『男性不況』で男性の職場がなくなっている? 男性就業者数から見える真実とは?

最近男性向けの仕事が減り、女性向けの仕事が増えている――。昨年あたりからそんな現象を『男性不況』と呼ぶようになりました。男性の職場が減ってしまったために、男性の価値が低下していると言います。なぜそのように言われているのでしょうか?

『男性不況』で男性の職場がなくなっている?男性就業者数から見える真実とは?

最近男性向けの仕事が減り、女性向けの仕事が増えている――。昨年あたりからそんな現象を『男性不況』と呼ぶようになりました。男性の職場が減ってしまったために、男性の価値が低下していると言います。なぜそのように言われているのでしょうか?

進む女性の社会進出

webR25によると円高対策やコスト削減のために男性を必要とする工場などが減ってしまったことと、医療や福祉といった女性を必要とする仕事が増えたことにより、労働市場における女性の需要が増えたことが原因だと伝えられています(webR25『「男性不況」で僕らの価値ダウン?』)。

働く女性が増えたということは、総務省が行う労働力調査の長期時系列データ(表9【四半期平均結果等―全国】年齢階級、雇用形態別雇用者数)を見るとその事実が明白になります。1992年の女性の就業者数は1922万人でしたが、2012年末には2393万人と、ここ10年で実に400万人近く増えています。ここ20年で女性を必要とする仕事が増え、働きたいと思っていた女性が働ける社会になったということが分かります。

しかし働く女性が増えたために、男性の職場が減ってしまったということではないようです。

男性の就業者数は大きく減っていない?

総務省の労働力調査で男性の就業者数を見ると、1992年は3108万人。2012年末は3148万人と、40万人ほど増加しています。この20年を見ると1992年の3108万人が最低、2007年の3254万人が最高の人数となっていて、このふたつの数字の間を上下しているだけでした。

男性の就業者数は2008年以降若干減少を始めました。2008年といえば、世界的金融危機『リーマンショック』が起こった年。男性の職場の数は、景気の影響を大きく受けているというわけです。

リーマンショック後も大きく景気は回復することなく現在に至っていますが、男性の就業者数は1992年の3108万人を下回ったことは一度もありません。『男性不況』と言われると、男性の仕事がなくなっていると思われがちですが、実際に就業者数は大きく減少しているわけではなかったのです。『男性不況』という言葉は、長らく続いた不況を表した言葉なのかもしれません。

ネガティブな言葉が生まれない社会はもうすぐ?

しかし2013年に入り、景気回復の兆しも見えてきました。株価は上昇し、製造業などでは業績も回復してきています。この長らく続いた不況から、やっと脱出できそうな雰囲気が漂っています。

不況化にはネガティブに考えがちで、『男性不況』のようなネガティブな言葉も登場します。2013年以降は、男性女性問わず、すべてのビジネスパーソンにとって明るい社会になってほしいですね。


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