株式会社ネットエイジグループ
代表取締役社長
西川 潔氏
1998年2月、アルバイトと2人でネットエイジを立ち上げた西川潔氏。起業を志したきっかけは、新卒で就職したKDD(現・KDDI)に3年間勤めた後、アーサー・D・リトルへ転職した時のことだ。
「ヴァージンやボディショップなど、欧米で次々に新しいビジネスモデルが誕生して、すごく勢いがあった時代です。それを目の当たりにして、自分も既存の慣習や組織にしばられないビジネスを立ち上げたいと強く思いました」
KDDを退職後、1年ほど北欧でアルバイトをした経験も持つ西川氏。一度自らをリセットした上で、日本の規定路線ではないビジネスのあり方を求めて転職した。
「ネットエイジを起業する直接のきっかけになったのは、やはりAOL日本法人の設立に参画したこと。インターネットを核としたビジネスには大きな可能性があることを確信したからです」
自身では特に意識して人脈作りに努力したわけではないと語る西川氏だが、当時は社会の変革を目標にネットビジネスを立ち上げる気運が日本で最も熱かった℃梠縺B今や伝説となっている「ビットバレー構想」の提唱が、その後のビジネス展開に大きく寄与したことは事実だ。
「30歳の頃に起業する意志を固めましたが、実はインターネットが出現するまで、なかなかテーマが見つかりませんでした。遠回りしましたが、友人や知人に出資を募って、ネットエイジを設立した時は、これで描いていた夢に一歩近づいたと思いましたね」
当初、従業員は自身とアルバイトの2人だけだった。ここに次々と同じベクトルを持つ有能な人材が集まってきたことが、現在の成功要因と西川氏は語る。
他のネットベンチャー同様、ネットエイジのビジネス展開もスピーディで逡巡がないように見える。複数のビジネスモデルを次々に立ち上げながら場合によっては事業の売却(M&A)も進める。選択と集中のサイクルが実に速い。
「私にとって人脈といえば、創業時に周囲にいた業界の人脈でつながったメンバー。やはり同じ『志』を持っていましたし、独特の熱気がありましたから、とにかく同じ目標に向かってがむしゃらにビジネスに取り組んできたという実感がありますね」
インターネットを活用して何ができるか、何が実現できるかを模索し次々に形にしてきた。その過程で、不思議なほど望む人材がどんどん集まってきたと西川氏は振り返る。
「仕事をはじめた頃、漠然と思っていた旧態依然としたビジネスのあり方への疑問が、はっきりと自分の目指す領域ではないと確信できた。そのことが大きな自信になりました。自社のスタッフだけでなく、業界全体でその価値観を共有できたことが、良い結果につながったのかもしれません」
必要な人材と出会うには地道な努力が必要
2006年8月、東証マザーズへの上場を果たし、さらにネットビジネスの創造と育成に取り組む。常にトップスピードで将来を目指す視線に全くブレはない。
「自分が真剣に誠実に目指す仕事に取り組んでいれば、不思議と同じ姿勢を持った人に出会って、その人脈が広がっていく。それを今、強く感じていますね。背伸びをしすぎたり、実力を把握せずに分不相応なことをすれば、後々無理が生じてくると思います。私の場合は、あくまで地道に着実に実績を積み重ねていくところに、必要な経営資源が集まってきたのだと考えています」
大学在学時から日本ではなく、世界のマーケットでビジネスキャリアを身につけたいと考えていた西川氏。起業するまでは迷いや逡巡もあったというが、前向きな姿勢を持ち続け、自分の「志」を貫き続けたことが、周囲の人を惹きつけてきた。確かな将来展望を描くことで、同じ志を持った人材が集まり、ビジネスを成功へと導く人脈につながったといえるだろう。
ここが人脈作りの現場!
違う世界で活躍する人と出会うチャンスがある
校舎を持たない大学「シブヤ大学」は、「発想の転換」のヒントになるような講座が多数開講されている。キャンパスは決まっておらず、表参道ヒルズなど、渋谷中にある施設が中心となる。漫画家から環境省の室長まで、あらゆるジャンルで活躍する講師を迎え、ユニークな授業を行っている。
ここでは生徒が先生に、先生が生徒になれる。講師になるには、シブヤ大学の新しい教育システムを作る≠ニいう趣旨に賛同する人であれば、誰でもなることが可能。
さらにシブヤ大学の利点は、一味違う講師陣だけではない。同大学ではゼミやサークルなどの自発的なコミュニティを応援しているため、多彩な領域の友人を作る機会が得られるのだ。
「生徒=先生」という新しい教育システムは、人脈作りに欠かせない連帯感を創出できる
http://shibuya-univ.net/
志が高い人材が集まるアーク都市塾
1988年の開塾以来、卒業生が8000人を超えたアーク都市塾。
同塾の理念はアウトプットできる知識を創造すること。カリキュラムは大きく分けて二つ。ビジネスの最新情報を会得できる「アカデミーヒルズセミナー」と、そうそうたる講師陣による、実践で使える知識やスキルを体得できる「コース」に分かれる。
学習プロセスは、講師と受講生が双方向で行う「ディスカッション」や、グループに分かれて少人数で課題に当たる「グループワーク」など。期間は標準で6カ月、各クラス20?30人の規模で実施される。
受講生はモチベーションが高く、塾生同士で新たなビジネスを立ち上げるような、関係性を作ることができるという。
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