今から約1年後の2014年4月に、消費税の増税が予定されています。現在の5%から8%に上がるということで、家計への負担も懸念されています。サラリーマンの場合、なかなか節税に取り組むということができませんが、今から考えておくべき節税対策があります。それは『医療費控除』。いざというときのために、すぐに取り組んでおいて欲しい対策です。
サラリーマンが申告できる『医療費控除』とは?
医療費控除は1年間に家族全員の医療費が10万円を超えた場合、その金額が所得から差し引かれ、課税されない制度のこと。また所得が200万円以下の場合、医療費が所得の5%を超えると、その金額が所得から差し引かれます。
例えば結婚していて、奥様がパートに出られていた場合。所得が130万円だったらその5%、6万5000円を医療費で使っていたら、奥様が確定申告をすれば税金の還付が得られるというわけです。
とはいうものの「そんな金額超えないよ」と思っている方が大半だと思います。しかし人間、何があるか分からないもの。突然病気になったり、事故にあったりすることだってあり得ます。そんな時のためにも、準備しておくことが必要です。
『治療』のために買った薬のレシートは取っておこう!
医療費控除に認められるのは『治療』にかかった費用です。病気や事故にあって掛かった病院の費用は当然ですが、この他にも認められているものがあります。
それは薬局などで買う薬の費用です。カゼを引いたら薬局でカゼ薬を購入する方もいると思いますが、実はこの費用も医療費としてカウントすることができます。
今年花粉症で悩まれた人も多いのではないでしょうか? 花粉症の薬を購入し、常に持ち歩いている、という方は、その薬を購入したときのレシートはぜひ取っておきましょう。花粉症の薬も医療費になります。ただし『予防』のためのマスクは医療費となりませんので注意が必要です。
また病院に通う際に公共交通期間を利用した場合、その費用も医療費に加算できます。常日頃から病院に通う方は、ぜひ記録しておきましょう。
1週間入院しただけだと、医療費控除額には届かない!
実は入院した場合、自己負担する金額の1日平均は1万2788円というデータがあります(住友生命『入院費用は1日あたりどれくらい必要?』より)。重い病気でなくても仮に1週間入院することになったら、その平均費用は8万9516円。実は10万円には届かないんです。
そんな時のために、薬代や交通費を記録しておけば、医療費控除額に届くかもしれません。
人間、本当に何があるのか分かりません。一番良いのは入院が必要なほどの病気にならないことですが、いざというときのためにぜひ記録しておいてください。