年収とは?所得との違いや源泉徴収票の確認方法などを解説

年収は、転職活動などで必要とされる情報です。年末に会社から配布される源泉徴収票を見れば、年収や所得を確認できます。しかし、年収と所得の違いや具体的な金額の見方が分からない方は多いのではないでしょうか。

この記事では、年収や所得の違い、確認方法を解説します。年収についてのよくある質問にも回答していますので、年収の正しい意味を理解して転職活動に役立てましょう。

年収とは会社から支払われる年間の総支給額のこと

日本では収入から算出された税金を支払わなくてはなりません。会社に勤めていて副業などで他に収入がない場合、会社からもらう源泉徴収票にすべてのデータが記されています。

ではまず「年収」から見てみましょう。

年収と所得の違い

年収は画像内①の「支払金額」欄に記載されている金額です。

年収というのは給料やボーナスなど、会社から支払われたすべてのお金で、税法上は「収入」と呼ばれています。具体的には、1月1日から12月31日までの1年間に支払われた、税金や社会保険料が差し引かれる前の総支給額を指します。また、額面とは企業から支払われる総支給額を指し、年収と同じ意味です。

なお、所得証明書や給与明細からも年収を確認できます。ここからは、所得証明書と給与明細の発行方法や見方について解説します。

所得証明書から確認できる

市区町村の役所が発行する所得証明書でも年収を確認することが可能です。所得証明書には1月1日から12月31日までの所得と年収が記載されています。

窓口だけではなく、郵送や電子申請、コンビニでの手続きによっても受け取ることが可能です。ただし、発行するには手数料が必要です。

給与明細から計算する

年収は給与明細からも確認できます。12ヶ月分の支給合計額にボーナスを加えれば年収額を計算できます。手元に源泉徴収票がない方や新社会人、転職したばかりの方は、給与明細から年収を確認してみましょう。

所得は「給与所得控除後の金額」の欄

次に「所得」は、画像内②の「給与所得控除後の金額」を指します。給与所得控除後の金額とは、先ほどの「支払金額」から「給与所得控除額」を引いた金額のことです。

給与所得控除額とは必要経費にあたる金額のことで、年収によってその金額は変わってきます。例えば収入が180万円超360万円以下の場合は「収入の30%+ 18万円」が経費と認められ、収入から引かれます。

所得税や住民税は所得に掛かるので、税金の計算のためにも所得を算出しておくことが必要です。

手取りは年収から各種金額を引いたもの

最後に「手取り」です。手取り額は画像内の「①-③-④」です。③の「源泉徴収税額」は、②の「給与所得控除後の金額」から算出された、所得税等の金額です。

そして④の「社会保険料等の金額」は、雇用保険や厚生年金などの社会保険料です。毎月給与として振り込まれるお金は、税金や社会保険料が引かれた金額になっています。実際にお金としてもらった金額のことを「手取り」と言います。

一般的に手取り額は、総支給額の75〜85%程度が目安です。なお、日本の課税システムでは累進課税が採用されており、年収が増えれば増えるほど手取り額の割合が少なくなります。

自身の年収を把握したら、手取り年収・月収のイメージを持つことが大切です。ここでは、独身で扶養家族がいない場合の年収や手取り年収、手取り月収の目安をまとめました。600万までは80%、700万は76%、800〜900万は74%、1,000万は73%で手取り額を計算しています。

年収 手取り年収 手取り月収
300万円 約240万円 約20万円
400万円 約320万円 約26万円
500万円 約400万円 約33万円
600万円 約480万円 約40万円
700万円 約532万円 約44万円
800万円 約592万円 約49万円
900万円 約666万円 約55万円
1,000万円 約730万円 約60万円

手取りを増やすには、転職して年収をアップさせるのも一つの方法といえます。転職を成功させるためには、転職サイトに登録をして、自身の希望に見合う企業を探すことが重要です。AI機能が搭載されたキャリボなら、自身に適した企業を見つけることができます。気になる方は、まずはtypeの会員登録をしてみましょう。

月給や月収との区別

給与を示す言葉として、年収以外にも月給や月収があります。求人サイトなどで記載されていることが多いため、月給や月収の意味を理解することが大切です。

月給は「基本給+固定給」のみですが、月収では変動手当も含みます。月収は年収を12カ月で割った金額で算出できます。固定給は役職手当や住宅手当など毎月支給されるもので、変動手当は残業手当やインセンティブなど月によって支給額が変わるお金です。

なお、求人情報に記載されているのは年収と月給であることが多いのが特徴です。いずれも手取り額ではないため注意が必要です。

年収が必要となるタイミング

年収が必要なタイミングは、おもに以下の2つのような場合です。

・クレジットカードやローンの申し込み
・転職するときの書類提出や面接時の質問

クレジットカードやローンの申し込みには審査があり、その際に年収の情報が必要です。ただし、審査では、年収は支払能力を確認するための目安の一つとして扱われ、年収が高ければ必ず審査に通るというものではありません。これまでの借り入れや返済の信用情報も考慮されます。

また、転職するときに年収を書類に記載したり、面接で希望年収を質問されたりするケースがあります。採用者は、今の年収額や希望年収を参考に能力と給与水準が合うかどうかを確認します。

このように自分の年収額を把握することは、転職先を決める際に重要な判断材料になります。希望に見合う転職先を探すためには、自身に適した転職サイトを利用することが大切です。

どの転職サイトを選んだらよいのかわからないという方には、typeがおすすめです。あなたにピッタリの仕事をAIが診断し、使うほどにキャリボが学習していくため、求人提案の精度が上がります。気になる方は、こちらから登録してみてください。

年収に関するよくある質問

転職活動で活用する年収に関して、よくある質問をまとめました。転職活動はもちろん、普段の生活で知っておくと役立つ内容をご紹介します。転職活動を始める前に確認しておきましょう。

自営業・個人事業主の年収は?

自営業や個人事業主の年収は、1年間の売上から経費を差し引いた金額を指します(「年商」は、1年間の売上を指します)。

世帯年収とは?

世帯年収とは、同一の生計を立てる家族の年収の合計です。夫と妻の年収のほか同居する子どものアルバイト収入なども含みます。
世帯年収は、一つの財布から出入りする生活に必要なお金を示すものなので、一緒に暮らしているかどうかは考慮しません。

交通費は年収に含まれるのか?

交通費は、年収に含まれる場合と含まれないケースがあります。源泉徴収票に記載される支払金額欄には、非課税扱いとなる交通費は含まれません。所得税や住民税などの税金を計算する際、1ヵ月15万円以下の交通費は非課税で年収に含めませんが、15万円を超えた金額は課税対象となり、年収に含むため注意が必要です。

また健康保険や厚生年金などの社会保険料を計算する場合は、交通費を含めた年収で計算します。

なお、面接で年収を聞かれたら、交通費を除いた年収を伝えましょう。企業は、自社の給与水準に合うかどうかを知るために年収を確認します。交通費は住む場所によって変動し、その人の能力とは無関係であるためです。

まとめ

年収は、転職活動において重要な要素です。年収や所得について理解を深めて年収アップを実現させましょう。また年収や所得を知ることは自分の生活に関わることでもあるので、知っていて損することはありません。

年収や所得が理解できたら、転職サイトに登録して活動を始めましょう。しかし、どのサイトを利用すれば自分に合う職種を見つけられるか分からない方は多いでしょう。自分にピッタリの仕事を探すならtypeがおすすめです。

typeでは、自身の仕事への価値観や希望に合わせて検索することが可能です。あなたに合った仕事を提案してくれます。気になる方はこちらから登録してみてください。

用語に関連した求人をチェック!

年収アップ可能な法人向け営業Search

※掲載内容やキーワードによっては、検索結果が「0件」の場合がございます

監修

   type編集部
type編集部 首都圏を中心に全国の豊富な求人情報を掲載し、「正社員」「英語」「フルリモート」「未経験」「面接1回」 などの条件で検索できるキャリア転職サイトtypeの編集部。満足度の高い転職の実現のサポートを行う 。

この記事に興味がある人へのおすすめ

収入と所得って何が違うの? 覚えておきたい所得税の計算方法

収入と所得って何が違うの? 覚えておきたい所得税の計算方法

収入と所得は同じ意味だと思っていませんか?意外と難しい税金の計算には、難しい専門用語が数多く並びます。『収入』と『所得』もその中のひとつ。「でも意味は同じじゃないの?」と思っている方は要注意。収入と所得はまったく違うものです。

給料と給与はどう違う?

給料と給与はどう違う?

給料日、給料袋、など一般的によく聞くのは「給料」ですが、「給与」とは違うのでしょうか? 給料と給与を同じものと捉えている方もいるかもしれませんが、実は明確な違いがあります。自分の給料はいくらなのか、給与はいくらなのか、正しく把握するためにも、違いを覚えておきましょう。

この記事が気に入ったらいいねしよう!

その他のコンテンツを見る