今年3月卒業予定の大学生の内定率は約63%(2012年10月1日時点)。やはり、リーマン・ショック以降、厳しい就職事情が続いています。裏を返すと、3人に1人が内定を得られない状況で、15万人前後は就職先が決まっていません。
新卒者の中には、ブラック企業と知らずに就職した方もいます。ブラック企業についてはご存じの方も多いと思いますが、過酷な労働時間やパワハラ、社会保険の未加入、未成熟な社内システムなど、その仕組みや企業体質に問題があるとされている会社を言います。
ブラック企業はインターネットから普及した言葉です。しかし、現在は書籍などでも使われており、認知度が高くなった言葉です。サービス残業や人材育成の放棄など、それだけ日本経済が苦しいという意見もあります。
(参考資料:産経ニュース 内定率は63.1% 2年連続上昇も依然厳しく)
ブラック企業で働くリスク
多くの人にとって、出来れば入社を避けたいのがブラック企業。ブラック企業と呼ばれる会社の労働状況は劣悪で人の出入りが激しいため、常に人材不足です。言い換えれば、それだけ離職率の高く、心身ともに負担の大きな職場だと言えます。
例えば、長時間の労働が原因で過労死が問題となっています。また、違法なサービス残業も問題となっています。
中にはブラック企業のストレスに耐えきれず、数か月のうちに早期退職をしてしまう人も居ます。そうすると、次に転職するとき、履歴書を見た企業の担当者から「うちの会社もすぐに辞めてしまうのでは?」と受け取られてしまいます。したがって、なかなか辞められないという人も居るかもしれません。
退職する前に改善策を検討しよう
自分がブラック企業で働いていると感じたら、まずは解決に向かって工夫をすることも必要です。例えば、残業が多くなっている理由は、作業効率が悪いということも考えられます。仕事方法を改善することで解決する可能性もあります。まずは、こういったことを話し合うのが第一です。
また、自分の成果に対して給与が少ない場合、給与交渉に臨むことも重要です。お金の話は多くの人が避けたがるものですが、退職を考える理由に給与面の問題があるなら話してみる価値はあります。
しかし、会社によってはまったく取り合ってもらえないこともあるでしょう。心身共にストレスが限界で、健康を損なう前に、自分が納得できる環境で働けるよう転職を検討するのも一つです。