転職する人へ贈るメッセージは何を書けばいい?【贈る人に応じた例文】
同僚や上司から転職の挨拶メールが届き、どのようなメッセージを返信すればいいのか悩んでいる人もいるかもしれません。一般的な決まり文句でも良いのですが、気の利いたメッセージを送ることができれば、相手により喜んでもらえることでしょう。
本記事では、転職する同僚・上司に向けた送別のメッセージのポイントや、おすすめのプレゼントなどを紹介します。
同僚や上司が転職する際に送るメッセージのポイント
送別のメッセージにルールはありませんが、気持ちをより伝えやすくするポイントがあります。メッセージを考える上で参考にしてみてください。
ねぎらう言葉から始める
転職する同僚や上司にメッセージを送る際は、ねぎらいの言葉から始めるのがマナーです。例えば、「大変お世話になりました」や「お疲れ様でした」などのメッセージを最初に持ってくることで、スムーズな流れで言葉をつなげていくことができます。
具体的なエピソードを盛り込み、感想や感謝を伝える
具体的なエピソードを絡めるのも重要なポイントです。今までにお世話になったことや助けられたことなどのエピソードと、当時の感想や感謝を伝えるようにしましょう。
例えば、「〇〇で悩んでいたときに、△△さんの励ましがあったから最後までやり切ることができました」や「〇〇課長の『責任は私が取るから、思い切ってやりなさい』という言葉に勇気づけられました」などです。
マナーとして感謝を伝えるだけでなく、具体的なエピソードが入っていた方が気持ちが相手に伝わりやすくなります。
最後に今後の活躍や幸せを願うメッセージを贈る
メッセージの締めくくりには、転職後の活躍や相手の幸せを祈る言葉を入れるようにしましょう。例えば、「〇〇課長のさらなる活躍をお祈りしています」や「〇〇さんのご多幸をお祈りしています」などが挙げられます。
転職する人へのメッセージで注意すべきこと
退職する方を気持ちよく送り出したいところですが、思わぬところで失敗してしまうことも。メッセージを送る際に注意すべきことを事前におさえておきましょう。
丁寧で正しい言葉遣いを心掛ける
転職する同僚や上司に向けたメッセージを送る場合は、相手との関係性を考慮した言葉遣いを選びましょう。
例えば、親しい間柄の同僚や上司にメッセージを送る場合は、注意が必要です。2人だけで会話をする場面では砕けた話し方をしても相手が不快に感じていなければ問題ありません。しかし、社会人のマナーとして、退職挨拶の場でのスピーチや寄せ書きへのメッセージを記載する際は、丁寧な言葉遣いを選びましょう。
親しい間柄だからと砕けた言葉遣いを使用すれば、周囲の人から常識をわきまえていない人だと思われる可能性があります。転職する人が親しい相手であっても、他の社員や上司が見聞きする可能性がある場合は丁寧な言葉遣いを選ぶことをおすすめします。
また、目上の人に対して「ご苦労様」や「頑張ってください」などの言葉を伝えることは失礼にあたるため、注意しましょう。
転職する人へのメッセージは、相手が転職先でも前向きな気持ちで仕事ができるように、誤解を招きかねない言葉や曖昧なニュアンスの言葉は事前に調べておき、送別のメッセージに相応しいかどうかを確認することが大切です。
ネガティブな表現は避ける
転職する同僚や上司に向けたメッセージには、ネガティブな表現は使わないようにしましょう。ネガティブな表現とは、転職を決意したことを否定するような内容や、一緒に仕事をする中で腹が立った内容などが挙げられます。
ネガティブな表現を送別のメッセージに使えば相手を不快にするだけでなく、見聞きした周囲の人からのあなたの評価を下げることになります。例えば、「不況で大変なときですが」や「未経験での転職は楽ではないと思いますが」などです。
仮に、相手にネガティブな感情を抱いていたとしても、社会人としてマナーを守った言葉を選ぶ必要があります。くれぐれも転職する同僚や上司の評価を下げるような言葉は使わないようにしましょう。ネガティブな表現として、使用を避けた方が良い単語の一例は、以下のとおりです。
・死、苦
・散る
・落ちる
・朽ちる
・失う
・倒れる
・痛む
・衰える、老いる、萎える など
本人が公表していない情報は出さない
転職する同僚や上司と親しい関係にあっても、本人が公表していない情報はメッセージで触れないようにしましょう。例えば、転職を決めた理由や転職先の企業・業種などの情報が挙げられます。
本人が公にしていないにもかかわらず、承諾もなしに情報を出してしまえば、転職する人の個人情報を安易に漏らしたことになります。転職する人から、本人の承諾を得ずに情報を公にしたことを咎められるかもしれません。
そうなれば相手からの信頼を失い、これまで築いてきた関係性を壊してしまう恐れがあります。メッセージに入れる内容を考える際は、本人が公表している情報のみに触れるようにしましょう。個人的なメッセージを送りたい場合は、会社の関係者がいない場で伝えることをおすすめします。
【贈る人別】メッセージ例文
ここでは、贈る人に応じたメッセージの例文を紹介します。ちなみに、以下の例文は口頭で伝える際のメッセージを取り上げているため、寄せ書きなどのメッセージの参考にする場合は、記載するスペースや文字数に合わせて適宜省略してください。
上司や先輩など社内の目上の人へのメッセージ
〇〇課長、改めまして今までお疲れ様でした。
〇〇課長には、入社したての頃から大変お世話になりました。〇〇課長の愛のある厳しい指導のおかげで、今日の自分があると言っても過言ではありません。
特に印象的だったのは、初めてコンペを担当したときのことです。〇〇課長は、私の納得がいくまでロープレに付き合ってくださり、大変感謝しています。コンペが成功し、〇〇課長が自分のことのように喜んでくださって、本当に嬉しかったです。私も〇〇課長のように部下から尊敬される上司を目指します。新天地でもさらなるご活躍をお祈りしております。
部下や後輩へ贈るメッセージ
【例文1】親しい部下や後輩の場合
〇〇さん、△年間お疲れ様でした。そして、転職おめでとうございます。
〇〇さんは向上心が高く、どのようなことにも積極的にチャレンジしている姿が印象的でした。新天地での〇〇さんの活躍が聞けることを楽しみにしています。
【例文2】あまり関わりのなかった部下や後輩の場合
〇〇さん、今までお疲れ様でした。
じっくりと話す機会はありませんでしたが、〇〇さんの活躍ぶりは△△課長を通じて聞いていました。〇〇さんなら、新しい職場でも活躍できると信じています。お身体に気をつけて頑張ってくださいね。
同僚へ向けたメッセージ
〇〇さん、△年間お疲れ様でした。〇〇さんにはプロジェクトチームで大変お世話になりました。同期入社の仲間と一緒に働けなくなるのは寂しいというのが本音です。
〇〇さんの第一印象は、太陽のように明るい笑顔でした。同じ部署に配属されてからも、その笑顔に励まされたことは数知れません。新天地でも変わらない素敵な笑顔でいてください。今後のさらなる活躍をお祈りしています。
取引先など外部の人が転職する際に贈るメッセージ
〇〇さん、長い間本当にお世話になりました。〇〇さんと初めてお会いしたのは、私が初めてリーダーを担当するプロジェクトでした。私は初めての大役で緊張していましたが、会ったばかりにもかかわらず〇〇さんが気さくに話しかけてくださったおかげで緊張が解け、スムーズに打ち合わせを進めることができたのを覚えています。
それからもさまざまなプロジェクトでご一緒させていただき、〇〇さんから多くのことを学ばせていただきました。今までありがとうございました。新天地でも益々のご活躍をお祈りしています。
転職する人へどんなものを贈れば良い?
転職する人へプレゼントを渡す場合は、どのようなものを選べばいいのでしょうか。以下では、個人的に渡す場合と複数人で渡す場合の2つのケースを例に、プレゼントを選ぶポイントや金額の目安などを紹介します。転職する人へのプレゼント選びの際に参考にしてください。
個人的にプレゼントを渡す場合
個人的にプレゼントを渡したい場合は、できるだけ相手の負担にならないものを選びましょう。プレゼントにかける金額の目安は、1,000円程度がおすすめです。例えば、焼き菓子の詰め合わせやボディケア用品、入浴剤、オフィスアイテムなどが挙げられます。
個人的にプレゼントを贈る場合は、相手との関係性を考慮することが大切です。プレゼントは、相手が気軽に受け取りやすいものを選び、これまでの感謝の気持ちを伝えられるものにしましょう。
複数人で渡す場合
同じ部署や同期社員などの複数人で一つのプレゼントを渡す場合は、個人的に渡すケースよりもやや高めの金額のものを選びましょう。プレゼントにかける金額の目安は、3,000~5,000円程度が一般的です。
プレゼントを選ぶ場合は、同僚や上司が喜びそうなものを事前にリサーチしておき、餞別の品として贈りましょう。
まとめ
転職する同僚や上司に送別のメッセージを送るなら、相手との関係性に適した言葉遣いを用いるようにしましょう。相手の印象に残るメッセージを贈りたい場合は、具体的なエピソードを盛り込み、当時を振り返った感想や感謝の気持ちを伝えることをおすすめします。
ただし、親しい関係の人に対するメッセージであっても、人が集まる場や寄せ書きなどでは丁寧な言葉遣いを選ぶようにしましょう。上記で紹介した例文を参考に、転職する人に合ったメッセージを考えてみてください。