いつからか社会問題となった『パワハラ』。いったいどこに相談すればいいのでしょうか。パワハラ(パワーハラスメント)とは職場において立場の強い人が、立場の弱い人に対して精神的、肉体的な苦痛を与える行為です。最近では専門的な知識を持った部下が専門的な知識を持たない上司に対して苦痛を与えるなど、パワハラも多様化しています。
一番近い相談窓口は社内にある
パワハラは職場で発生しますので、同じ職場で働く同僚など身近な人に相談したいところ。身近な人であれば現場を目撃している可能性もあるので親身に対応してくれるでしょうし、対策なども一緒になって考えてくれるでしょう。しかし、パワハラを受けている人にとっては、かえって身近すぎる人には相談しにくいかもしれません。
そこで一番近い相談窓口はというと、社内に設置されている相談窓口です。パワハラが社会問題化されて以降、多くの会社で相談窓口を明示し、いつでも相談できるような体制を整えています。パワハラを受けていることを社内で処理したいと考えている方には、同僚の次に近い相談相手になります。
しかしどうしても社内の誰にも話したくないという場合や、会社に相談窓口がない場合には、やはり公的な機関の各種相談窓口を利用することをお勧めします。
相談窓口がすぐに分かる『こころの耳』
働く人の悩みを解決するために、厚生労働省では『こころの耳』というホームページを開設しています。『こころの耳』は働く人のメンタルヘルス対策を目的に設置されており、『働く方へ』のコーナーでは、パワハラのような『仕事の悩み』だけではなく『人生の悩み』、『病気や生活に関する悩み』といった様々な悩みの相談窓口を紹介しています。
また、働く方だけではなくその家族、事業者・上司・同僚、働く方を支援するページもあり、どこに相談すれば良いのかが分かるようになっています。パワハラを受けている人はもちろんですが、パワハラを目撃した同僚にもぜひ訪れていただきたいサイトです。
家族が気づかない悩みを、同僚のあなたが見つけよう
『こころの耳』ではサイト利用者に対してアンケートを行いました。サイト利用者で一番多かったのは『働く方』で57.8%、『支援する人』が21.1%でした。これに次いでいるのが『事業者、上司・同僚』で16.5%。『家族』はわずか4.6%に留まっていました。 働く方にとってもっとも身近であると考えられる『家族』は、実は働く方の悩みなどはあまり把握していないようです。もしも働く方の悩みに気づくとしたら、一緒に働いている同僚のあなたです。同僚に異変を感じたら、すぐに相談してみましょう。同僚を救えるのは、あなたなのかもしれません。