裁量労働制ってどういう意味? メリット・デメリットは?

「裁量労働制」とはいったいどういう制度なのでしょうか。「残業代や休日出勤手当は出るの?」「他の制度とどう違うの?」などの疑問を感じている方も多いでしょう。そこで、他の制度とも比べながら、裁量労働制の仕組みとメリット・デメリットなどをまとめてみました。

裁量労働制とは?

「裁量労働制」とは、労働時間の制約を受けず、業績に応じて給与が算定され支払われる労働体系の職種に対して、適用される制度です。業務の時間配分や仕事の進め方を働く人の裁量に任せることによって、あらかじめ労使で決めた時間数だけ働いたものと見なすので、「見なし労働時間制」とも呼ばれます。

裁量労働制の導入には、労使双方の合意(専門業務型では労使協定の締結、企画業務型では労使委員会の決議)と事業所所轄の労働基準監督署への届け出とが必要となります。また、適用業務の範囲は厚生労働省が定めた業務に限定されており、専門業務型と企画業務型とがあります。具体的には、弁護士・税理士・建築士・デザイナー・メディア関連、証券アナリスト、研究職など幅広い職種がそれに該当します。

似たような制度に「高度プロフェッショナル制度」がありますが、こちらは証券アナリスト、コンサルタント、研究開発職など、さらに限られた職種にのみ適応される制度で、一定以上の年収があることも条件に入ります。

なお、裁量労働制や高度プロフェッショナル制度に「残業代」はありません。また、高度プロフェッショナル制度においては、深夜早朝手当や休日出勤手当などもありません。しかしながら裁量労働制の場合は、夜22時から早朝5時までに働いた際は深夜労働の割増賃金の対象となり、休日出勤した場合も手当が発生します。

従業員にとっては、自分のペースで自由に働けるといったメリットがありますが、実働時間がみなし時間とかけ離れており、会社にとって都合の良い“定額働かせ放題”となってしまっているといった例もあります。裁量労働制を採用する企業で働く場合は、今働いている人の現状などを調べ、働き手に不利な制度になっていないか、事前に確認しておくと良いでしょう。

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