうしたRA開発分野で求められるエンジニアに必要なスキルとはどんなものなのだろうか。
「これまでのソフトウエア開発よりもRAの分野は、画面のデザインなどユーザーインターフェースの重要性が占める割合が大きいといえます。そのためプログラマ以外にもデザイナーが開発に加わるのが通例。現在はデザイナー主導で開発を進めるケースが多いものの、やはりシステム面で精度の高いRA開発はSE主導に分があるのも道理です。異なる価値観を持ったメンバーと調整がとれる、センスとコミュニケーション力が備わっているかどうかが鍵といえますね」
「ここ数年、『リッチ・クライアント』を合言葉にインターネット上で動作するアプリケーションの開発が騒がれていますが、インターネット上での使用を見込むか否かに関わらず、FlashやAjax、3Dグラフィックといった高度な処理技術を駆使したリッチ・アプリケーション(以下RA)の開発が進みつつあります。現状ではまだ、高い操作性の実現が難しいことや環境により挙動が変わるなど、RAに共通して見られる問題点は開発業界全体が抱えています。しかし昨年から今年にかけて、優れた開発ツールが公開されるなど、今年に入って状況の見通しも明るくなってきました。また、この春からは携帯電話にも3Dグラフィックを実現するチップが組み込まれるなど、リッチ・アプリケーションがさまざまな用途で普及するインフラも整備されてきました」
では、こうしたRA開発分野で求められるエンジニアに必要なスキルとはどんなものなのだろうか。
「これまでのソフトウエア開発よりもRAの分野は、画面のデザインなどユーザーインターフェースの重要性が占める割合が大きいといえます。そのためプログラマ以外にもデザイナーが開発に加わるのが通例。現在はデザイナー主導で開発を進めるケースが多いものの、やはりシステム面で精度の高いRA開発はSE主導に分があるのも道理です。異なる価値観を持ったメンバーと調整がとれる、センスとコミュニケーション力が備わっているかどうかが鍵といえますね」
MontaVista Linux搭載アプリケーション遷移
モンタビスタ ソフトウエア ジャパンが提供する組込み用LinuxOS「MontaVista Linux」を搭載した製品の遷移図。2000年以降、多岐にわたる製品に組込みLinuxが使われてきているのがわかる
木内氏が副会長を務める「NPO法人 日本エンベデッド・リナックス・コンソーシアム」(略称:Emblix) は、2000年7月に組込みLinuxの普及と周辺技術の標準化を目的として設立された非営利団体。まずはEmblix主催のテクニカルセミナーに参加して情報を集めてみては。
http://www.emblix.org/
「ここ数年で、LinuxをOSに採用した組込みソフトのマーケットは急速に拡大しています」
そう語るのは、機器開発メーカーにパッケージの提供や技術開発のサポートなどを行っているモンタビスタ ソフトウエア ジャパンの木内志朗氏だ。組込み系Linuxは、2002年頃からネットワーク機器やHDD型レコーダなどで採用が始まった。オープンソースの強みを活かして、開発コスト削減や自由なカスタマイズを実現するLinuxは、進歩の著しい携帯電話への採用でその力を世に知らしめた。2004年以降、海外ではモトローラ社、国内ではFOMAシリーズにLinuxベースのソフトが搭載され、2005年からはカーナビやプリンタなどにも導入された。今はまさに組込み系Linux大ブレイクの萌芽期にあるといえよう。
「組込み系Linuxは、最近さまざまな端末やインフラなどで採用が進み、これからのデジタルテレビの開発技術では主流になることでしょう。2005年?2007年度までの3年間で150%の伸びを示すといわれており、技術者は数万人単位で不足している状況です。機器メーカーもLinuxベンダーも、エンジニアの採用を積極的に進めているところです」
Linux、そして組込み系の領域へチャレンジするなら、その領域で業務経験があるに越したことはない。C言語やUNIX系OSでのソフト開発の技術があれば即戦力となりえるだろう。しかし、現在は技術者も不足しており、Linuxに対する興味と技術開発に挑戦してゆく気持ちが旺盛ならば、30歳でもハードルは高くないだろう。
「この仕事の醍醐味は、自分の開発した商品が目に見える形で流通市場に浸透してゆくこと。エンジニアとしての楽しみ、手応え、達成感を持つことができます。挑戦する価値はおおいにありますね」
そう語るのは、機器開発メーカーにパッケージの提供や技術開発のサポートなどを行っているモンタビスタ ソフトウエア ジャパンの木内志朗氏だ。組込み系Linuxは、2002年頃からネットワーク機器やHDD型レコーダなどで採用が始まった。オープンソースの強みを活かして、開発コスト削減や自由なカスタマイズを実現するLinuxは、進歩の著しい携帯電話への採用でその力を世に知らしめた。2004年以降、海外ではモトローラ社、国内ではFOMAシリーズにLinuxベースのソフトが搭載され、2005年からはカーナビやプリンタなどにも導入された。今はまさに組込み系Linux大ブレイクの萌芽期にあるといえよう。
「組込み系Linuxは、最近さまざまな端末やインフラなどで採用が進み、これからのデジタルテレビの開発技術では主流になることでしょう。2005年?2007年度までの3年間で150%の伸びを示すといわれており、技術者は数万人単位で不足している状況です。機器メーカーもLinuxベンダーも、エンジニアの採用を積極的に進めているところです」
Linux、そして組込み系の領域へチャレンジするなら、その領域で業務経験があるに越したことはない。C言語やUNIX系OSでのソフト開発の技術があれば即戦力となりえるだろう。しかし、現在は技術者も不足しており、Linuxに対する興味と技術開発に挑戦してゆく気持ちが旺盛ならば、30歳でもハードルは高くないだろう。
「この仕事の醍醐味は、自分の開発した商品が目に見える形で流通市場に浸透してゆくこと。エンジニアとしての楽しみ、手応え、達成感を持つことができます。挑戦する価値はおおいにありますね」
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