転職をする際に気になるのは、どの程度の期間で内定が決まるのかということ。求職者にとっては、早く次の職場を見つけたいところです。しかし企業側はじっくりと人選をしたい。採用の決定までの期間は、求職側と企業側に大きなギャップが存在します。
キャリアデザインセンターは25~34歳の若手ビジネスパーソンを対象に『転職活動で一次選考、内定通知を受け取るまでの妥当な時間』を尋ねた意識調査(キャリアデザインレポート2012 転職活動で求人企業に応募する際、次のそれぞれについて妥当だと思う期間はどのくらいですか)を行いました。この結果、内定通知を受け取るまでに妥当だと思う期間は、3日以内8.9%、4~7日以内26.7%、8~10日11.8%、11~14日10.1%、2~3週間14.5%、1ヶ月程度16.1%、2ヶ月程度2.9%となっています。
グラフ:キャリアデザインレポート2012 転職活動で求人企業に応募する際、次のそれぞれについて妥当だと思う期間はどのくらいですか
しかし、typeが『初めての転職に要した活動期間』を調査したところ、2週間以内25.4%、2週間~1ヶ月以内19.2%と、早めに次の職場を決めた人がいた一方、実に5人にひとりが3ヶ月以上の転職活動を経験しているのです。平均転職活動期間は2.1ヶ月。求職者が内定通知を受け取るまでに妥当な時間とは、大きな乖離がありました。
中途採用を行う企業は、求職者の職務経歴やスキル、熱意などから、本当に会社のためになる人物であるのか、しっかりとした選考を行いたいということが伺えます。
では企業側はどのような選考プロセスを取っているのでしょうか?一部の企業では、その選考プロセスをホームページで公開しています。例えば大手電子機器メーカー、京セラ株式会社では、まずWEBエントリーにて書類選考を行いますが、その合否判定にかかる期間は2~3週間。その後2度の面接を経て内定が出るというかたちをとっています。
またwebサービスを展開している株式会社ピクシブでも、書類選考の合否には2週間を要します。その後3度の面談を経て選考に入りますが、選考期間は20~30日となっています。
転職する場合はなるべく早く内定を決めたいと思うのは当然です。しかし企業側もいい人材を採用したいと思うのも、また当然。転職活動は企業側のプロセスも理解し、長期戦を見据えた活動が必要なのです。