転職に意味はあるのか。初めての転職活動前に考えるべきこと

公開日:2022年05月19日 #転職準備 #キャリア

転職に意味はあるのか。初めての転職活動前に考えるべきこと

「転職することに意味はあるの?」「どうせどこに行っても同じでは?」と、転職の価値をはかりかねている人もいるかもしれません。それは当然で「価値のある転職」も「価値のない転職」も両方あるからです。価値のある転職は、あなたの人生を豊かにするステップです。この記事では、価値のある転職をするために必要なことを詳しく解説しています。転職をすべきか迷っている人は参考にしてくださいね。

転職とは?

転職とは、辞書によれば「他の職業に変わること(※1)」「他の職に変わること(※2)」ですが、一般的には「働く会社を変えること」を指します。同じ職種で会社を変えることは「転職」で、勤務地変更を伴う社内異動は「転勤」と呼ばれています。

※1 精選版 日本国語大辞典
※2 デジタル大辞泉

転職に意味はあるのか?と感じたら考えてほしいこと

転職をすれば必ずいい方向に向かうわけではない

自分のキャリアプランや人生で達成したいことを俯瞰してみましょう。転職先で現職よりも意味のある仕事や納得できる環境が得られるなら、それが「意味のある転職」です。漠然と「今の会社を辞めたい」といった考えだと意味のない転職になってしまう恐れがあります。納得できる転職をするには、転職の目的や自分が納得する条件を明らかにすることが大事です。

意味のある転職をするには「軸」を持つ必要がある

これまでの職場環境や人生経験から、様々な価値観、つまり好き嫌いや大事に思うこと・思わないことが積みあがっているでしょう。「転職」を考えるなら、その価値観を掘り下げて、自分の判断基準=「軸」を持つ必要があります。働き方や仕事の「軸」とは、例えば「多くの人と出会いたい」「社会貢献が大事」「自分の作品と言える仕事をする」「自分のパーソナリティを最大限に活かす」「プライベート優先」など、個人によって違います。軸は複数あっても構いません。
「軸」があることで、転職で譲れない環境・待遇条件が明らかになり、条件の優先順位も定まります。自分にとって優先順位が低い条件に振り回されることなく、転職先を選べるようになるのです。

意味のない転職とは「軸」がない状態

転職における自分の判断基準、つまり「軸」を持たないまま転職をすることは危険です。「なんとなく環境を変えたい……」という動機で転職をすると、一般的に好条件という判断基準で決めてしまったり、人の意見に流されたりして、結果的に納得のいく転職ができない恐れがあります。ただし、労働環境がブラックで改善される見込みがない場合などは、例外としてすぐに転職を検討してください。

転職をしない方がいい人の特徴

当てはまったら要注意!転職を立ち止まるべき人とは

転職すれば不満が全て解消されると思っている

不満を全て解消するための「リセット」として転職を考えている人は要注意です。「全ての条件が自分にとって完璧な環境」はそもそも無いものと考えましょう。人間関係や会社の事業内容、待遇、そして自分自身も変化していくものです。転職すれば全てが好転するわけではありません。転職は、自分の生き方をよりベターなものに近づけるための手段として考えましょう。

現職の優れた点を理解していない

転職を考えていると、つい「今の職場への不満」に焦点をあててしまいがちですよね。でも、不満を持つだけでなく、どの条件面において目標とする働き方が叶わないのか、どの条件は良い部分なのかを冷静に理解することが重要です。現職の条件を整理して、自分の軸に照らして見直してみましょう。例えば、残業が多いことが不満で、同じ職種で給与条件も良い会社に転職でき、遅くまで残業する日々は無くなった。けれど、何だか業務が楽しく感じられない。振り返ると、前職では「ゴールに向かってみんなで協力して乗り越えよう」というチームワークがあって楽しかった…..。そんな風に、転職後に前の職場の良さに気づくこともあります。

現職での問題解決のために行動を起こしていない

今の職場の環境・条件への不満に対して、不満解消のために何か努力をしたでしょうか。問題解決のために行動を起こしていないのなら、まずはそのアクションを取りましょう。仕事内容が向いていない、やりたい仕事ではない場合、異動希望を出す。長時間残業を減らすために、自分の仕事のやり方を見直す、上司に働きかける、など出来ることから始めてみましょう。問題解決の努力をしないで転職した場合、次の転職先で別の不満を持ったときに、またすぐに転職を考えてしまうという悪いループに入ってしまう可能性があります。

価値観が定まっていない

価値観とは「私はこれが好き」「これが嫌い」「これは大事に思う」「これは大事に思わない」など、「私」のこれまでの経験で得た感覚からくる生き方の軸です。自分が何に喜びや価値を感じるのかを整理し、自分がどんな働き方をしたいか、ひいてはどう生きていきたいか、しっかり決めてから行動に移しましょう。

転職のメリット・デメリット比較ができていない

転職は人生のターニングポイントの一つ。ステップアップする道である一方、リスクを伴うものであることも確かです。メリットばかりに目が向いてしまいますが、転職を検討するなら、転職のデメリットにもしっかりと目を向け、メリット・デメリット両方の比較をすることが重要です。次の章で解説します。

転職のメリット・デメリット

転職をした場合のメリット

転職をした場合のメリットは、自分の今の価値観に合わせて、働き方を選び直せることです。選び方次第でメリットは無限大。職種を変えてやりたい仕事ができる喜びを得られることもありますし、給与や賞与の額が伸びて生活の質が上がる人もいます。残業が減る・休暇が増えるなど、プライベートが充実することもあります。キャリアアップできる環境が手に入り、自分の市場価値を伸ばせる道もあります。ライフステージに合わせて自分自身で働き方を再決定できることが、転職の大きなメリットです。

転職をした場合のデメリット

転職直後は転居の入居審査やクレジットカードの審査、各種のローン審査が通りづらいことがあるなど、金融面で注意が必要です。勤続年数が影響する退職金や企業年金が減ることや、(退職のタイミング次第では)ボーナスがもらえないことなど、金銭面でのロスもありえます。他にも、新しい職場で新しい人間関係を築く覚悟も必要です。転職した後で「転職先の社風が合わない」など、想定外のデメリットが出てくる可能性もあります。

価値ある転職をするために考えるべきこと

働き方の「軸」を決める

「転職したい」と思うのなら、真っ先に取り組むべきことは自分の働き方の「軸」を決めること。自分が仕事をしていく上で外せない条件が、働き方の「軸」です。働き方での理想の自分を描き、その理想の自分が持っている判断基準を決定しましょう。あなたが確信を持てる軸であれば中身は何でも良いのです。
転職は、あくまでも「自分が望む生き方を実現するための手段」に過ぎません。あなたの働き方の「軸」を持って、転職先に求める条件を絞りましょう。

「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」を考える

やりたい仕事が見つからない人は、自分が「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」が交わる場所を探しましょう。
「好きなこと」は、自分が情熱を持てる業界や分野。「得意なこと」は、頑張らなくてもできること。「大事なこと」は、自分がどうありたいかという価値観です。
「好きなこと」と「得意なこと」の2つが重なっている仕事は、満足度が高いでしょう。3つを満たしていれば「本当にやりたいこと」になり、天職と呼べます。

自分の市場価値を正しく知る

仕事への満足度は相対的なものです。自分の市場価値と待遇が見合っているかは、意外と自分では判断できません。自分の強みやスキル・経験が、どの業界でどれくらいの待遇を得られるのか、転職活動をしながら徐々に把握して現実を知る人も少なくありません。
転職エージェントは転職市場を熟知し、あなたの市場価値についても教えてくれるので、心強い味方になります。ただし、転職エージェントはあなたの価値観までは踏み込めません。動機が「なんとなく」では、一般的な条件でしか企業を紹介できないので、ミスマッチが起こる恐れがあります。転職エージェントを利用するとしても、自分なりの軸を持っておくことが必要です。

まとめ

自分の働き方、生き方を定めるためには、自分との格闘のような時間も必要です。でも、それを乗り越えて定めた理想の自分は、社会の潮流がどの方向に向かっても羅針盤となるもの。その羅針盤の指す方向へ一歩踏み出せば、今よりも良い未来が待っているはずです。羅針盤と勇気を持って転職という大きな決断ができれば、理想の人生へと近づく大きなステップとなるでしょう。

転職に意味はあるのか。初めての転職活動前に考えるべきこと
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