一般労働者派遣と特定労働者派遣って何が違うの?
平成30年に「特定労働者派遣事業」という制度がなくなったことが話題となりました。これまで労働者派遣には「特定労働者派遣事業」と「一般労働者派遣事業」という異なる体系がありましたが、労働者派遣法が改定され、現在は一般労働者派遣事業に一本化されています。この2つにはどのような違いがあったのでしょうか。
一般労働者派遣と特定労働者派遣の違い
「一般労働者派遣事業」とは、派遣会社に常時雇用されていない労働者を派遣先企業に派遣するという契約体系。そのため労働者にとっては、派遣先との契約が終了した時点で、雇用も同時に終了します。一般的に「派遣」と呼ばれているものは、ほとんどがこちらの形式です。
それに対して、「特定労働者派遣事業」とは、労働者が直接派遣会社に常時雇用されているという体系なため、派遣先が決まっていなくても派遣会社との雇用契約はなくなりません。
しかし、平成27年に労働者派遣法が改定され、後者の特定労働者派遣事業は廃止されました。経過措置としてそのまま運営を許可されていた事業所も、平成30年の9月に制度が終了し、実質的に特定労働者派遣事業はなくなったことになります。
つまり、今は派遣会社に常時雇用されていない労働者を派遣先企業に派遣するという契約体系である「一般労働者派遣」のみとなったため、派遣社員として働く場合は「契約が終了したら雇用関係も終了する」という面があることを考慮に入れた上で、自分にとってのメリット・デメリットを整理し、雇用体系を選択できるようになると良いでしょう。
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