仕事をしている時、部下を叱りたいことがある。しかし叱りたい気持ちをグッと堪えてやさしく教える、という経験をしているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか? 最近では叱ることはあまりよくないという風潮がありますが、もしかしたらあなたの部下は、叱られるのを待っているかもしれません。
若手ビジネスパーソンの半数は叱られていなかった!
レジェンダ・コーポレーション株式会社は、入社1~3年目の若手ビジネスパーソンに『叱られる』ことについての意識調査を行いました(若手社員の意識/実態調査)。
『上司・先輩に叱られたことがある』という質問に「よくある」「時々ある」と答えた人の割合は、全体で49.6%。約半数の人しか叱られたことがないという結果でした。性別で見ると男性は55.4%、女性は40.4%と、男性のほうが叱られているということが分かりました。
最近では叱るよりも褒めて伸ばそうとする風潮が見えてくる結果になっています。しかし若手ビジネスパーソンは叱られることについて、意外とポジティブに考えているようです。
『叱られたい』と思っている割合は、実は高かった!!
『正当な理由があれば、上司・先輩に叱られたいと思うか』という質問に「とても思う」「やや思う」と答えた人の割合は、全体で78.5%でした。性別でみると男性は79.6%、女性はなんと75.6%で、実際に叱られた人と比べると35.2%も開きがあります。
また『叱られることは、自分の成長に必要か』という質問に「必要」「どちらかと言えば必要」と答えた人の割合も全体で87.7%、男性は89.3%、女性は85.1%と非常に高い数字となっています。
最近では新卒採用社員の早期退社が問題となっていて、企業側も新卒採用社員を大事に扱う事に重きを置いています。大事に扱うことを『叱らない』という風にとらえ、滅多なことでは叱らないという実態が分かった反面、実は『叱られたい』と思っている若手ビジネスパーソンは多いということが、この調査で明らかになりました。
正しい『叱り方』で若手ビジネスパーソンを成長させよう!
では「今後は部下をどんどん叱っていこう!」と早合点してはいけません。『正当な理由があれば、上司・先輩に叱られたいと思うか』という質問の理由を一部抜粋すると「叱り方が下手な人に叱られると仕事どころではない」という回答がありました。これは叱る側の問題です。叱り方が下手な人の特徴に、自分の感情をぶつけるだけで、何が間違いだったのか的確に指摘できないということがあります。
部下を叱る前に、まずは自分の叱り方が正しいのかを検証してみましょう。その上で、部下に正しく叱ることができれば、若手ビジネスパーソンの成長を促すことにつながっていくでしょう。